環境心理学研究
Online ISSN : 2189-1427
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最新号
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資料
  • ―行動の自己記録データとの相関関係の検討―
    青山 謙二郎
    2024 年 12 巻 1 号 p. 1-8
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/05/26
    ジャーナル オープンアクセス
    本研究では遅延割引とマイボトル利用およびエコバッグ利用との関係を検討した。遅延割引とは報酬を受け取るまでに遅延がある場合に報酬の価値が低下する現象である。遅延大報酬を即時小報酬よりも選ぶ傾向がある人は遅延割引率が低いと考えられる。遅延割引の個人差は喫煙や違法な薬物摂取などのセルフ・コントロール行動と相関関係がある。ペットボトルやレジ袋の利用は現在は便利であるが,将来の環境を汚染する恐れがある。したがって,遅延割引率が低い人ほどマイボトルやエコバッグを利用する傾向が見られる可能性がある。大学生の研究参加者は,まず架空の金銭報酬を用いた遅延割引課題に回答した。その後で,マイボトル,エコバッグ,ペットボトル,レジ袋の利用行動を1週間にわたって記録した。その結果,遅延割引率が低い人ほど,マイボトル利用行動とエコバッグ利用行動の頻度が高く,ペットボトル飲料購入とレジ袋利用の頻度が低いという相関関係が見出された。
大会ワークショップ報告
  • 平田 乃美, 児玉 博昭, 芝田 征司, 高山 範理, 園田 美保, 羽生 和紀
    2024 年 12 巻 1 号 p. 9-15
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/05/26
    ジャーナル オープンアクセス
    わが国の地⽅の⼈⼝流出と東京⼀極集中は,現在も⻭⽌めがかからない状況にある。人口問題は,地域経済,都市計画,社会保障など広範な課題を含む。政府や自治体は地方創生のさまざまな政策パッケージ(たとえば,「地方創生まち・ひと・しごと創生総合戦略(第2次安倍改造内閣,2014)」,「デジタル田園都市国家構想(第2次岸田内閣,2022)」,栃木県では「まち・ひと・しごと創生総合戦略(第2期)」の栃木県版『とちぎ創生15戦略』など)を推進しているものの,いまだ是正には至っていない。本ワークショップでは,深刻な人口流出の課題に直面する栃木県の取り組みを通して,地方創生に環境心理学ができること,また「環境心理学の研究課題としての地方創生」について考える。回復環境,restorativeness,森林・自然の癒し,場所への愛着,若者・女性などをキーワードに,地域の魅力発見や政策の効果検証に役立つ「環境心理学」の可能性を探る。
口頭発表
ポスター発表
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