JACET中部支部紀要
Online ISSN : 2435-6913
Print ISSN : 1881-5375
ISSN-L : 1881-5375
最新号
選択された号の論文の7件中1~7を表示しています
2024年度JACET中部支部英語教育セミナー招待論文
  • 池 沙弥
    2024 年22 巻 p. 1-12
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/03/31
    ジャーナル フリー
    本研究は、ELF-LEGOコーパスを用いたタスクベースのELF(English as a Lingua Franca)相互作用のマルティモダル分析を通じて、従来の対面会話とは異なる相互作用の特性を明らかにする。本コーパスには、抽象的なテーマ(例:「責任」「協力」「正義」)に基づいてLEGOブロックを使用しながら、グループでの議論と物理的作業を同時に行う参加者のデータが含まれている。分析から、多人数会話におけるターンテイキングの原則が、物理的作業の優先によりしばしば破られること、また、視線の使用は次の発話者を指名する役割よりも、合意形成の手段として使用される傾向があることが明らかになった。さらに、異文化間での理解交渉や、少数派参加者のグループ内での位置づけも観察され、これらは一時的な国際グループの形成過程を示唆する。本研究は、ELF研究におけるマルティモダル分析の可能性を示すとともに、さらなる文化的および相互作用的な分析の必要性を提言する。
  • -日本の英語教職課程におけるGlobal Englishesの視点の導入―
    藤原 康弘
    2024 年22 巻 p. 13-24
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/03/31
    ジャーナル フリー
    本研究は、日本の英語教育における英語観の変遷にふれた上で、筆者が担当する教員養成課程に在籍する大学生の間でGlobal Englishesに対する受容が高まりつつあることを示す。研究手法として、国際英語論および近年ではGlobal Englishes for Language Teaching(GELT)として知られるパラダイムに基づくコースにおける10年以上の指導経験を基盤とし、学生からのフィードバックに対する綿密な質的分析を実施した。本研究では、World Englishes(WE)およびEnglish as a Lingua Franca(ELF)に対する学生の態度の変化に焦点を当てている。分析の結果、学生たちの間で多様な英語変種に対するより開放的な姿勢が醸成されつつあることが示唆された。この知見は、日本の英語教育において、従来のネイティブスピーカー主義からの重要なパラダイムシフトが起こりつつある可能性を示唆している。
実践報告
  • ―日本の大学におけるGohとBurnsモデルを用いたアクションリサーチ―
    天野ジョーンズ 可奈子
    2024 年22 巻 p. 25-42
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/03/31
    ジャーナル フリー
    スピーキング能力の効果的な向上を目指すためには、スピーキングスキルを多面的に捉え、包括的に指導することが求められる。本実践研究では、この理論に基づいて提唱されたGohとBurns(2012)のテーチング・スピーキング・サイクルに従い授業を構築・展開し、日本人ELF大学生のスピーキング能力向上に与える教育的効果を検証した。被験者は、工学および情報学を専攻する1年生32名で、その大多数がスピーキング能力において初級から中級下のレベルにあった。2023年度前期16週のコースの中でこのプログラムを実施した結果、コースの前後で実施されたスピーキングテストにおいて、発話の正確さおよび流暢さ(ポーズ、フィラー、スピーチ速度)に関して統計的有意差が確認され、顕著な改善が見られた。一方で、言い出しの失敗、繰り返し、および再形成の数の有意的増加が認められたことから、これらの改善に向けてコミュニケーション方略の指導導入と、授業内でのフィードバック方法の改善が重要であると提案された。
研究ノート
feedback
Top