2021年度入職の新人助産師を対象とした「フォローアップ交流会」を検討・実施した。その結果とその後のインタビューからコロナ禍で助産基礎教育を受けた新人助産師が、就職後困難に感じた内容と対応を抽出し、必要とする支援を検討した。「フォローアップ交流会」の参加者は、1回目(5月)3名、2回目(7月)1名、3回目(11月)0名であり、すべてオンラインでの対話であった。インタビュー協力者は1名であった。
新人助産師は就職後に戸惑いや困難を抱くが、3か月頃までにできることが増え自信がついた様子がみられており、この点ではコロナ禍以前と同様の経過であった。分娩介助業務開始後には、技術の難しさが新たな課題として付加されることと同時に、コロナ禍での実習制限による自己の実践能力への不安が大きく、本対象者の特徴であった。
新人助産師が臨床において必要とする支援は、コロナ禍の教育体制の変化による多様なレディネスに応じた個別のものであること、新人助産師が実践に対して抱く思いへの理解を示すことが重要と示唆された。「フォローアップ交流会」は、新人助産師が抱く臨床実践の不安や緊張の緩和について一定の効果があると考えられた。
View full abstract