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渡邉 耕太
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
369-373
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
足部の筋肉は大きく外在筋と内在筋に分けられる.外在筋のうち足趾にかかわる屈筋は,長母趾屈筋と長趾屈筋である.内在筋は足部の安定化に働く.足趾の屈曲様式によって活動する筋は異なり,外在筋には趾全ての関節を屈曲させる機能があり,内在筋は主にMTP 関節を屈曲させる.解剖学的,生体力学的知見をもとに,足趾外在筋と内在筋に特化したトレーニング法を開発した.本稿では,足部屈筋の解剖学的な特徴やバリエーションについて解説した.また,近年足内在筋に特化した運動療法が開発されており,これらについても概説した.解剖学的構造が運動や機能を規定する.その知識に基づいた評価や運動療法が,スポーツ障害の予防や治療,スポーツパフォーマンスの向上に重要である.
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浅川 伸
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
374-375
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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山本 宏明
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
376-378
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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近藤 尚知
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
379-382
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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熊井 司, 吉矢 晋一
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
383
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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寺本 篤史, 小山 貴之, 山口 智志, 北村 ちひろ, 房川 祐頼, 塩泡 孝介, 池上 史郎, 辛 寿全, 大内 洋
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
384-385
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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小山 貴之
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
386-388
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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大坪 優介
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
389-391
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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六角 智之
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
392-394
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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田村 将希, 阿蘇 卓也, 古屋 貫治, 新田 雅一, 船登 雅彦, 西中 直也, 三邉 武幸
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
395-397
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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奥脇 透, 寺本 篤史
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
398-399
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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柳下 和慶
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
400-402
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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鈴木 章
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
403-404
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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湯田 淳
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
405-407
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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中田 研, 折田 純久
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
408-409
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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馬込 卓弥
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
410-412
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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石井 壮郎
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
413-416
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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田島 文博, 緒方 徹
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
417
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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羽田 康司
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
418-419
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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山田 睦雄
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
420-423
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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広瀬 統一, 古賀 英之
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
424
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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坂田 淳
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
425-427
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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粕山 達也
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
428-429
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
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武冨 修治, 川口 航平, 水谷 有里, 武井 聖良, 山神 良太, 河野 賢一, 村上 亮, 鹿毛 智文, 荒川 嵩大, 藤原 清香, 田 ...
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
430-433
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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松浦 由生子
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
434-436
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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川江 雄太, 井上 雅之, 伊藤 泰斗, 木田 貴英
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
437-444
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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スキーにおける膝前十字靭帯(以下ACL)損傷の受傷機序や予防法が解明されつつあるにも関わらず,受傷率は約1 割でこの10 年間でもあまり変わっていない.そこで今回,中・上級レベルのスキーヤーを中心にACL 損傷の既往やその受傷機序,ACL 損傷の予防や予防方法についての認識を明らかにすることを目的とし,Google フォームを使用したWebsite 上での大規模なアンケート調査を実施した.アンケート調査に回答したスキーヤー男性1,104 名,女性325 名の計1,429 名を対象とした.スキーにてACL 損傷を受傷し再建術(ACLR)を受けたことがあると回答した者は206 名で全体の14.4%であった.
自己認識での受傷時の体勢は,後傾姿勢(膝約90̊)で耐えて受傷,Slip catch mechanism,前方に転倒がそれぞれ約2 割であった.片側1 回のACLR 例が71.7%で,両側16.6%,同側2 回が6.8%であった.スキーヤーで多いと思う外傷は,ACL 損傷が約9 割,MCL 損傷が約5 割,肩の脱臼,骨折が約3 割だった.ACLR 経験者は非経験者(非受傷者)に比べACL 損傷について①予防できる,②ストレッチ・体幹訓練・膝周囲筋力・バランストレーニングを予防として重視している,③重要な訓練部位はハムストリングスと体幹と回答した例が有意に多かった.
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筒井 俊春, 坂槙 航, 上久保 利直, 前道 俊宏, 武井 聖良, 鳥居 俊
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
445-451
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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(目的)Magnetic resonance imaging(MRI)を用いた仙骨傾斜角評価を基準とし,傾斜計を用いた腰仙椎角の計測の精度を検証すること,予測回帰式を探索することを目的とした.
(方法)中学生の男子70 名を対象とし,腰部のMR 撮像および傾斜計を用いた腰仙椎アライメント測定を実施した.得られたMR 画像から脊柱の正中矢状断を抽出し,仙骨の上縁と画像の水平線をなす角を仙骨傾斜角として算出した.また,腰仙椎角の測定には傾斜計を用い,腰仙椎部に傾斜計の0̊の軸が通る位置で計測を行った.そしてBland-Altman プロットを用いた両測定法の一致度の検証に加え,MR 撮像による仙骨傾斜角と傾斜計による腰仙椎角との関係を線形回帰分析によって検討した.
(結果)MRI を用いた仙骨傾斜角と傾斜計による腰仙椎角との差で求められる固定誤差は10.06±3.29̊を示した一方で,比例誤差および偶然誤差は小さかった.MRI を用いた仙骨傾斜角と傾斜計による腰仙椎角との間には有意な関連が見られ,予測回帰式はy=0.85x+13.49 が得られた.
(結論)傾斜計を用いた腰仙椎角の評価はMRI を用いた仙骨傾斜角と比べて計測値が過小評価されやすい可能性がある.しかしながら比例および偶然誤差は小さく,傾斜計で得られる数値を基に仙骨傾斜角の予測が可能となると考える.
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田中 龍太, 今屋 健, 眞田 髙起, 深井 厚, 本田 英三郎, 稲川 未悠, 藤島 理恵子, 中山 誠一郎, 志田 峻哉
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
452-459
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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(目的)当院でのアキレス腱縫合術後の競技復帰状況を明らかにし,競技復帰に必要な因子を検討すること.
(対象と方法)対象は,2017 年1 月~2019 年8 月までに初回で片側アキレス腱縫合術を施行し,術後 9 ヵ月まで経過観察でき,術前から定期的にスポーツ活動をしていた,118 例(平均年齢39.6±12.2 歳)で ある.競技復帰していた群(復帰群)と復帰していない群(非復帰群)の2 群間で,①年齢,②Body Mass Index(BMI),術後9 ヵ月での③片脚HR 挙上高の健患比(HRHI),④腹臥位膝関節屈曲位での足関節自然下垂角度の健患比(ATRA),⑤各群による痛みの有無の割合(痛みの割合)とジョギングやジャンプ動作などの動作開始・獲得時期を比較し,多重ロジスティック回帰分析から復帰に必要な因子を検討,そのカットオフ値を求めた.
(結果)スポーツ復帰率は79.7% であった.2 群間ではBMI とHRHI,ATRA,痛みの割合に有意差があった.動作開始・獲得時期は有意に復帰群が早かった.復帰因子はBMI とHRHI であった.BMI に関しては,オッズ比は0.85,カットオフ値は24.5kg/m2 であった.HRHI に関しては,オッズ比は1.05,カットオフ値は86.7%であった.
(結語)当院でのアキレス腱縫合術後のスポーツ復帰率は約80% であり良好な成績であった.スポーツ復帰には,BMI や痛みの発生,ATRA の保持に留意し,特に十分なHRHI の獲得が必要である.
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坂槙 航, 筒井 俊春, 前道 俊宏, 鳥居 俊
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
460-466
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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本研究の目的は中学生の側腹部筋厚全体の筋厚の発育様式と外腹斜筋(external oblique;EO),内腹斜筋(internal oblique;IO),腹横筋(transversus abdominis;TrA)の個別の筋厚の発育様式の違いを明らかにすることを目的とした.対象は地域クラブチームに所属する中学生191 名で,超音波画像診断装置を用いて右側のEO,IO,TrA の筋厚を測定した.身長で5cm ごとの階級に分類し,身長(x)と側腹部筋(y)のアロメトリー式y=bxa を算出した.その後直線式を算出し両者が複数の直線で表される場合,隣接する直線の交点を変移点とした.変移点はアロメトリー係数a の値が1 以上変化した点とした.側腹部筋のアロメトリー係数a は1 つの変移点をもつ2 相の直線で表され,それぞれアロメトリー係数a は1.28,3.42 で変移点は168.8cm であった.EO とIO は2 つの変移点をもつ3 本の直線で表され,EO のアロメトリー係数a は2.58,1.56,2.76 で変移点は142.0cm,171.3cm となった.IO は0.82,2.05,4.55 で変移点は157.4cm,170.4cm となった.TrA は1 つの変移点をもつ2 本の直線で表され,-1.53,1.56 で変移点は145.3cm となった.このことから,体幹を安定させる作用をもつTrA は早期に発育することが考えられた.
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加藤 拓也, 谷口 圭吾, 小出所 大樹, 片寄 正樹
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
467-475
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
(背景)股関節外転ストレッチングにより股関節外転可動域の改善が報告されているものの,股関節内転筋群の柔軟性に及ぼす効果は明らかとされていない.本研究は股関節外転による静的ストレッチングが内転筋群の柔軟性に及ぼす影響を解明することを目的とした.
(方法)対象は健常成人男性12 名(24.0±3.8 歳)とした.外転ストレッチングは,股屈曲0̊および膝屈曲90̊における最大股関節外転位にて1 分×5 セット実施し,セット間で10 秒の休息を設けた.被検筋は長内転筋,大内転筋および薄筋とし筋柔軟性の指標としてせん断弾性率(kPa)をせん断エラストグラフィ超音波診断装置にて定量した.ストレッチングの介入前後に最大股関節外転角度および外転0̊から40̊まで10̊毎のせん断弾性率を各筋で計測した.
(結果)介入後の最大外転角度(47.9̊)は介入前(45.1̊)と比較して有意に増加した(P<0.01,+6.0%).せん断弾性率は2 次の交互作用を認め,介入後に長内転筋のみ外転30̊にて8.9%(-1.3kPa),外転40̊にて19.9%(-5.0kPa)有意に低下した(P<0.01).一方,大内転筋および薄筋は交互作用および時間の主効果を認めなかった.
(考察)股屈曲0̊および膝屈曲90̊位での股関節外転ストレッチングは,最大外転角度を増大させ,長内転筋の柔軟性を改善させる一方,薄筋および大内転筋には影響を与えないことが示された.
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上池 浩一, 川口 浩太郎, 大西 慎太郎, 吉矢 晋一
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
476-481
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
本研究では,静的荷重下における足部内側縦アーチ高変化量と着地時の膝関節屈曲角度変化量の関係について検討した.下肢関節疾患,明らかな下肢アライメント異常を有さない成人ボランティア22 名を対象として,navicular drop test により座位および立位で舟状骨結節最突出部と床面までの距離を計測し,その差を足部内側縦アーチ高変化量とした.大転子,大腿骨外側顆,外果にマーカーを貼付して,高さ30cm の台から片脚着地動作を行わせ,ハイスピードカメラで側方から撮影を行った.3 つのマーカーでなす角を膝屈曲角度と定義し,取り込んだ画像から,つま先接地時と下腿前傾が最大となった時点の角度を計測し,この時点間における膝屈曲角度変化量を求めた.Spearmanʼs 順位相関係数を用いて,足部内側縦アーチ高変化量と膝屈曲角度変化量との関係を検討した.その結果,足部内側縦アーチ高変化量と膝屈曲角度変化量の間に有意な負の相関が認められた.先行研究では,足部内側アーチ高は着地動作での膝外反角度に関係すると報告されているが,本研究の結果から,静的荷重下における足部内側縦アーチ高変化量と着地時の膝屈曲角度変化量は関係することが示唆された.
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井上 夏香, 佐藤 正裕, 山口 徹, 間瀬 泰克
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
482-489
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
本研究は,膝前十字靱帯(ACL)再建術後に競技復帰した患者を対象に競技復帰時と競技復帰 3 ヶ月後の心理的反応と膝痛の調査を行い,心理的反応と競技復帰時に残存していた怖さや膝痛に変化があるかを明らかにすることを目的とした.対象は,2019 年4 月~2020 年9 月に初回片側ACL 再建術を施行し,術前と同レベル同スポーツに競技復帰し,競技復帰3 ヶ月後まで調査可能であった23 名とした.調査項目は,競技復帰時と競技復帰3 ヶ月後の活動レベル,スポーツ種目,満足度,ACL-RSI scale,怖さ,怖い動作,膝痛とした.競技復帰期間は,9.8±2.8 ヶ月であった.満足度,ACL-RSI score はいずれも競技復帰時より競技復帰3 ヶ月後のほうが有意に高値であり(p<0.001),怖さは有意に低値であったが(p<0.05),怖い動作については7 名(30.4%)が競技復帰時と競技復帰3 ヶ月後において同一の動作で怖さがあると回答した.膝痛は有意な差は認められなかった.ACL-RSI score が改善した要因としては,満足度の上昇,再損傷に対する怖さの減少,スポーツを行うことへの自信の向上,恐怖心の軽減が考えられる.しかし,怖い動作や膝痛が継続している症例があることから,競技復帰後も怖い動作を克服するような正しい身体の使い方の指導や膝痛に対する継続的なフォローの必要性が示唆された.
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山本 亮太, 筒井 俊春, 鳥居 俊
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
490-497
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
(目的)大学・実業団投擲選手を対象に競技特有の障害・外傷を明らかにする.
(方法)大学・実業団投擲選手を対象に,Google Form を用いて既往歴に関する質問紙調査を行った.部位は肘関節,肩関節,腰部,股関節,大腿部,膝関節,下腿部,足関節,足部に分類した.損傷既往部位は専門種目を始めてからの各部位の損傷既往の有無として定義した.
(結果)151 名の回答を解析対象とした.全種目の損傷既往部位について,腰部が42.4%(64 名)と最も多く,それに次いで,肘関節15.2%(23 名),膝関節9.9%(15 名),肩関節6.6%(10 名),大腿部6.0% (9 名),足関節6.0%(9 名),下腿部3.3%(5 名),足部3.3%(5 名),股関節2.2%(4 名)であった.また,砲丸投げ・やり投げ・円盤投げ・ハンマー投げのいずれの種目も,腰部損傷既往が最も高い割合を示 した.肘関節損傷既往については,やり投げで顕著に高い割合だった.
(結論)投擲競技において腰部の既往割合が最も高かった(42.4%).肘関節損傷既往は,砲丸投げ・やり投げ・円盤投げ・ハンマー投げの中で,やり投げで著明に多かった.
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内之倉 真大, 関口 貴博, 梅原 弘基, 黒川 純, 小倉 誉大, 山浦 一郎, 蟹沢 泉, 土屋 明弘, 高橋 謙二
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
498-504
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
女子体操競技選手の膝前十字靭帯再建術(ACLR)後に,再受傷(再建靭帯の再断裂もしくは反対側断裂)した選手の特徴について検討した.ACLR 後競技に復帰した37 名を対象に,再受傷率,再受傷時の年齢・術後経過時期,初回受傷と再受傷時の種目と受傷機転を調査した.再断裂率は8.1%(3 名),反対側断裂率が10.8%(4 名)であり,合わせて再受傷率は18.9%(7 名)であった.術後経過時期はともに,術後平均2 年11 ヵ月であった.種目においては,7 名中6 名が初回受傷種目とは異なる種目で再受傷し,受傷機転は7 名中6 名が初回受傷と同じ着地での受傷,1 名が初回受傷と異なり段違い平行棒の落下で受傷をしていた.女子体操競技選手のACLR 後の再受傷率は他競技と同様の傾向であった.再受傷予防に向けて,再受傷のリスクは復帰直後のみならず復帰後しばらく経過した後にもあること・受傷した種目のみならず全種目での着地に配慮することを患者教育し,そのリスクを十分に配慮して競技復帰をするよう理解させることが重要である.
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上條 由美, 遠藤 貴美, 小林 知世, 辻 拓也, 清水 朋美
原稿種別: 研究論文
2023 年 31 巻 3 号 p.
505-514
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
東京2020 オリンピック・パラリンピック競技大会は,新型コロナ感染症拡大のために,2020 年に開催される予定であった大会を1 年間延期した.今大会での医療提供体制は,通常選手村に必要な医療の他に感染対策が重視された.この研究の目的は,今大会における選手村診療所の眼科診療の特徴を記録し,将来に引き継ぐことである.
眼科診療は,すべてボランティアで,医師19 名,視能訓練師14 名,眼鏡士11 名が7:00~23:00 までシフトを組んで対応した.選手村診療所内の過密化を防ぐために,インターネット上で利用可能な予約管理システムを導入した.延患者数は,オリンピック期間は,697 人,パラリンピック期間は,556 人だった.視力0.1 以下の人は,オリンピック競技大会では1/620(0.2%),パラリンピック競技大会では31/516(6.0%)だった.視力1.0 以上の人は,オリンピック競技大会では602/620(97.1%),パラリンピック競技大会では436/516(84.5%)だった.オリンピック競技大会中に7 人が外傷によって受診した.診療参加者からのアンケート調査結果より,診療器具として手持ちスリットランプやレフラクトメーターが必要で,眼鏡レンズとしては,事前に準備していたレンズより,さらに強い/弱い度数が必要だった.
眼科チームは,新型コロナ感染症の中で効率的に医療を提供することができた.
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岩渕 龍彦, 立石 智彦, 長瀬 寅
原稿種別: 症例報告
2023 年 31 巻 3 号 p.
515-520
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
(緒言)近位脛腓関節不安定症に対しTightRope を用いた治療を行い良好な経過を得たので報告する.
(症例)18 歳男性,サッカー部.試合中,競り合いの着地の際に膝を強打した.近医で後十字靭帯部分損傷と診断され保存加療するも右膝痛が持続し受傷後3 ヶ月で当院に紹介受診となった.近位脛腓関節ストレス撮影で左右差を認め,近位脛腓関節不安定症と診断しTightRope を用いて近位脛腓靭帯再建術を行った.術後2 ヶ月でランニング,半年で試合復帰した.
(考察)近位脛腓関節不安定症は稀な疾患で,診断基準,治療は定まっていない.過去の報告で総腓骨神経の放散痛や全身性関節弛緩と関連が示唆されているが本症例では認めなかった.スクリューでの関節固定では,荷重によるスクリュー折損のリスク,腓骨骨切りと抜釘が必要であるが,TightRope はmicro motion を許容し生理的な靭帯再建に近く低侵襲で有効な手技であった.
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内山 英司, 山口 玲
原稿種別: 症例報告
2023 年 31 巻 3 号 p.
521-526
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
フリー
2016 年から2022 年までにクラシックバレエダンサーの三角障害に対し直視下摘出術を行った 20 名,24 足の復帰状態を調査した.センターレッスン参加は平均5.5(3~10)週.完全復帰は平均10 (4~24)週で,12 週以内には24 足中22 足(92%)が可能との回答であった.特に訴えなくダンスに復帰できたのは17 名,21 足,ダンスに影響はないが残存症状があるのは3 名,3 足で,ダンスへの復帰は100%であった.文献比較では内視鏡下摘出術に比べ復帰期間はほぼ同程度であった.
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松田 貴雄, 清永 康平, 久保 徳彦, 松本 善企, 内田 和宏
原稿種別: その他
2023 年 31 巻 3 号 p.
527-533
発行日: 2023/08/31
公開日: 2024/03/13
ジャーナル
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(目的)大分県スポーツ優秀指定選手のメディカルチェック結果から高校生女子スポーツ選手の貧血,鉄欠乏の状況を検討した.
(方法)高校生女子スポーツ選手162 名の血色素量の値から四分位区分して血液検査の結果を検討した.
(結果)血色素量の平均値・中央値は12.9g/dl で一般女性平均より低かった.血色素量での第1 四分位群は第4 四分位群に比べて,フェリチン,トランスフェリン飽和度は有意に低下していた.クレアチニン,総テストステロンに有意差は見られなかったが,コリンエステラーゼ低下,尿素窒素/クレアチニン比増加は有意であった.
(結論)一般女性では高校生になったら見られなくなる骨格筋増加がスポーツ選手ではみられることから,それに伴う組織鉄の増加が血色素量低下の原因と考えられたが,摂取エネルギーの不足と経血による鉄喪失の影響が考えられた.
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