進路指導研究
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5 巻
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 藤原 正光, 仙崎 武
    原稿種別: 本文
    1985 年 5 巻 p. 1-5
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本研究は、教職志望の学生が、いつ頃、どのような動機に基づいて教育学部への入学を決定し、どのような教職観を築き上げていったのかをできるだけ構造的にとらえようと試みた。調査対象は、文教大学初等教育課程に在籍する945名の学生であった。得られた結果を概略すると以下の通りである。大学への進学・教育学部への入学決定時期について、大学への進学は、半数以上が小・中学校の段階で意識決定しているが、教育学部への進学決定は、高校入学以降が7割以上を占めている。しかし、女子の方が小・中学校という早い時期に進路決定している割合が高いことは注目すべきであろう。教育学部への志望動機は、「子どもが好き」、「能力・性格に合っている」といった従来の研究結果と類似するが認められた。この結果は、教職への理解が一歩進んだ実践的な特性を重視する方向に変化してきていると解釈することができよう。教師としての資質は、得られた資料を因子分析後、直交バリマックス回転した結果、"子どもを把捉する能力″、"研究・研修能力″、"教育実践能力"と呼ぶべき3つの因子が検出された。"子どもを把握する能力"は、子どもとの対応関係における能力や態度を測っている項目であり、全体として眺めると最も重視されている教師の資質であった。ついで、授業の展開や教材研究や研修を意味する"研究・研修能力"が重視され、教育をとりまく現実的な問題を処理する"教育実践能力"は相対的に低い評価であった。しかし、学年が進むにつれて、"研究・研修能力"や"教育実践能力"が重視される傾向が高まっていることは注目に値されよう。これらの結果は、同一項目で現職教員の意識を調査した福島大学(1981)の結果とほぼ類似するものであり、学生たちがかなり早い時期から現職教員と似た意識構造を形成しているものと考えられるが新しい検討は今後の課題である。ものであったが、女子の方が、「給与の安定」、「親に勧められて」といった理由が多く認められた。森(1984)の知見から考察すると、教職志望動機は全体として眺めると内面的価値に基づくものであるが、この傾向は、男子の方がより高いといえよう。望ましい教師の特性は、「子どもと遊ぶのが好き」、「根気強く・努力家」、「冷静で公平な判断」、「指導力」を高く評価する傾向がうかがわれた。また、学年が進むにつれて「研究熱心」の特性は高く評価され、「子どもと遊ぶのが好き」の特性は低くなる傾向
  • 榎本 和生
    原稿種別: 本文
    1985 年 5 巻 p. 6-15
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は、進路指導の専門性が進路相談状況にどのような効果をもたらしているかを明らかにすることである。この目的を果たすため、中学生の教師を対象にして調査した。その結果、次の点が明らかになった。(1)カウセリングの専門生と進路指導の専門性の関係が深い。(2)現職研修に参加した教師は、校内研修にも参加していた。(3)進路相談の実施率は、授業・研修参加の度数が多いほど高い。(4)進路相談の内容は、授業・研修参加の度数は多いほど「長期にわたる人生設計について」が総体的に多かった。逆に、度数が少ないほど「さし迫った上級学校や職業の選択について」に集中していた。(5)進路相談に用いる資料は、授業・研修参加の度数が多いほど種々用いられていた。逆に、度数が少ないほどあまり用いられていない。
  • 森本 昭憲
    原稿種別: 本文
    1985 年 5 巻 p. 16-22
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
    本研究は小学校2、4、6年生児童を対象に、職業選択の過程ではたらく職業認知の構造を明らかにしようとした。職業選択の基準として、一つは自己の欲求や興味・関心といった、いわば主観的な希望の程度を手かかりとした。もう一つは、現在の学習評価をとおしてみた将来の職業の遂行予測といった自己の能力と職業情報を考慮した、いわば客観的な職業遂行予測の程度を手かかりとして、職業をどのようにとらえているか、またその差異をとらえようとしたものである。その調査の分析結果は次のとおりである。1.小学校児童に、「どの程度やりたいか」といった希望から職業をとらえさせたところ、社会的評価と結びつきやすい「職業機能水準」あるいは「興味の水準」を中心とした側面から職業を認知していた。特にそれは高学年で顕著であった。2.小学校児童に、「どの程度やれるか」といった。自己の学習評価をとおして職業の遂行予測から職業をとらえさせたところ、「職業機能水準」あるいは「興味の水準」を中心とした側面ではなく、「職業興味」を中心とした側面から職業を認知しているようだ。その職業は、身近に接することができたり、容易に見聞したりすることの機会の多い職業であり、職務内容が比較的わかりやすい職業であると考えられた。3.「希望職業」および「遂行予測」のいずれからしても、「男子志向の職業」、「女子志向の職業」といった性による因子が抽出された。性による職業認知のしかたは、小学校低学年段階から顕著にみられ、以後一貫していた。
  • 青柳 隆治
    原稿種別: 本文
    1985 年 5 巻 p. 23-27
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
  • 宮崎 浩
    原稿種別: 本文
    1985 年 5 巻 p. 28-32
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2017/09/22
    ジャーナル フリー
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