2020 年 4 巻 2 号 p. 103-107
社会福祉士及び介護福祉士の国家試験(以下、国家試験)の学習の基本は、自己学習であり、自己学習の成果が国家試験の合否を決めるといってもよい。この自己学習で重要となるのが学習方略の修得である。
本稿では、自己調整学習理論の枠組みに拠りながら、筆者のこれまでの国家試験に向けた教育実践を踏まえ、社会福祉士及び介護福祉士の国家試験の学習支援について検討していく。
学習者のニーズは、自分の「知らない」「わかっていない」ことの把握以降の学習方略の獲得である。つまり、具体的にどの教材を、どのように使用していけばよいかという条件的知識の獲得・発達に向けた支援が求められる。
結論として、自己調整学習が行えるように具体的なスキル獲得を目的とした学習支援が必要である。