Veterinary Nursing
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26 巻, 2 号
選択された号の論文の8件中1~8を表示しています
  • 日本の動物看護師に焦点を当てて
    清水 優那
    原稿種別: Review
    2021 年 26 巻 2 号 p. R1-R9
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/04/22
    ジャーナル フリー
  • 清水 夕貴, 岡田 侑利香, 待鳥 明日香, 糸井 崇将, 古本 佳代, 岡村 泰彦, 石岡 克己, 神田 鉄平
    原稿種別: 原著
    2021 年 26 巻 2 号 p. A1-A7
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    全身麻酔による周麻酔期合併症の一つに低体温がある。その予防策の一つとして加温輸液の投与が知られているが、全身麻酔下にある動物の体温に対する加温輸液の効果を検討した報告が実際にはほとんどない。本研究では、全身麻酔下のイヌに小動物専用輸液加温器 (F-CARE) あるいは、従来型の乾式電気輸液加温器 (ANIMEC) を用いた静脈内加温輸液 (10 ml/kg/h) が直腸温へ及ぼす影響を検討することを目的とした。プロポフォールによる麻酔導入後、イソフルランによる吸入麻酔を維持し、直腸温を麻酔維持開始直後から吸入麻酔薬の投与終了1時間後まで5分ごとに記録した。いずれの輸液加温器を使用した加温輸液投与も直腸温の低下を有意には抑制しなかった。しかしながら、F-CAREを用いた加温輸液はANIMECの場合と比較して、直腸温の低下を小さくする傾向が認められた。さらに、直腸温が37°Cまで回復するまでに要した時間およびシバリングの持続時間も短縮される傾向が認められた。
  • 勝又 夏歩, 駒澤 敏, 丸尾 幸嗣
    原稿種別: 原著
    2021 年 26 巻 2 号 p. A9-A14
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    家庭犬の腫瘍の早期発見を促進するために、2013年度岐阜県犬腫瘍登録データ698例を用いて解析を行った。発見経緯を、健診、他疾患の診察中、飼い主に分類し、(1) 腫瘍発生部位と臨床ステージ、(2) 被毛の長さ、(3) 良性/悪性腫瘍、(4) 性別、(5) 体格について、χ2 検定により発見経緯と各項目間の有意差検定を行った。腫瘍は飼い主により発見される確率が高かった。腫瘍発生部位では、他疾患の診察中が健診および飼い主よりも体表腫瘍に対して高率に体腔内腫瘍を発見した(p <0.01)。また、飼い主の発見した悪性腫瘍では、臨床ステージIとII、IとIIIの間で体表腫瘍に対して高率に体腔内腫瘍を発見した(p <0.05)。被毛の長さ、体表腫瘍と発見経緯では、健診よりも飼い主の方が短毛に対して長毛犬種の発見確率が高かった(p <0.05)。今後は、飼い主へのがん情報の具体的アドバイスやがんマーカーの開発によって早期発見の向上が期待される。
  • 本橋 篤
    原稿種別: 原著
    2021 年 26 巻 2 号 p. A15-A20
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/04/22
    ジャーナル フリー
    愛玩動物看護師法の制定により、動物看護師の需要や市民への認知がより高まることが予想される。このような動物看護師の認知度やイメージの向上を調べるためには、まず市民が動物看護師にどれほど関心があるかを把握する必要がある。しかしながら、動物看護師の関心度における調査は未だ十分に行われていない。そこで本研究では、Webデータの1つであるGoogle Trendsを用いて、動物看護師の関心度を長期的かつ全国的に調査した。その結果、動物看護師への関心度は年度推移で見ると増加傾向にあり、さらには都道府県によって関心度が異なることが明らかとなった。
  • 佐伯 香織, 宮部 真裕, 清水 夕貴, 和田 優子, 石川 弥咲, 正林 美和, 古本 佳代, 岩田 惠理, 神田 鉄平
    原稿種別: 短報
    2021 年 26 巻 2 号 p. N1-N5
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    様々な動物と接する機会の多い獣医療従事者にとって、業務を行ううえで衣服や体に付着する動物由来の臭気成分の吸引は健康に影響を与える要因の一つとなり得るかもしれない。しかし、臭気やその客観的指標であるTVOC濃度を用いて個々の汚染度を評価した試みはこれまでに報告がない。そこで本研究では、動物病院に勤務する動物看護師を対象に、動物に接する前後の室内TVOC濃度を測定し、汚染度を示す指標となり得るかを検討した。結果より、個人が動物に接した後には、室内TVOC濃度が有意に高値を示すことが示された。さらに、これらの変動は対象者自身がにおいをどのように感じるかという感覚と一致しており、室内TVOC濃度を指標としてその変動を観察することは、対象者自身の汚染度を評価することに繋がると考えられた。
  • 茂木 千恵, 布施 星
    原稿種別: 短報
    2021 年 26 巻 2 号 p. N7-N11
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    本研究では犬の飼育者における高齢犬の認知機能低下に対する意識調査および高齢犬の飼育者に対する認知機能不全症候群 (CDS) の徴候に関する調査を行った。犬の飼育者ではCDSについて興味が「ある」あるいは「非常にある」と答えた人は80%であり、高齢犬 (10歳以上) の飼育者では92%となっていた。また、高齢犬の飼育者の85%がCDSの症状について知っていた。高齢犬では、排泄の失敗の発現率が50%と最も高く、発現時期は平均14歳となっていた。排泄の失敗の発現には散歩時間が関与していることも明らかとなった。高齢犬の飼い主ではCDSの症状に関する知識が普及していることが明らかとなったが、今後はCDSへの対処法に関する適切な情報提供が重要になると考えられた。
  • 川村 和美, 宮田 拓馬
    原稿種別: 短報
    2021 年 26 巻 2 号 p. N13-N19
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/13
    ジャーナル フリー
    頚部椎間板ヘルニアは臨床症状として、ひとつは四肢の可動性低下が挙げられ、内科療法と外科療法が選択される。本事例は、頚部椎間板ヘルニア発症時より薬剤を原因とした中毒性表皮壊死症が疑われ、術後においても約2か月間寝たきりの状態が続いた。その間、自宅で受動的関節可動域運動を実施していたが改善は認められなかった。その後、他動的な歩行訓練や自作の車椅子(カート)を活用しながらリハビリテーションを実施した結果、自力歩行が可能になるまで回復した。また皮膚症状も自力歩行ができるようになってから改善した。とくにカートを用いたことで、後肢の筋肉量の増加が顕著であった。市販されているカートを活用することも可能だが、カートを自作することも可能であり、事例の状態に応じて看護的ケアを取り入れながら改良していくことで、よりリハビリテーションとしての効果も期待できると考える。
  • 加藤 麻友香
    原稿種別: 解説
    2021 年 26 巻 2 号 p. E1-E4
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/04/22
    ジャーナル フリー
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