目的:歯学領域の国際的人材育成に関する情報収集を目的に本調査を実施した。
方法:日本歯科医学教育学会発行の『歯科医学教育白書』(計5冊)の国際交流に関するデータ、および2022年に日本歯科医学会連合が実施した調査をもとに、わが国の歯学領域における国際的人材育成のあり方について検討した。
結果:わが国の29歯科大学で学ぶ外国人留学生数は、287名(2009年)、325名(2012年)、514名(2014年)、766名(2017年)、988名(2021年)と経時的に増加し、学士あるいは博士の課程を修めるアジア諸国出身者がいずれの年も90%以上を占めていた。一方、日本人教員等は概ね2年以内の期間、客員研究員、教員として海外留学しており、その留学先の90%以上が欧米諸国であった。
結論:この国際交流の相違点を踏まえ、各国の歯科保健医療状況の相互理解を進めていくことが、わが国の歯学領域における国際的人材の育成、延いては国際化推進に寄与すると考えられた。
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