極限環境生物圏研究センターでは, この5年間, 海洋の多様な生物や生態系が持つ特殊・固有な機能を把握すると共に, その産業応用等により, 社会や経済の発展に資することを目的として研究を行ってきた. その結果, JAMSTECならではの独創性の高い, インパクトのある, 世界的に優れた成果を挙げてきた. また, 民間企業との共同研究により, 有用酵素の産業応用等, 社会に役立つ研究開発も進めている. ここでは, 同センター・極限環境生物展開研究プログラム・深海バイオ事業化推進計画および地殻内微生物研究プログラムにおける, この中期計画5年間に得られた数多くの研究成果の中から, いくつかのトピックを紹介する. なお, これらの研究成果の詳細及びそれ以外の研究成果については, 平成21年3月刊行の「極限環境生物圏研究・研究報告書」を参照していただきたい. また, 同センター・海洋生態・環境研究プログラムの研究成果の概要報告は, 別論文として本誌9巻1号に報告している.
抄録全体を表示