抄録
本研究では,噴石模型の落下性状をビデオカメラで撮影し,得られた動画を用いて模型の落下の3次元運動を解析し,得られた落下の軌跡から噴石のような不整形物体の持つ空力特性を求めた。噴石模型の形状は,実験を行った桜島の現地で採取された噴石を模し,鋭角な角のあるものとないものの2種類を代表として選んだ。実験から得られた抗力係数は落下にともなう速度の増加とともに小さくなり,終端速度に達した際の値は,鋭角な角のない噴石模型で約0.5,鋭角な角のある噴石模型で約0.6となった。また,比較として用いた球体模型の抗力係数は約0.3となった。