日本計算工学会論文集
Online ISSN : 1347-8826
ISSN-L : 1344-9443
特集号: 日本計算工学会論文集
2021 巻, 1 号
選択された号の論文の2件中1~2を表示しています
  • 光谷 和剛, 山本 佳士, 園田 潤, 木本 智幸
    2021 年 2021 巻 1 号 p. 20211001
    発行日: 2021/01/15
    公開日: 2021/01/15
    ジャーナル フリー

    既設コンクリート構造物の安全性を的確に評価するためには,目視で得られる表面の情報のみならず,コンクリート内部のひび割れの位置,サイズ等の詳細情報を把握することが望まれる.本研究は,電磁波レーダ法およびGANの応用技術の一種であるpix2pixを利用した,コンクリート構造内部のひび割れ可視化手法の確立に向けた基礎的な検討を行ったものである.具体的には,まず,人工欠陥の位置・寸法を変化させて埋め込んだコンクリート供試体を対象に電磁波レーダ試験を行った.同実験により,学習データを取得した後,そのデータセットを学習して得られたネットワークモデルのひび割れの識別・可視化精度の検証を行った.さらに,本研究では,FDTD法によって実験を再現し,シミュレーションにより生成した学習データセットの利用の可能性についても検証した.検証の結果,提案手法は,人工欠陥の位置・寸法を概ね推定することができることが分かった.また,FDTDを用いたシミュレーションは,有意な学習データを大量に生成できる可能性があるものの,現状ではアンテナのモデル化および非均質性のモデル化に課題があることが分かった.

  • 松永 嵩, 小川 良太, 匂坂 充行, 藤吉 宏彰, 石井 元武, 礒部 仁博, 山田 知典, 吉村 忍
    2021 年 2021 巻 1 号 p. 20211002
    発行日: 2021/01/15
    公開日: 2021/01/15
    ジャーナル フリー

    社会インフラ診断技術として従来から打音検査は道路,鉄道等で広く利用されている.しかしながら,打音検査による判定は点検員の経験に基づく定性的な判断に依存すると同時に,記録性に乏しいことに課題がある.今後,国内社会インフラの高経年化が急速に進む中で,従来の打音検査にセンサを活用して,客観性,定量性,記録性を備えるデジタル化を進めることに社会的要請がある.本研究では FEM 解析によるシミュレーションで実験結果を補完し,機械学習によりさらにデータを拡充する代替モデルを活用することで,デジタル打音検査によるコンクリートの内部構造診断に必要な大規模 DB を短期間で構築することを実現した.

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