東京医科歯科大学教養部研究紀要
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最新号
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
  • 檜枝 光憲, 猪熊 恵子
    2024 年55 巻 p. 0-
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • 家永 真幸
    2024 年55 巻 p. 1-18
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 フリー
    2024年5月20日、台湾で頼清徳氏が総統に就任した。頼氏は中華民国憲法の規定により、台湾での民主的な選挙により選出された総統である。台湾は1990年代に政治体制の民主化を遂げたが、それ以前は中国国民党による一党支配がおこなわれていた。本稿は、1948年から2024年にかけての歴代中華民国総統の就任演説における頻出単語の変遷をたどることで、頼氏の就任演説の内容にはどのような特徴があるのかを検討する。
  • 中口 悦史
    2024 年55 巻 p. 19-34
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 フリー
    球面上に均等に(=均一かつ等間隔に)点を配置することは、さまざまな分野や場面で必要とされるが、線分や円周、正方形などの均等分割や、多角形の正則三角形分割のように、容易に解決されるものではないようである。本稿では、3次元球の球面上に「ほぼ」均等に点を配置する方法として、多面体、球面螺線、球面座標格子に基づく配置の例と、ランダムな配置の生成、数理最適化による配置調整を概観し、「均等な配置」とは何かを考える。
  • 教養総合講座からグローバル教養総合講座まで 14年間のあゆみを振り返って
    猪熊 恵子, 檜枝 光憲, 澤野 頼子, 藤井 達夫, 包 敏, 松本 幸久, Patrick Foss
    2024 年55 巻 p. 35-48
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 フリー
    東京医科歯科大学は「知と癒やしの匠を創造し、人々の幸福に貢献する」をミッションに掲げ、(1)幅広い教養と豊かな感性を備えた人間性の涵養、(2)自己問題提起、自己問題解決型の創造力豊かな人間の養成、(3)国際感覚と国際競争力に優れる人材の養成、を教育理念としている。これらの理念実現のための重要な礎として、教養部では入学直後の1年生全員(約280名)を対象に、「グローバル教養総合講座」と呼ばれる総合学習科目を展開している。当該科目は、2011年から開始された「教養総合講座」をその前身とし、2021年からは「グローバル教養総合講座」としてその名を改め、従来の三位一体型授業設計(基礎ゼミ・文章表現リテラシー・情報活用リテラシー)に見直し・改良を加えつつ、グローバルな視点を導入し、その科目内容や授業設計を刷新してきた。さらに2023年度からは教養部全体の新カリキュラム実施にあわせて、授業設計に再度の変更を施して現在に至る。本稿は、こうしてあゆんできたグローバル教養総合講座の14年間を振り返り、教養部の全教員・全学生を巻き込んで展開した当該科目の全体像を示すことを目標とする。そしてこの試みを通じて、本学教養教育のありようとその志を跡付け、もって本学教養部の長きにわたるあゆみの一端を記録したいと願うものである。
  • 檜枝 光憲
    2024 年55 巻 p. 49-60
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    アクティブ・ラーニングの一技法であり、学生中心で能動的な学びのPBLは、その学びのプロセス自体に重きを置いており、学習者は主体的学びの方法論をも学ぶことができる。 通常、このPBLの中で実施される課題提示、問題抽出、自己学習、議論、問題解決というサイクルは、紙ベースで実施されることが多い。実験家である筆者は、紙ベースではなく物理学実験を絡めたPBLを実施することでさらに学生の取り組み意欲が高い魅力的なPBL授業が実施できると考えた。本稿では、2017年度〜2019年度のサイエンスPBL入門の中の個別課題として実施した実験PBLの試みについて報告する。
  • 包 敏
    2024 年55 巻 p. 61-76
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    中国における高齢者人口の総数が多く、今後も高齢化の進展に伴い、持続的に増加していく見込みである。科学技術が日進月歩で発展を続ける時代に直面している中国では一部の高齢者はデジタル時代において、デジタル弱者に追い込まれ、デジタル時代に完全に溶け込むことができていない。デジタルディバイドの問題は中国の高齢者がデジタル配当を平等に享受する権利を脅かしている。本稿では、中国における高齢者のデジタルディバイドの現状を分析したうえ、高齢者の“デジタルディバイド”の影響をふまえ、デジタルディバイド解消する関連する対策を考えたい。
  • 松本 幸久
    2024 年55 巻 p. 77-88
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    学習と記憶は、動物が環境に適応するために必要な脳の基本機能といえる。脳のニューロン数が比較的少ない割に高い学習・記憶能力を持つ昆虫は、学習と記憶の神経・分子機構を研究するのに適した動物である。筆者は1999年にフタホシコオロギ(Gryllus bimaculatus)の嗅覚連合学習実験系を作成し、それ以来、昆虫の学習と記憶の神経分子機構を研究している。本総説では筆者の25年間の研究知見のうち、コオロギの連合学習実験の手順、嗅覚連合学習による記憶とその分子機構、コオロギの高度な学習・記憶能力について紹介する。
  • 翻訳小説を材料として
    閆 佳祺
    2024 年55 巻 p. 89-101
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿は小説の日中対訳を通して、ト形式の各用法がそれぞれ対応する中国語表現を考察した。〈連続〉〈発見〉〈きっかけ〉の3つの用法が最も多く対応しているのは接続語句を含まない動詞句の連続構造であり、〈時間〉用法の対応が最も多いのは時間詞であり、〈反復・習慣〉用法の対応が最も多いのは“一P就Q”形式であり、〈仮説〉用法の対応が最も多いのは条件関係または仮定関係を表す接続語句である。これは、ト形式の中国語表現がその属する用法と一定の関係があることを示している。 また、多くの先行研究ではト形式が仮説条件文に用いられることが少ないことを認めているが、今回の調査では、ト形式の各用法のうち、〈連続〉用法の数も少なく、数量的には〈仮説〉用法とほとんど差がないことが分かった。これにより、〈連続〉用法も〈仮説〉用法と同様に、ト形式において比較的周辺的な用法であることを示唆していると考える。
  • 後藤 敦子
    2024 年55 巻 p. 103-118
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    我が国においては明治時代からのイスラーム医学に関連する文献が数多く存在し、研究も多岐にわたって進化している。ここでいう「イスラーム医学」とは、イスラーム教徒が居住者のなかで多数を占める「イスラーム地域」におけるとは医学をさしており、イスラームの宗教上の医学のみのことではない。本稿では、まず「イスラーム医学」について概観し、次に時代別・テーマ別に公益財団法人東洋文庫と日本中東学会の連携による「日本における中東・イスラーム研究文献目録1868-」から抽出した日本におけるイスラーム医学に関連する研究文献について概観した。
  • 田中 丹史
    2024 年55 巻 p. 119-132
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    本稿では、「肝炎対策の推進に関する基本的な指針」の策定過程をシェイラ・ジャサノフの「謙虚の技術」の観点から検討した。「謙虚の技術」とは、「フレーミング(Framing)」、「脆弱性(Vulnerability)」、「分配(Distribution)」、「学習(Learning)」の四つの観点を踏まえて政策を形成することを指す。肝炎に関する審議会での議論の分析の結果、フレーミングについては肝炎患者ばかりではなく、肝硬変、肝がんの患者まで対象が拡張した。脆弱性に関しては肝炎患者に対する差別・偏見に対する配慮の必要性が主張された。分配に関しては研究・調査計画の枠組み、資金の割当の変更が見られた。学習に関しては、基本指針に基づく各予算事業の効果について可能な調査を行っていく方針となった。このように謙虚の技術の観点が肝炎政策に導入される上で大きな役割を果たしたのは、患者・家族代表の委員であり、そうした市民参加が医療政策の質を高める上で重要だと言える。
  • 1年目の運用を振り返って
    野口 大斗, 岸山 健, 黄 竹佑
    2024 年55 巻 p. 133-142
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    ここでは、Noguchi et al. (2024)で提案された持ち込みデバイスを用いたコンピュータベースの試験の実施結果について報告する。導入時に予測された課題以外に、実際の運用では、対応が必要な予期しない問題がいくつか発生した。本報告では、予測された問題を再確認するとともに、新たに直面した課題についても詳述し、その影響を軽減するための解決策を提案する。
  • Richard Knobbs
    2024 年55 巻 p. 143-150
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    After over two decades of teaching and observing English classes for students at all levels, the author has noticed pattern of many Japanese learners of English as a Foreign Language (EFL) or English as a Second Language (ESL) lacking confidence in their ability to pronounce English words ‘correctly’ when speaking, or to distinguish between similar sounds in English when listening. The author suggests that implicit or explicit stereotype threat related to perceived weaknesses in the ability to produce and recognize certain English sounds is an overlooked area affecting Japanese students. Further, this paper hypothesizes that this stereotype threat can stifle student progress (Steele, C., & Aronson, J. 1995) and willingness to communicate in English, and is worthy of further study.
  • 『医術の日の出』におけるドイツ神秘主義的知性論の伝統
    若松 功一郎
    2024 年55 巻 p. 151-166
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
    17世紀の医師ファン・ヘルモント(Jan Baptista Van Helmont, 1579-1644)は、当時の潮流に逆らい、理性が人間の有する最高の認識能力であることを否定し、人間を神に似たものたらしめる最高の能力とは知性であると述べる。彼の想定する理性とは、スコラ学で措定されてきた評定力・思考力におおむね対応した役割を持つ、人間と動物とが共通して有する下位の思考能力にすぎない。一方で、単純かつ自己認識的なものとして人間知性を捉える彼の知性論には、中世ドイツ神秘主義からの多大な影響が見うけられる。
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