増加しつつある認知症を一般診療でどのように画像診断するか、一般臨床での有用性を中心に概説し、病理診断との比較結果をまじえてその注意点と限界について考察する。アルツハイマー病(AD)、前頭側頭葉変性症(FTLD)はデータベースを活用し、必要に応じて自件例の画像を使った。MRI の画像診断においては、voxel-based morphometry(VBM)を導入し、機械学習の有用性についても検討した。通常の画像診断は、必ずしも病理の結果とは一致しないものの、AD においては80%以上は一致していた。実際にはレビー小体病やTDP-43 などとの混合型も多くふくまれていることがわかった。AD の診断においては脳萎縮のパターンから機械学習を導入すると診断の精度の向上が期待できる。また、VBM はFTLD の診断にも有用と思われた。
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