敬心・研究ジャーナル
Online ISSN : 2434-1223
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日本福祉教育専門学校における留学生のやせと肥満
大谷 修
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2020 年 4 巻 2 号 p. 97-101

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抄録

授業の一環として日本福祉教育専門学校における留学生クラス36名の体格指数(BMI)を算出した。20代女子留学生のやせの割合は20.0%で、わが国のそれとほぼ同じであった。痩せた若い女性は月経不順や無月経になりやすく、生活習慣病に罹りやすい。さらに、低出生体重児を出産する頻度が高くなる。低出生体重児は成人病に罹りやすい(DOHaD仮説)。このように若い女性のやせは次世代の健康にも影響する。適切な量のエネルギー摂取を指導する必要がある。肥満1度の女子留学生は16.0%、男子は33.3%であった。これらの学生に対しては過剰なエネルギー摂取を避けることで、生活習慣病の発症を抑えるよう指導すべきである。極度に痩せた男子1名と極度の肥満(4度)1名は、何らかの疾患の可能性があるので、精査が必要である。「健康日本21(二次)」が推奨しているように、すべての学生が毎日、主食、主菜、副菜からなる3食を適量摂取し、10000歩の歩行などの有酸素運動行い、健康増進に努めることが期待される。

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© 2020 学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
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