敬心・研究ジャーナル
Online ISSN : 2434-1223
Print ISSN : 2432-6240
実習におけるF-SOIAP(生活支援記録法)による記録を通じた認識変化の一考察
山田 克宏
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2021 年 5 巻 2 号 p. 105-114

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抄録

本研究では、F-SOAIP(生活支援記録法)を用いた学生の実習前教育、実習での段階的な学習による学生の実習記録に関する認識変化を明らかにすることを目的とした。

調査対象は、A大学で介護実習Ⅱ、ソーシャルワーク実習を終えた学生12名である。実習前と実習後の記録に関する学生の認識変化をまとめた。結果、介護実習Ⅱの学生は、アセスメントの難しさ感じていたものが、F-SOAIPの機能の理解が出来たという認識変化みられた。また、ソーシャルワーク実習の学生は、F-SOAIPの難しさを感じていたものが、実践過程の可視化していく効果を実感出来ている。

結論は、学生は、F-SOAIPが多職種間の連携の促進の効果的なツールであるという認識に至ったように段階的学習が出来たことが推察できる。

今回のアンケート調査は、ケース数が少なく一般化することには限界がある。今後は、記録の形式を叙述式、SOAP、F-SOAIPと学習習熟度に応じて使い分けるプロセスを模索していくことが、研究課題と言える。

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© 2021 学校法人 敬心学園 職業教育研究開発センター
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