農業問題研究

特集にあたって

座長解題／農地所有・利用と担い手をめぐる課題

─農地中間管理事業の中間的総括を踏まえて─

秋山満, 槇平龍宏

2020 年 51 巻 2 号 p. 1-9
発行日: 2020年
公開日: 2022/03/26

DOIhttps://doi.org/10.24808/nomonken.51.2_1

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論文

東北における農地中間管理事業の取り組みの特徴と課題

─秋田県の事例を対象として─

渡部岳陽

2020 年 51 巻 2 号 p. 10-20
発行日: 2020年
公開日: 2022/03/26

DOIhttps://doi.org/10.24808/nomonken.51.2_10

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本研究では秋田県内の事例分析を通じて農地中間管理事業の特徴と課題を明らかにした．秋田県における本事業の高い実績の要因として，①農協や土地改良区等の農業関係機関による手厚い支援，②土地改良事業と絡めた事業運用，③信頼できる地域農業の担い手の存在，が挙げられる．今後はこれまで支援を受けられなかった地域にまで支援の手を広げていくことが必要である．

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北関東における農地中間管理事業の成果と課題

─群馬県を事例として─

宮田剛志

2020 年 51 巻 2 号 p. 21-32
発行日: 2020年
公開日: 2022/03/26

DOIhttps://doi.org/10.24808/nomonken.51.2_21

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本研究では，群馬県における農地中間管理事業の成果と課題に関して，特に集落営農に焦点をあてることで明らかにしていく．群馬県における農地中間管理事業では，集落営農の法人化等と連動することで大きな事業実績を実現している実態が明らかとなってくるが，同時に，そこでは，法人化した集落営農が，政策が考える農業経営体への発展の可能性を含んだ事業展開の過程において本事業が活用された実態も明らかとなってくる．

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岡山県における農業構造変動と農地中間管理事業

─農業構造変動の停滞地域における実態と課題─

大仲克俊

2020 年 51 巻 2 号 p. 33-42
発行日: 2020年
公開日: 2022/03/26

DOIhttps://doi.org/10.24808/nomonken.51.2_33

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本論文は，岡山県における農業構造変動と農地中間管理事業の影響について，統計等や実態調査から分析したものである．岡山県は農業構造変動の停滞地域であるが，北部は集落営農，南部は個別経営が展開してきた．これら経営体は中間管理事業を用いて農地の借入を行うが，事業により農地借入の急進や集約化は進展していない．今後，農業構造の進展と担い手である経営体の成長のためには新たな支援政策が必要となるだろう．

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批判と論点

『グローバリゼーション下の農業構造動態─本源的蓄積の諸類型』を巡る論争について

山崎亮一

2020 年 51 巻 2 号 p. 43-50
発行日: 2020年
公開日: 2022/03/26

DOIhttps://doi.org/10.24808/nomonken.51.2_43

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本稿は，2014年に御茶の水書房より出版された拙著『グローバリゼーション下の農業構造動態─本源的蓄積の諸類型』に対する，山本昌弘教授より本誌上でいただいた批判に対する回答である．論点は次の４つに及んでいる．①本源的蓄積の概念について，②現代資本制社会下における相対的過剰人口法則の修正について，③「近畿型」地域における農業の衰退・発展の両面傾向について，④筆者の議論が展開する「土俵」の変化について，である．

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