映像作品制作においてディレクターは企画書・設定資料・シナリオなどに沿って自ら演出を考えなければいけないため,作品に登場するキャラクターの感情を演出することは重要であるといえる.本研究は,映像作品制作をする上での「怒り感情」演出をシミュレーションにまとめる際の試行錯誤の支援を目的とした.既存映画作品を元に登場人物の怒りの種類や表出を分析し,シナリオ情報を用いた検索ツール「Angry scrapbook」の開発とライティング,カメラワークのテンプレートデータの作成を行った.評価実験では「Angry scrapbook」とテンプレートデータを扱い,結果的に 78.1%の満足度を得ることができた.