Veterinary Nursing
Online ISSN : 2435-5011
Print ISSN : 2188-8108
ISSN-L : 2188-8108
28 巻, 1 号
選択された号の論文の3件中1~3を表示しています
  • 盛田 美帆, 湯川 尚一郎, 小林 優佳, 湯浅 美那, 江塚 楓奈, 橋本 直幸, 武光 浩史, 村尾 信義, 加計 悟, 唐川 千秋
    原稿種別: 原著
    2023 年 28 巻 1 号 p. A1-A6
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/04/02
    ジャーナル フリー
    人医療において、診療中に発生したインシデント・アクシデントに関して詳細な解析がなされている。一方で、動物飼育活動は様々な領域で行われているものの、インシデント・アクシデントに関する詳細な報告は存在しない。本研究は、犬猫飼育活動におけるインシデント・アクシデントの事例解析を行い、今後の飼育活動に役立てることを目的とした。倉敷芸術科学大学生命科学部動物生命科学科で2014~2019年度の間に集積されたインシデント・アクシデント報告書をクロス集計で解析を行い、5項目で細分化した。その結果、人医療における解析結果と同様に経験の浅い飼育担当者・業務が集中する午後の報告件数が多かった。動物飼育活動においてインシデントやアクシデントを引き起こさないために、これからもより効果的な対策が必要と考えられた。
  • 荒川 真希, 安達 彩弥加, 齊藤 七海, 渡辺 真由, 下里 あすか, 茂木 千恵
    2023 年 28 巻 1 号 p. A7-A14
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/05/10
    ジャーナル フリー
    完全室内飼育下の刺激の少ない環境は、ネコのストレスになり得ると考えられ運動不足も懸念されることから、狩猟本能を満たす遊びが必要である。本研究ではネコの飼い主を対象にネコに使用されるおもちゃの形態と反応性、遊びの頻度についてウェブアンケートを用いて調査した。その結果、猫じゃらし型のおもちゃは93.8%の飼い主が使用したことがあると回答し、最も反応が良いと認識されていることが示唆された。さらに人工的な素材より天然素材のおもちゃが好まれていた。遊びの頻度および飼育環境と問題行動の発現割合に有意な関連は認められなかったが、一般家庭でのネコの遊びの時間は外に出て狩猟行動をするネコと比較するとはるかに短く、年齢による影響も示された。ネコの心理的かつ身体的な健康を考慮し、獲物に類似する動きをつけやすい形状で感覚に刺激を与える素材のおもちゃを使用して毎日効果的な狩猟行動が発現できる飼育環境が勧められる。
  • 鈴木 好美, 牧野 ゆき
    原稿種別: 短報
    2023 年 28 巻 1 号 p. N1-N8
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/08/12
    ジャーナル フリー
    動物愛護管理行政には、多頭飼育崩壊や飼い主のいない猫等の問題が山積し、自治体のマンパワー不足も指摘されている。一方、動物愛護をボランティアとして行う団体等にも、自治体からの譲渡過多等の課題がある。そこで、自治体と動物ボランティアの関係性を明らかにするため、関東近郊の7自治体を対象に自治体とボランティアの連携に関するアンケート調査を行った。その結果、動物愛護に関する活動内容等については、動物愛護推進員と登録ボランティアの間で違いがあった。また3自治体では、ボランティアと連携を強化したいと考える一方、調整事務の増加が連携阻害の要因であった。 幅広い活動を行う動物愛護推進員制度を補完する形で、自治体の課題にピンポイントに対応できる登録ボランティア制度を活用することが望ましいと考えられた。また、愛玩動物看護師のような専門知識を持つ人材が、動物愛護管理の分野においても活躍することが期待される。
feedback
Top