2022 年 29 巻 p. 130-142
本研究では、デートDV予防教育が抱える困難性について考察した。デートDV予防教育を受けた高校生の事前と事後の問いの記述を解析した。手法は文脈から読み取り数値化できるコンテクスト解析を用いた。教育効果を実体であるエンティティの出現によって可視化した。私たち支援者が期待する「人権」や「ジェンダー」という言葉は、28位や29位といった低い位置にあった。しかし、「相手の気持ち」や「自分の気持ち」、「お互い」、「対等な関係」、「自分の意見」など、そこにつながる言葉がしっかり伝わっていた。よって予防教育は生徒たちに必要な情報提供を行っていることがわかった。そして、生徒たちの置かれている状況に合わせて各団体が独自の予防教育を行っていることがわかった。意味付けを人の手で行うコンテクスト解析は限界もあった。だが、今後も機械学習を活用して継続することで予防教育の効果について示すことができることがわかった。