湖における沈降物を捕集する装置を作成した. 本装置はステンレスの本体と4本のアクリル製シリンダー (内径10cm, 深さ30cm, アスペクト比3) から成り立っている. また, 装置の引き上げ時における沈降物の逸散を防ぐために, それぞれのシリンダーには蓋ができるようになっている. ウラニンを用いて測定した本装置の水の交換率は, 水深20m地点の底までの降下時 (温度差10℃) で99.6%であった. また, 同様に蓋をしないで引き上げた時の底層水の逸散率は84%であるのに対し, 蓋をした時の逸散率は0%であり, 琵琶湖のような深い湖での沈降物の捕集には本装置のような蓋が必要であることが明らかになった.
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