近畿の産業遺産
Online ISSN : 2435-1342
Print ISSN : 1881-2481
6 巻
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • 瀬川 健
    2012 年 6 巻 p. 1-8
    発行日: 2012/05/15
    公開日: 2023/05/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     わが国近代の基幹産業に紡績業がある.本稿では,明治10年代から国策により全国で展開されたいわゆる二千錘紡績のひとつ,大阪平野北辺,現在の茨木市山間に興る桑原紡績所を取り上げた.創業とその後の変遷をみた後,産業遺産としての諸要素―工場や水車動力紡績所の動力源たる水路等を検討し,明治期導水経路の復元を試みた.
  • 村瀬 佐太美
    2012 年 6 巻 p. 9-16
    発行日: 2012/05/15
    公開日: 2023/05/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    日本海から瀬戸内海,畿内から山陽地方を結ぶ交通の要に当たる兵庫県には数々の歴史的橋梁が残されている.大半は管理保存状態も良い.本報では当地の近代化を担ってきている橋梁について紹介する. 兵庫県は1995年(平成7)1月17日兵庫県南部地震で大規模罹災し,その復興に傾注してきたために近代化遺産調査が遅くなった経緯がある.2005(平成17)年度までに実施された調査では新たな発見・発掘が行われた物件も数多い.本報ではこれらを基に最新情報を加味し,県域の近代化を支え,当地の歴史を携えてきた橋梁を紹介する.  ここに,近代化遺産とは,概ね幕末期から第二次世界大戦終了時までの間に,本邦の近代化を支えた,近代的手法を用いて建造された産業・交通・土木等に関わる土木構造物・建築物をいう.遺産とはいえ,現在もその機能を果たしていること,訪れた人々が直接触れられるのが最大の特徴であり,いわゆる文化財とは観点を違えている.
  • 二階堂 達郎
    2012 年 6 巻 p. 17-22
    発行日: 2012/05/15
    公開日: 2023/05/31
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     台湾では,日本統治下で築かれ,日本ではすでに失われてしまった産業遺産が多数残されている.その中から,台湾北部の基隆周辺における金鉱や炭鉱に残された鉱山遺産の保存・活用の現状について報告する.また,台湾における産業遺産にかかわる文化財保護の取り組みや,台北市内の産業遺産についても簡単に紹介する.
  • 桃谷 和則
    2012 年 6 巻 p. 25-28
    発行日: 2012/05/15
    公開日: 2023/07/15
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
     1986(昭和61)年の日本産業技術史学会によるシンポジウム開催以降,尼崎では市内に残存する産業遺産を調査・研究し保存を図る活動が行われてきた.その調査研究の歴史を紹介するともに,尼崎市内に現存する産業遺産のなかから,行政や学会が指定・登録等,何らかの措置を講じているものを紹介する.
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