雑草研究
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桑園雑草の生態に関する研究
II. ハキダメギクの個生態
宇佐美 洋三
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1976 年 21 巻 2 号 p. 76-80

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抄録
蚕糸試験場日野桑園における夏期雑草の優占種であるハキダメギクを対象に, 年間の世代数, 開花順序, 種子の生産量, 開花後における種子の発芽力および発芽時期の異なった場合の生育様相について, 1971年から調査を行ない, およそ次のような成果を得た。
1) ハキダメギクの発芽は3月下旬にみられ, 世代をくりかえして初冬の降霜期まで生育を続けるが, この間に3~4世代がくりかえされる可能性が認められた。なお, 世代の長さは温度が高いほど短くなる傾向がみられた。
2) ハキダメギクの開花順序は集散花序に属し, 1株の1世代における開花数は13,400個前後, 1花の種子数は30粒前後, 後者を前者に乗ずれば約40万粒となり, 雑草のなかで種子の生産量の多い草種であることが明らかとなった。
3) ハキダメギクの生育は, 発芽時期の差によって異なり, 草丈および葉面積の拡大速度は, 春および秋に劣り夏にまさることが認められ, ハキダメギクの生育, 発芽から開花までの日数, 種子の成熟に要する日数がいずれも高温によって短縮されることが認められた。
4) ハキダメギクは明発芽種子型に属することが認められた。
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