窒化ケイ素マグネシウム (MgSiN
2) の焼結に及ぼす酸化イットリウム (Y
2O
3) 添加の影響を検討した.本論文で検討した焼結条件は, 焼成温度 (1400℃および1500℃), 焼成時間 (1~7h), およびY
2O
3添加量 (1~7mass%) であった.MgSiN
2単味成形体を1500℃で1h焼成したところ, MgSiN
2は部分的に熱分解しα一窒化ケイ素 (Si
3N
4) とβ一Si
3N
4が生成した.一方, 焼結助剤としてY
2O
3を3mass%MgSiN
2に添加したところ, 1500℃で3h焼成してもMgSiN
2の熱分解が起こらなかった.Y
2O
3の添加量を3~7mass%まで増加させると, Y2Si
3O
3N
4の生成と生成量の増加が認められた.MgSiN
2成形体を1500℃で3h焼成したところ, Y
2O
3無添加の場合の相対密度は約67%であったが, 3mass%Y
2O
3添加の場合には約90%となった.Y
2O
3の添加量を3~7mass%まで増加させると, MgSiN
2焼結体の曲げ強度は160MPaから200MPaまで増加したが, 熱伝導率は15~18W・m-1・K-1の範囲であった.
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