目的:本研究は看護学研究者を対象に、混合研究法の実践に関連する説明力や適応力の自己評価(認識)の観点から、学修ニーズに関して多角的な知見を得ることを目的とした。
方法:本研究は、収斂デザインによる混合型研究である。量的データ分析としてGuetterman尺度を用いて特定した、混合研究法スキルの自己評価に基づく3群(高・中・低群)の属性的な特徴を確認した。次に、フォーカス・グループ・インタビュー(FG I)の逐語録を通読し、意味に沿ってその内容をコーディングすることで、質的データ分析を行った。そして、このコーディング結果に量的データ変換を行い、これにより3群間の傾向の違いを確認した。最後に、量的・質的データを統合し、メタ推論を導出することによって、混合研究法スキルの自己評価3群別の学修ニーズを明らかにした。
結果・結論:混合研究法の自己評価の高・中・低群の学修ニーズが、本人の研究全般に関わる特性と時々の混合研究法受容に関する時代的変化に基づく学修環境の違いと相まって異なることが浮き彫りになった。
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