土木學會誌臨時増刊号 論文集
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最新号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
  • 吉川 秀夫
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 1-16
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    感潮河川ではその水位は絶えず變化してゐるが, 各地點の最高水位を連ねた曲線は, 定流としての背水曲線の上にあるか, 下にあるかは簡單に定められない. 本論文は主として一樣幅の河川に就て數値計算によるその比數檢討を試みると共に計算法に對する檢討をも試みたものである. 尚本論文は著者が東京帝國大學第二工學部在學中に本間教授指導の下に卒業論文として纒めたものゝ要約である.
  • 平井 敦
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 17-24
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    前3篇の結果を綜合し, 更に其後の研究により剪斷力の影響, 揚力の影響並びに撓み剛性等を考へ其結果, 補正及び修正を行つたものである.
  • 林 泰造
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 24-29
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    吊橋に對して, 水平方向の風力が橋軸に垂直に作用する場合に, 補剛桁の上下振動と中心軸の廻りの捩り振動とを聯成現象として取扱ひ, 此の聯成振動の安定性及び安定性の限界に就て論じたものである. 其の得られた結果は捩れ挫屈の條件に他ならない.
  • 横山 勝信
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 29-36
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    ラーメンの解法には種々の試みがなされてゐるが, 全部が全部と言つて良い程式を覺えねばならないと云ふ缺點を有して居るが, 獨りモーメント分配法は固定梁の端モーメント, 格點に於ける分配率, 格點より隣接格點への傳達率の觀念さへ念頭に置けば別に面倒な式を覺へずとも如何程でも眞に近い値を求めることが出來る.
    しかし之には目の子式運算と云ふ缺點を有し複雜な構造物には不向である.
    私は以下述べる如き格點子なる量を考へることに依り規則的な式の作法に成功した.
  • 森口 繁一
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 36-44
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    吊橋の固有振動の中, 主索が自己の平面内で振動するものに就て計算する. そのさい風壓などの影響は考えない. また補剛桁の復原性への寄與を無視し, 且つ通常許し得る程度の近似を用ひて, 基本方程式 (5) を導く. これをノーマル函數についての方程式 (8) になおす. 垂比の小さいことを利用して攝動の方法を用い, 第一近似を求める. 荷重などの分布が一樣で, 且つ對稱性をもつている場合をやゝくわしくしらべて見る. 結論として最も注目すべきは最低次の振動は通常逆對稱曲げ型に屬することである. その速さは垂距Dだけから定まる (31式). 對稱型の振動は, 主索の張力, 剛性, 及び垂比を含む一つのパラメタαに關係する. (對稱型の最低次の振動の速さを求めるための係數β1, をαに對して置點したグラフを添える.) なお振動の實測にさいして振動計をどこに置くべきかという問題に觸れる. 最後に補剛桁曲げ剛性の影響を Rayleigh の方法によつて計算する.
  • 岡本 但夫
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 45-59
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    一般に或區域内に廣く散在する要素を或一つの中心に連絡する時, 又は逆に中心から各部分に到る場合に廣く見受ける形に樹枝状組織がある. 即ち幹より枝, 枝より小技へ, かくては末は毛細組織に到る一群の組織がある. 右は樹木・人の血管及神經系・河川系・其他諸般の行政及經濟磯構・更に交通線網 (鐵道・道路) に於ても亦之に類似した形が現はれて居る. 一般に要素が各部分より中心に到るのに抵抗を最も少くする場合に起る形と考へられる.
    今例として或面積内に降つた雨を海へ出す場合を考へやう. 降つた雨は次第に集つて小流となり, 更に小流同志集つて遂に大幹線となつて入海する. たとへ距離的には最短であつても決して雨水が分散した儘海に入る事は無い. 之は雨水が動く場合に水が集中する程單位面積當の抵抗が少くなるから距離的に遠くなつても先ず集中してから流れやうとすなものと考へられる. 一般に此現象は自然界, 人文界に多く見られるが其實相は千差萬別, 可成複雜難解なものの如くである. 之に一歩を踏出す爲本論に於ては之を出來るだけ簡單化し模型化して取扱ふ事にした. かくする事により實相よりの偏倚が多くなるかも知れぬ事も考へられるが研究の順序として一應之から出發する.
  • 岡本 舜三
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 60-79
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    素掘坑道の周邊に外力により亀裂が出來る場合に, (1) 亀裂は孔のふちのどこから發生するか, (2) どの方向に進むか, (3) 亀裂の進む方向の急に變るのはどんな機構によるか. の三問題を主として彈性學を應用して考察した. このために寒天と砂を混ぜた材料に抗道形の孔をうがち, これを壓縮した際に生ずる亀裂を調べその位置を彈性學により計算した應力と比較して次のことを示した. (1) 坑のふちの應力の最大なる位置及坑のふちにそう應力の變化の大なる位置には亀裂が發生する. (2) 坑力が破壞條件をみたす區域は外力の増加とともに擴がるが. 外壓力がある大さに達すると. この區域が一方向に特に著しく長くなることがあり. こうゆう時に長い亀裂がこの方向に出來る. (3) 亀裂の進む方向が急に變るのはその先端に應力集中現象がおきるためである.
  • 畑野 正
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 80-89
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    重力堰堤に地震力が作用する場合, 二次元の彈性振動として取扱ひ, この解を求めた。堰堤の自己振動週期が地震の週期に比し大なる場合は特に從來の考へ方と異る事を指摘し, 堰堤地點に於る地震動卓越週期測定の要を提唱した。
  • 星埜 和
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 89-100
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    材科力學に廣く適用される彈性理論は土のような塑性材科には全く無力と云つてよく, 破壞の現象はまた理論的にうまく説明されてゐない. 一方塑性變形並びに破壞の實驗的事實はかなり明かになつてきてゐる. 著者は土塊中の歪エネルギー量が變形並びに破壞に密接な關係を持つとの豫想から適當な假定の下に彈性限度を越へた塑性變形及び破壞ら新理論を組立て, 基本的關係を導き, 各種應力條件の下で應力一歪曲線, 破壞應力等を求め, モールの圓の包絡線を決定し, 粘着力, 内部摩擦角の意義を明かにした.
  • 主として鐵道工作物に就いて
    岡田 信次
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 101-117
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    地震動が各種鐵道工作物に種々の災害を與へる事は周知の事であるが, 列車振動その他の機械的振動も工作物に多少の影響を與ふるものである. 然して是等の振動の影響を考へる場合地盤並に工作物の固有振動週期を併せ考究する事が肝要である. 從來國有鐵道工作物の設計に當て此の兩者の振動即ち共鳴振動を考慮に入れる事の少なかつたのは遺憾とする所で, 本論文では是等の點に就き考察を試みて以つて工作物の設計並に災害對策の萬全を期したいと念願する次第である.
  • 平井 敦
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 118-136
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    横方向より水平の風を受ける單徑間吊橋の流體力學的安定性を從來等者が行つた面よりも更に廣く取扱つたもので, 先づ取上ぐべき外力の項を論じ, 基本式を求め, 其の結異本篇では吊橋の具備すべき條件として, 5つの條件を得た. その内一つは前に筆者が求めた風壓に基く捩れ挫屈の條件に他ならない. 殘りの4條件の内で主要な條件は, 揚力係數をcl, 抵抗係數をcd, モーメント係數をcmとするならば (dcl/dφ)φ=0+(cd)φ=0>0 (dcm/dφ)φ=0<0 であるが, 前者は自勵振動に關する條件である. 後者の條件は, D. B. Steinman 氏の結論と逆であつて, 之に對する筆者の管見をも述べてある.
  • 石原 藤次郎, 丹羽 義次
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 136-153
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    堰堤内部應力の彈性學的解析に際しては, 從來は專ら半無限長三角形斷面に就て行われたので, 堤體と基礎との接觸線附近に於ける應力分布を明かにすることが出來なかつた. 本文は應力修正凾數を用いて半無限長三角形堰堤内の應力を修正し, 修正凾數中の諸常數を接觸線に沿う堤體と基礎との變位を一致せしめることから決定し, 接觸線附近の應力分布を求めたものである. その結果は水平な接觸線に於ける應力分布が. 堤頂まで滿水した際の水壓及堤體自重のみを考えた場合にも直線的變化をなさず, 堤體及基礎の彈性性質に應じて大きい影響を受けることを知つた. この事實は基礎の影響を無視し半無限三角形斷面に就て行われた在來の彈性學的計算法と著しく趣を異にするもので, 高堰堤の合理的設計上注目すべき事柄である.
  • 成岡 昌夫
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 154-159
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    四邊固定正方形版の基本振動形に對するρha4p2/Dπ4の値を, Timoschenko が等分布荷重を受ける四邊固定矩形版の解注に應用した方法を以つて解いたものである.
  • 岡本 舜三
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 159-174
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
  • 地震時動水壓の正解
    畑野 正
    1949 年 1949 巻 3 号 p. 174-183
    発行日: 1949/03/15
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    先に筆者は重力堰堤に作用する地震力の影響 (其の一) に於て, 重力堰堤に水壓の作用しない場合の振動を取扱い, 地震動週期の短い時は, 從來の考へ方に變更を要する事を述べたが, 本文に於ては從來動水壓の理論式として採用されている Westergaard 氏の解が正解でなく, 地震動週期小なる時は用いられない事を指摘し, これに對し筆者の正解を述べた.
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