大学入学時の健康意識や生活習慣,健康度の自己評価を,コロナ禍を経験せずに入学した学生2,653人とその最中に入学した学生5,154人で比べた。次に,3,4年次生の生活習慣と健康度の自己評価を,コロナ禍を経験していない学生4,187人とコロナ禍を経験した学生4,013人で比べた。最後に,3,4年次の精神的な健康度の自己評価あるいは入学時からの変化を目的変数として,ロジスティック回帰分析を行った。コロナ禍最中の新入生は男女とも健康意識が高く,運動と無縁の学生が減っていた。女性では身体的健康度の自己評価がより良かった。コロナ禍を経験した3,4年次生は,男女とも運動習慣を有する頻度が高く,女性では朝食をより高頻度に摂取していた。精神的な健康度の自己評価が良いことや,その改善と関連するのは3,4年次の朝食摂取の習慣で,コロナ禍を経験すると精神的な健康度は悪化していた。朝食摂取の習慣が大切である。
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