抄録
女性の髪の長さは年齢により一定の傾向があると考えられているが、研究発表されているものは少ない。本研究は、美容室に来店されたお客様を対象に行った髪の長さとその理由についてのアンケートの結果から、女性の年齢と髪の長さの関連性とその理由を明らかにして論ずるものである。結果は49歳以前の年代では好みの長さは変化していき、現在の年齢の10年以内で髪型が変化していることが多い。そして50歳までには自分の好みの長さがおおよそ決まって、それ以降に変化は少ない。髪の長さを決める理由も毛髪の変化の悩みから決定するというよりは、他者からの印象変化や自己の心境の変化を期待して長さの決定をするほうが影響が強く、女性は働き方の変化や出産・子育てによる生活変化による時間の制約を受けることも示唆された。