日本惑星科学会誌遊星人
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「2016年度最優秀研究者賞受賞記念論文」高解像度観測が導く惑星系形成
秋山 永治
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2018 年 27 巻 1 号 p. 4-16

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抄録

近年,技術の粋を結集したALMA望遠鏡やすばる望遠鏡によって,惑星系の母体天体である原始惑星系円盤の精緻な画像が得られ,惑星形成の研究が急速に進歩している.様々な観測手段がある中,特に電波と赤外線による観測は相補的で円盤の物理構造を調べるのに有効であり,双方の専門家からなるチームを組織し,協力して科学成果を出す時代となっている.本稿では,筆者が所属する世界最大の電波望遠鏡ALMA国際プロジェクトと光・赤外線望遠鏡すばるを用いた系外惑星および星周円盤の戦略的探査プロジェクト(SEEDS)の成果を中心に,最新の観測結果と新たな問題点について言及する.最後に,次世代型望遠鏡の到来を見据えた今後の展望について,現行する代表的な開発事例を織り交ぜながら見ていく.

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© 2018 日本惑星科学会
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