抄録
本研究では,ユーザーがインタラクティブに制御可能な水流を実写映像と合成する手法を開発した.
この目的は人体周りに水流を発生させたり,その挙動を制御したりする,現実では不可能な映像表現をインタラク
ティブに行うことにある.提案手法はユーザーの動きをモーショ ンキャプチャシステムにより取得し,それに合わ
せて任意の直径や速度を与えた水粒子を生成する.この水粒子の運動を重力加速度を含む振る舞いのパラメータに
もとづいて求め,水流の形状は水粒子を metaballとして用いて Marching Cubes法により形成する.また,この水流
の見た目の表現には投影マッピングおよび屈折マッピングを利用する.提案手法はインタラクティブな速度で映像
を生成することが可能であり,ゲームや VFXを用いたステージ演出に利用可能である.