抄録
本稿では,風景画像のデータベースより,画像内容に基づいて類似画像を検索するのに必要な画像特徴量の選択方法について報告する.画像の内容を表す特徴量は,色,エッジ,テクスチャ,周波数など多岐に亘っている.そこで,これらの画像特徴量を組み合わせた検索実験を行うことで,風景画像を検索する際に有効な特徴量の組み合わせを見出す.画像を正方ブロックに分割し,ブロックごとに上記特徴量を計算して,データベースの中から参照画像に近い画像を類似度の順に選定する.一方,被験者は類似性の適否を感覚的に判断する.本手法を用いた実験の結果,3,684枚の画像から各検索結果の上位10枚を提示したところ,80%の画像が人間の主観に近いことを確認した.