ここに直径3in.の鍛鋼軸に, それぞれ相異なつた直径の横穴をあけた場合の, ねじり疲労試験結果の紹介とその検討を述べた。切欠きのある軸にねじり力が作用するときの理論応力集中係数が公表値をかなり上廻つていること, 油穴端のR付けが疲労強度の増加にとつて大切であることを述べた。また鋳鋼製の試験片を電弧溶接補修した場合, ねじり疲労強度にどのような影響を及ぼすかを, ある鋳造2社から支給された直径3in.の試験片について試験した結果を述べた。熟練した溶接補修が行なわれていれば, この補修軸の疲労強度は少なくともこの材料の抗張力に等しい抗張力を持つた鍛鋼軸のそれに等しくなり得る。船用機械類の稼働中における幾多の損傷に関連して, 海水腐食疲労についても論及した。このデータは主として繰返し数に対する負荷振動数の影響および個々の応力レベルにおける破壊に至るまでの時間に関連したものである。
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