抄録
完全室内飼育下の刺激の少ない環境は、ネコのストレスになり得ると考えられ運動不足も懸念されることから、狩猟本能を満たす遊びが必要である。本研究ではネコの飼い主を対象にネコに使用されるおもちゃの形態と反応性、遊びの頻度についてウェブアンケートを用いて調査した。その結果、猫じゃらし型のおもちゃは93.8%の飼い主が使用したことがあると回答し、最も反応が良いと認識されていることが示唆された。さらに人工的な素材より天然素材のおもちゃが好まれていた。遊びの頻度および飼育環境と問題行動の発現割合に有意な関連は認められなかったが、一般家庭でのネコの遊びの時間は外に出て狩猟行動をするネコと比較するとはるかに短く、年齢による影響も示された。ネコの心理的かつ身体的な健康を考慮し、獲物に類似する動きをつけやすい形状で感覚に刺激を与える素材のおもちゃを使用して毎日効果的な狩猟行動が発現できる飼育環境が勧められる。