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竹内 博昭, 平井 一男
1995 年1995 巻42 号 p.
175-177
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ツマグロヨコバイの卵寄生蜂
Paracentrobia andoi (Ishii) に及ぼすカルタップ, MPP, エトフェンプロックス, PAPの4種殺虫剤の影響を調査した。ツマグロヨコバイ被寄生卵をこれらの薬液に浸漬後, 飼育したところ, 羽化率はいずれの供試薬剤でも著しく低下した。死亡時の発育態は, カルタップは蛹, 他の3薬剤は蛹あるいは脱出前に卵殻をかじった成虫であった。一方, ツマグロヨコバイ卵を薬液に浸漬したところ, カルタップでは卵内で胚子が死亡し, 他の薬剤では孵化途中または艀化後に幼虫が死亡した。以上の結果から, カルタップ剤はツマグロヨコバイ卵内に浸透できるが, MPP, エトフェンプロックス, PAP剤は浸透できないと考えられる。
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高橋 章夫
1995 年1995 巻42 号 p.
179-180
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993年5月, 群馬県における本種の越冬の有無を調べるため, 前橋市および館林市においてイチモンジセセリの幼虫調査を行った。水際のクサヨシに寄生している5齢虫と蛹を採集し, 羽化成虫によりイチモンジセセリであることを確認した。その結果, 本種は比較的暖冬の年には群馬県において越冬が可能であることが判明した。
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神田 徹, 中村 幸二
1995 年1995 巻42 号 p.
181-184
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ニカメイガのフェロモンを用いた発生消長調査におけるファネルトラップの誘殺特性を屋根型の粘着板式トラップと比較検討した。その結果, 越冬世代成虫の誘殺最盛期にはファネルトラップの誘殺数の屋根型トラップ誘殺数に対する比率が他の時期に比べて低くなり, 誘殺最盛期にも相違が生じた。このことから, ファネルトラップでの誘殺数は, 実際の生息密度を正しく反映していないと考えられる。
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大谷 徹
1995 年1995 巻42 号 p.
185-190
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
千葉県では1994年に県中央部を中心にイネドロオイムシが多発した。多発地で採集した成虫を用いて苗箱施用剤および本田粒剤のポット試験を行った結果, カーバメート剤と有機リン剤には感受性が著しく低下していたが, 合成ピレスロイド剤, クロロニコチニル剤並びにネライストキシン剤には感受性が高かった。また, 局所施用法により県内各地産個体群のベンフラカルブ感受性を検定したところ, 県中央部を中心に感受性の低下した個体群が広く分布しており, 個体群間の感受性に最大で70倍の差があった。
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江村 薫, 範 仁俊, 李 青森
1995 年1995 巻42 号 p.
191-193
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
This is the first record of the rice stem maggot,
Chlorops (Chlorops) sp. (Diptera: Chloropidae) in Shanxi Province, P. R. China. The occurrence of adults were confirmed in rice paddy fields at Taiyuan City, during four surveys conducted from the end of July to the middle of August, 1994. In two of five survey points, there were some paddy fields of which all plants were injured.
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小森 隆太郎, 堤 仁一, 市村 勉, 清水 明, 高橋 修, 原 敬之助
1995 年1995 巻42 号 p.
195-196
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
茨城県内各地のダイズ畑から採集した3種のカメムシについて薬剤感受性を調査したところ, MEP乳剤は高い殺虫効果が認められた。一方, PAP乳剤はホソヘリカメムシに対しては高い殺虫効果が認められたものの, イチモンジカメムシ, アオクサカメムシに対する殺虫効果は低かった。
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菊地 淳志, 持田 作
1995 年1995 巻42 号 p.
197-199
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ライトトラップで捕獲したヒメコガネ並びにドウガネブイブイ成虫の産下卵が, 捕獲時期や産卵時期に関係なく均質であるか否かを調べる第1段階として卵の孵化率を調査した。トラップで捕獲した成虫を種別に集団で飼育して産卵させたところ, 両種とも7月18日から9月16日の全期間を通じて70%以上の高い孵化率が維持された。両種を種別に捕獲時期別に飼育し, 産卵時期別に産下卵の孵化率を調べたところ, 捕獲時期の違いによる孵化率の差は認められず, 全期間を通じて高率であった。
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数種糖類水溶液上での幼虫の生存期間
小山 健二, 松井 正春
1995 年1995 巻42 号 p.
201-204
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ミナミキイロアザミウマの1齢幼虫に6種類の糖水溶液を摂食させた。1~20%の濃度のスクロース水溶液, 1~15%のグルコース水溶液, 3~20%のフルクトース水溶液, 1~30%のマルトース水溶液, 1~25%のラフィノース水溶液および5~30%のトレハロース水溶液で1齢幼虫を飼育した場合に, 10日間以上生存した個体が認められた。
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片山 晴喜, 多々良 明夫, 石上 茂, 匂坂 寿春, 外側 正之, 森脇 久晃
1995 年1995 巻42 号 p.
205-207
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
イチゴに発生したミカンキイロアザミウマに対し, ほ場における殺虫剤の効果を確認した。マラソン乳剤, アクリナトリン水和剤, チオシクラム水和剤及びDDVPくん煙剤は果実に寄生する本種に対し効果が認められた。
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伊賀 幹夫
1995 年1995 巻42 号 p.
209-211
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
コナガの寄生蜂
Diadegma semiclausa の交尾は雌雄とも羽化直後から可能で, 交尾継続時間は約9分間で, 個体によって多回交尾をおこなった。雌の交尾率は, 羽化後1日目が最も高く, 日齢を経るにつれて低下した。また, 1日齢を除き, 各日齢とも未交尾雌の割合が高かった。同一系の連続寄生から羽化した成虫の性比は, 1回目の寄生では雄が雌の約3倍出現したが, 寄生回数を重ねるにつれて1対1に近づいた。本種の増殖率は, 20℃で約12倍, 25℃で6倍であった。
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市村 勉, 原 敬之助, 中島 久仁夫, 長塚 久
1995 年1995 巻42 号 p.
213-215
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ピーマンの重要害虫であるタバコガについてフェロモントラップによる発生予察法を検討した。1992年から3年間, 被害の多い作型である抑制栽培現地ハウスにおいてトラップによる捕獲を行ったところ, 被害の多かった1994年は, 誘殺虫数が多く, 発生初期の6月上旬に他の2か年には見られない誘殺のピークが認められた。これらのことから, フェロモントラップは本種の発生消長を知るのに有用であると考えられる。
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平井 一男
1995 年1995 巻42 号 p.
217-219
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
An experiment was conducted to test for the best ovipositioning surface for producing eggs of the moths
Helicoverpa assulta (Guenée) and
H. armigera (Hübner). Observations of the ovipositioning of both species showed that females preferred pieces of roughened filter paper other than smooth (control) paper. Collection of eggs was greatly facilitated if ovipositioning occurred in a small container (13cm in diameter and 8cm in height) over which the filter paper could be placed. However only
H. assulta copulated in the small container and it was necessary to place
H. armigera in a large container (30×30×30cm) for copulation and then transfer them to the small container for ovipositioning. This is an efficient method for producing large numbers of eggs for subsequent parasitization tests of the eggs by biocontrol agents.
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小山 聡, 千本木 市夫, 岩田 直記
1995 年1995 巻42 号 p.
221-222
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
群馬県内高冷地キャベツのタマナギンウワバに対して, 合成性フェロモンを用いた交信攪乱法を適用したところ, 交信攪乱効果も寄生密度抑制効果も十分高く, 有効な防除手段として使えることが示された。
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小澤 朗人, 大石 剛裕, 西東 力, 池田 二三高
1995 年1995 巻42 号 p.
223-225
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
静岡県浜松市のキク栽培地帯の露地ほ場において, 黄色粘着トラップを用いてマメハモグリバエの発生消長を2年間調査した。その結果, 2月下旬頃から成虫の誘殺が認められ, 6月下旬から7月上旬に誘殺ピークとなり, 12月中旬には終息した。また, 露地作物では5月上旬から幼虫の寄生がみられた。
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小澤 朗人, 西東 力, 池田 二三高
1995 年1995 巻42 号 p.
227-229
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Laboratory and greenhouse tests were used to evaluate the effectiveness of hot water applications on the ground to control pupae of the legume leafminer,
Liriomyza trifollii. Most pupae were killed when dipped for 3 seconds in water of more than 55°C, and if dipped in water of 80°C, then all pupae were killed. The application of 10
l per m
2 of water (80°C) completely eradicated the pupae on the ground in a greenhouse.
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(1) マメハモグリバエの飼育条件
村上 芳照, 矢野 栄二
1995 年1995 巻42 号 p.
231-233
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
侵入害虫のマメハモグリバエの土着寄生蜂の大量増殖技術を開発するための第1段階として, 寄主であるマメハモグリバエのツルナシインゲンを寄主植物としたときの室内飼育条件を検討した。インゲンマメの品種, マメハモグリバエの飼育密度およびインゲンマメのエージがマメハモグリバエの発育形質に及ぼす影響を調べたところ, 供試したツルナシインゲン5品種について, マメハモグリバエの生産蛹数, 蛹重, 羽化までの日数に差は見られなかった。一方, マメハモグリバエの産卵時の接種密度が高いほど1葉当たりの生産蛹数は増加したが, 飼育密度が高いほど蛹重が軽くなる傾向が見られ, 1雌当たりの蛹の生産効率が低下した。また, インゲンマメのエージが若いほど蛹重が軽い傾向が認められた。
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西東 力, 小澤 朗人, 池田 二三高
1995 年1995 巻42 号 p.
235-237
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Two imported hymenopteran parasites,
Diglyphus isaea and
Dacnusa sibirica, were released on four occasions as biological control agents against serpentine leafminers,
Liriomyza trifolii, infecting greenhouse tomato plants. Although high rates of parasitism were subsequently observed, most resulted from indigenous hymenopterans rather than the imported species.
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II. 数種新剤に対する薬剤感受性
小澤 朗人
1995 年1995 巻42 号 p.
239-240
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
The susceptibilities of several populations of Kanzawa spider mite,
Tetranychus kanzawai, collected from tea fields in Chuuen and Ogasa districts in Shizuoka Prefecture to several new types of acaricide were determined by the spray method. “Halfenprox” was highly effective against the female adults of all populations collected, and “Acrinathrin” was effective against half of the populations. Pirimiphos-methyl was highly effective against female adults, but not against their eggs.
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湯本 純, 小林 長生, 南島 誠, 笹脇 彰徳
1995 年1995 巻42 号 p.
241-243
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1994年に長野県のリンゴにおいてナミハダニが多発したが, 発生量は園によって大きな差がみられた。園地差を生じた要因を検討するため, 県内のリンゴ主産地である北部地域の技術指導者に対してアンケート調査を行い, また, 北部20ほ場での発生状況, 防除実績, 栽培管理状況等を調査した。その結果, ボルドー液散布の有無, 枝の混み程度がその要因として考えられた。
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増井 伸一, 大石 剛裕, 糟屋 和良, 外側 正之, 多々良 明夫
1995 年1995 巻42 号 p.
245-246
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
静岡県内各地のミカン園から採取したミカンハダニについて, フェンピロキシメート, ピリダベン, テブフェンピラドに対する薬剤感受性を検定し, 薬剤によっては感受性が著しく低下している個体群の存在を確認した。他の薬剤でも個体群間で感受性に差異がみられたが, アミトラズ, フェノチオカルブに対する感受性は個体群間であまり差異が認められず, その効果は比較的安定していた。
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上遠野 冨士夫
1995 年1995 巻42 号 p.
247-250
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
千葉県のナシに発生するカンザワハダニとナミハダニの各地域個体群に対する各種殺ダニ剤の殺ダニ活性を調査した。供試した11薬剤のうちハダニの種類, 地域に関係なく高い殺ダニ剤活性が認められたのはミルベメクチン乳剤, ポリナクチン複合体・CPCBS乳剤, ジコホル乳剤の3剤であった。ピリダベン水和剤, フェンピロキシメートフロアブル, テブフェンピラド水和剤は千葉県のナシ病害虫の防除暦に最近組み込まれた殺ダニ剤であるが, ダニの種類, 地域によって感受性が既に低下している個体群のいることを確認した。
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片山 晴喜
1995 年1995 巻42 号 p.
251-253
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ミカンキイロアザミウマに対する粒剤の効果を検討するため, 鉢植えインゲンに各種粒剤1gを施用し, 幼虫の発生に対する抑制効果を調査した。モノクロトホス, ジメトエート, アセフェート, ベンフラカルブ及びカルタップ粒剤は効果が高く, 特に前3剤は0.2g施用でも高い抑制効果がみられた。
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嶋田 知英
1995 年1995 巻42 号 p.
255-257
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1993年, 1994年に埼玉県内10か所のナシ栽培圃場より採集したワタアブラムシについて数種薬剤に対する感受性検定を行った。その結果, DDVP乳剤, ESP乳剤, NAC水和剤, アラニカルブ水和剤, ピリミカーブ水和剤, フルバリネート水和剤, フェンプロパトリン乳剤, ペルメトリン乳剤に対し感受性が低下した個体群が確認された。しかし, 供試虫採集前に合成プレスロイド剤の散布が行われなかった1994年の調査では, 前年と比較してフルバリネート水和剤感受性がかなり高まっていることが確認できた。
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笹脇 彰徳, 南島 誠, 北村 泰三
1995 年1995 巻42 号 p.
259-260
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
モモアカアブラムシを含め, モモの樹上に産下されたアブラムシ類の越冬卵のふ化時期について, 1993年と1995年に調査した。両年ともアブラムシ類越冬卵の多くは, モモの発芽前の3月末までにふ化し, ふ化終了期は4月上旬であった。このことから, モモアカアブラムシ越冬卵も発芽前にほぼふ化が終了していると推察された。
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笹脇 彰徳, 南島 誠, 北村 泰三
1995 年1995 巻42 号 p.
261-262
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
アブラムシ類の越冬卵およびモモアカアブラムシ雌成虫に対するマシン油乳剤の効果を調査した結果, 殺卵効果は認められなかったが, 殺成虫効果は高かった。また, 散布時期の調査では, モモの発芽直前及び発芽後の散布効果が高かった。
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宮崎 康宏, 冨田 恭範, 千葉 恒夫
1995 年1995 巻42 号 p.
263-265
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
1982年農林水産省果樹試験場によって放飼されたチュウゴクオナガコバチは放飼地点から県内クリ産地全域に広がりが見られている。クリタマバチの寄生芽率は放任園では60~70%だが, 剪定園では50%以下となり最盛期にくらべ明らかに減少してきている。チュウゴクオナガコバチの羽化は4月上旬かみられ下旬には終息した。以上のことから, 今後クリタマバチの防除には5月上旬以降にゴールのついた剪定枝を処分し, チュウゴクオナガコバチを保護定着させ, 剪定による耕種的防除を加味させていくことが必要と考えられる。
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高橋 敬一
1995 年1995 巻42 号 p.
267-269
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
アルファルファほ場周辺部に移植あるいは播種したススキ, オーチャードグラスおよびイタリアンライグラスでのナナホシテントウの越冬・越夏状況について調査した。その結果, ススキでの越冬・越夏密度が最も高かった。オーチャードグラスおよびイタリアンライグラスも大面積に栽培した場合は多くの個体数を維持できると思われるが, その際はナナホシテントウが越冬・越夏に入る直前の刈り取りはひかえるなどの配慮が必要であろう。
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高橋 敬一
1995 年1995 巻42 号 p.
271-273
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
マメ科牧草アルファルファの年内の最終刈り取り時期がアブラムシの越冬数, ならびに翌春の発生数に及ぼす影響について調査を行った。その結果, 最終刈り取り時期を早めるほど冬期間のアブラムシ密度は高く推移した。また, 刈り取り時期をずらしたいずれの区でもアブラムシ密度の急激な増加が4月に入ってから認められた。4~5月においては, 前年の最終刈り取り時期によるアブラムシ密度の差は認められなかった。
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伊藤 善文, 糟屋 和良, 片山 晴喜
1995 年1995 巻42 号 p.
275-278
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
生産シバほ場におけるスジキリヨトウに対する交信攪乱剤の効果を知るため, 静岡県裾野市で1993年と1994年に4haのほ場に, 本種とシバツトガの交信攪乱剤ブルウェルア・ロウカルア剤 (商品名: コンヒューザーG) を設置した。第2世代成虫の発生期に当たる8月から9月に性フェロモンの揮散量を十分に確保するために4月下旬と6月下旬の2回, 各400m/haを設置したところ, 生産シバほ場のように平坦な場所でもスジキリヨトウの防除に有効であった。
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上田 康郎, 山中 聡, 田辺 博司, 高木 豊
1995 年1995 巻42 号 p.
279-282
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
ヒラタアオコガネ成虫
Anomala octiescostata Burmeister は, 4月中旬から5月中旬の晴天の午前中に群がって飛翔した。芝草上を群飛する個体は雄の比率が高く, サクラ, ケヤキ等の花や新葉に集まっている個体は, 雌の比率が高かった。雌成虫は, 5月上旬~下旬に10~30個の卵を産み, 6月上旬から1齢幼虫が出現し, 6月下旬には約90%が2齢幼虫になった。7月上旬には3齢幼虫が出現し, 下旬にはすべての幼虫が3齢に達した。7月末には踊が認められ,8月下旬には約1割が成虫となった。ラフに生息する幼虫の発育は, フェアウェーよりも遅れる傾向が認められた。
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平井 洋
1995 年1995 巻42 号 p.
283-285
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
コアオハナムグリの行動範囲はかなり広く, 1日で200m以上移動する場合があった。また, Eugenol, Geraniol 及び Anethol の等量混合物を誘引源とした芳香性誘引剤トラップによるコアオハナムグリ成虫の捕獲性能は極めて高く, トラップから30m以内ではコアオハナムグリを高い確率で捕獲できた。
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神田 徹, 山崎 正夫, 大熊 洋一
1995 年1995 巻42 号 p.
287-291
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
埼玉県内の3ゴルフ場を対象に1993, 1994年に, フェロモントラップを利用してスジキリヨトウ, シバットガおよびヒメコガネの誘殺消長調査を行った。その結果, いずれの害虫も1993年に比べて1994年では誘引ピークの出現が早い傾向が認められた。また, スジキリヨトウおよびシバツトガとも夏季高温であった1994年には4回の発生があったと推察された。
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土生 昶毅, 竹内 純, 小林 俊明, 渡辺 健司
1995 年1995 巻42 号 p.
293-294
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
Nasturtium,
Tropaeolum majus L. (Tropaeolaceae) were damaged by larvae of the diamondback moth,
Plutella xylostella in Tokyo. Adults layed fewer eggs on nasturtium plants when compared with Komatsuna,
Brassica campestris L. However, the larvae fed on nasturtium leaves and later adults were observed to emerge. The duration from egg to adult when reared on nasturtium was significantly shorter when compared to larvae reared on Komatsuna, but there was no significant difference between adult dry weights.
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栗屋 多壽代, 中垣 至郎
1995 年1995 巻42 号 p.
295-296
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
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フリー
Two organic materials, a compost made of
Microcystis sp. (“Aoko”), and neem extracts, were applied into soil around tomato plants to assess their relative suppression effects on the density of the southern root-knot nematodes as well as any positive growth effects of the tomatoes. Both “Aoko” and neem extracts scarcely enhanced growth and sugar content of the tomato plants. Neem extracts suppressed the nematode density for a period of one month after application, while “Aoko” suppressed nematode density for two months. However, neither materials had a suppression effect on nematode density from 80 days after the application.
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高橋 義行, 千田 茂樹, 梅津 透, 河野 敏郎
1995 年1995 巻42 号 p.
297-299
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
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フリー
ベノミルの代謝産物であるカーベンダジム (MBC) に対する特異抗体を利用したイムノアッセイキット (Ohmicron 社, USA) を供試して, ベノミル水和剤を慣行散布したトマト果実からMBCの検出を試みた。250ppmのベノミル散布区および167ppm散布区の散布翌日, 3日後, 7日後のそれぞれ各5個の果実試料からは15.5ppbから680ppbのMBCが検出された。検定試料の果実間のMBC濃度は大きく異なったが, 散布濃度区間および採集日間には規則性は認められなかった。また散布翌日に採集したトマト果実を流水で水洗した結果, 検出されたMBCは無水洗果実の約1/20の濃度であった。本キットの再現性をみるため, 既知濃度 (2.5ppb) のMBCを供試して検定を10回繰り返した結果, その検出値は92~112%であり, その平均は104% (2.59ppb) であった。
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杉山 正幸
1995 年1995 巻42 号 p.
301-303
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
ジャーナル
フリー
キュウリ, ナシ, リンゴ及びチンゲンサイにおけるダイセン系殺菌剤の作物残留量を調査した。公定残留分析法である二硫化炭素―GC法とHPLC法を比較し, HPLC法が有効であることを明らかにした。HPLC法を用いて残留分析を行った結果, ダイセン系殺菌剤は作物に付着して残留していること及び, 残留性が高く使用に際して注意を要することが明らかとなった。
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渡辺 守
1995 年1995 巻42 号 p.
305-306
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
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研究機関に寄せられる病害虫の問い合わせ等に関する情報を記録し, 活用するため, パーソナルコンピューター用のデータベースプログラムを開発した。
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1995 年1995 巻42 号 p.
307-311
発行日: 1995/11/01
公開日: 2010/03/12
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