系外惑星観測や原始惑星系円盤観測の進展に後押しされ,惑星形成理論は大きな進展を果たし,また地球型惑星形成の理論研究も重要な進歩を遂げた.本稿ではまず,太陽系地球型惑星形成理論モデルの構築にあたり,太陽系のどのような特徴を説明する必要があるのかを簡単に整理する.次に,これまでの地球型惑星形成モデルでは何が説明できているのか,そして新たな惑星形成モデル(主にグランドタックモデルおよび円盤風を考慮した円盤進化モデル)で何が説明できるようになったのかを概括する.更に,太陽系地球型惑星と太陽系外惑星の特徴を比較し,相違点を含めた特徴を説明可能な汎惑星形成理論の構築に向けた今後の展望についても議論する.