冬期におけるトンネル抗口での交通事故防止のために, トンネル内の浅層地中熱を利用した水平Uチューブ (HUT) ロードヒーティングシステムが福島県会津坂下市の七折峠トンネルの西側坑口に日本で初めて導入した。HUTにより採集された地中熱はトンネル坑口の無散水舗装体で放出された。
本研究では簡易なHUTシステムの熱輸送モデルが提案される。提案モデルはHUTを循環する流体のエネルギー保存式と周辺地盤のエネルギー保存式で構成される。この両式を同時に解くことで採集される地中熱および流体と地盤の温度が計算され, 流体と地盤との間の熱貫流率を求めることができる。モデルの有効性は模型のHUTを用いた室内実験結果との比較により示すことができた。
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