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Online ISSN : 2423-8473
Print ISSN : 1883-3284
6 巻, 1 号
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  • 桐原 慎二, 今 男人, 藤田 大介, 能登谷 正浩
    2013 年 6 巻 1 号 p. 1-13
    発行日: 2013年
    公開日: 2021/06/03
    ジャーナル フリー
    地勢及び海流から日本海,陸奥湾,津軽海峡,太平洋の4つの海域に区分される青森県沿岸 において,1999年から2002年にかけて,海岸線沿いに500m間隔で設けた調査線上の水深2.5m (1,079地点),5m(1,181地点)及び10m(1,183地点)で潜水し,アマモ科植物の現存量及び生 育地点の砂泥層の厚さと中央粒径値を求めた。この結果,4種のアマモ科植物が採取され,ス ガモは陸奥湾を除く海域の岩盤に認められた。他の3種は砂泥域に生育し,スゲアマモは陸奥 湾と津軽海峡,タチアマモは津軽海峡水深10m,アマモは太平洋以外の海域に認められた。ア マモとスゲアマモは陸奥湾で広範な群落を形成していたが,稀にしか混生せず,スゲアマモは アマモより深所で堆積層が薄く粒度の粗い海底に生育する傾向が認められた。
  • 竹中 裕行, 山口 裕司, 榊 節子, 佐藤 健二, 佐々木 秀明
    2013 年 6 巻 1 号 p. 15-19
    発行日: 2013年
    公開日: 2021/06/03
    ジャーナル フリー
    福島第一原子力発電所事故後の放射性物質(放射性セシウム)に汚染された土壌の生物除染 法として,陸生藍藻イシクラゲ(Nostoc commune)の活用の可能性を検討した。汚染砂でイ シクラゲを屋外栽培したところ,放射性セシウム(134Cs + 137Cs)を吸収・固定するのが観察さ れ,30日後の汚染砂からイシクラゲへの移行係数は1.65であった。福島市内および南相馬市内19 か所の天然土壌上でイシクラゲを約30日間栽培したところ,土壌からイシクラゲへの放射性セ シウムの移行係数は0.19~5.35であり,また栽培後のイシクラゲの放射能濃度と汚染土壌の放射能濃度との間には正の相関関係(相関係数:134Cs;0.882,137Cs;0.880)が認められた。これら の結果より,イシクラゲが生物除染に利用できる可能性が示唆された。
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