人間科学
Online ISSN : 2434-4753
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子ども教育学科
研究論文
臨床心理学科
研究論文
  • 濱村 星花, 森川 友子
    2026 年8 巻 p. 10-18
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/19
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    本研究はセルフ・コンパッション(SC)に関するネガティブな信念(SCNB)が,SCを介して青年期の過剰適応傾向に及ぼす影響を検討した。大学生及び専門学生316名分のデータに対して共分散構造分析を行った結果,最も大きな影響関係が示されたのは,SCNBがSCに関する尺度の逆転因子である「自己への冷ややかな態度」を介して(β=.54),過剰な外的適応に影響を与えるパス(β=.53)であり,次いでSCNBが「自己への冷ややかな態度」を強め(β=.54),それが内的不適応を介して(β=.46),過剰な外的適応を強める(β=.28)という影響関係が示唆された。SCの「自己への思いやりの態度」よりも「自己への冷ややかな態度」の方が過剰な外的適応に対する影響が大きいことも示された。これらのことから,SCNBや自分に対する厳しすぎる態度を和らげるような心理的介入が望ましいと考えられた。

  • 白井 祐浩
    2026 年8 巻 p. 19-26
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/19
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    本研究は,セラピスト訓練の中でも事例を扱う訓練として,事例検討,PCAGIP法およびCBS法を実践し,その効果を比較した。その結果,白井らの結果と同様,①事例検討は事例自体の学びに有効であること,②PCAGIP法は事例提供者にとってのその事例への関わりに関する学びに有効であること,③‍CBS法は臨床心理学的知識や見立てに関する学びとセラピストとしての自己理解や自己受容に関する学びに有効であることが示された。

    また,白井らとの比較により,セラピストが自分の臨床を作ることを目的としたセラピスト・センタード・トレーニング(TCT)の枠であっても,セラピストのための当事者研究とCBS法では自己理解の内容が異なることが明らかとなった。

  • 黒田 博子, 森川 友子
    2026 年8 巻 p. 27-39
    発行日: 2026年
    公開日: 2026/03/19
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    本研究は,ギャンブル依存を抱え回復支援施設に入所した人たちが抱く退所希求にかかる心理的要因に注目した。3施設の入所者および入所経験者であるスタッフ全69名を対象に質問紙調査を実施し,有効回答について分析を行った。退所希求は入所直後から1ヶ月の間に最も多く起きていた。自己作成の尺度「施設退所希求要因尺度」への回答からは,退所希求の要因として「施設生活への不適応感」「入所に伴うコストへの懸念」「特定のストレッサーの存在」の3因子が抽出された。クラスタ分析により,入所者は「施設不満型」「低不満型」「コスト懸念型」の3類型に分類された。このうち「施設不満型」は退所希求度が最も高く,入所時において断ギャンブルの必要性の認識に乏しく,入所の納得度も低めであった。これらのことから,入所時の動機付け傾向から中途退所の高リスク群を推測することや,入所直後に支援を手厚くすることなどが退所予防に有効と考えられた。

論文審査・編集委員
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