ラム肉の理化学特性を明らかにする目的で, 特に肥育されていないサフォーク育成雄羊群から, 離乳時の4ヵ月齢 (24頭), 放牧中期の6ヵ月齢, 放牧終了時の8ヵ月齢, 舎飼期の12ヵ月齢 (各4頭) の計24頭を屠殺し, ラム肉を分析した。
4~6, 6~8, 8~12ヵ月齢時の生体重増加に対する枝肉の増加率はそれぞれ15, 44, 64%で, これに伴い, 枝肉および部位別の構成重量は, 6ヵ月齢の皮下脂肪重量を除き, いずれも月齢とともに増加した。
赤肉の理化学性状では, 一般成分の脂肪含量が12ヵ月齢で高めの傾向にあり, 肉色は月齢とともに淡紅色から暗赤色に変化していく傾向が示された。テクスチャー特性ではガム性が12ヵ月齢でやや高かった。
赤肉中脂肪, 皮下脂肪, 腎臓周囲脂肪では, 融点, 脂肪酸組成などで月齢間に若干の違いがみられたが, それ以上に部位間の脂肪酸組成の差が大きいことも示された。
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