抄録
効果的かつ信頼性のある風力発電の利用には、風車の位置における風況と風車ウェイク挙動の両面を理解が必要である。 山岳地帯にに風車を建設することは、風速増速の効果により風力発電に好ましい環境であり、民家が少ないため人間への悪影響は最小限に抑えられると期待される。 一方、山岳地帯における風況に関する研究は、丘陵や森林などの他の複雑地形に比べると比較的少ない。 本研究では、津軽半島の最北端に位置し、急峻な山岳地帯を有する地域設置された2基の1.67MW風車の風特性をSCADAデータを用いて分析した。 この分析の目的は、風速分布、近接ウェイク領域における風速欠損および発電量減少に対する地形の影響を定量的に検討することである。 これらの結果を基に、中程度の忠実度をもつ風況シミュレーションWAsP CFDと複数のウェイクモデルを組み合わせ、観測データとの比較検証を行った。 観測データでは、ウェイクにより風速低減(40%)、発電量減少(40%)が其々確認された。