農産加工技術研究會誌
Print ISSN : 0369-5174
5 巻, 5 号
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  • 三浦 洋, 水田 昂, 塩入 英次
    1958 年 5 巻 5 号 p. 215-217
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    りんごボイルに対して糖のちがい(砂糖,水飴とこれにそれぞれ結晶葡萄糖を混用)および加糖率のちがいによるゲル強度に及ぼす影響について検討した結果,つぎのごとき結果を得た。
    (1) 加糖率100%の場合
    酸無添加の時,砂糖単用ではゲル化が弱かつたのに対して,葡萄糖添加混用によつていちじるしくゲル化が進んだ。しかし酸の添加によつてこの両者のゲル化の程度は接近してきた。水飴を用いた場合は酸無添加でもよくゲル化したが,酸添加によるゲル化の増加は砂糖の場合ほどでなかつた。ただ葡萄糖添加混用によるゲル化増大の傾向は砂糖の場合と同様であつた。
    (2) 加糖率をかえた場合
    酸無添加の場合のみ行つたが,りんごボイルの量を多くするほど,ゲル化は進み,糖のちがいによるゲル化の程度は砂糖・葡萄糖混用>水飴>砂糖の順であつた。
  • 西丸 震也, 吉川 誠次
    1958 年 5 巻 5 号 p. 218-221
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1) ジャムの嗜好については山手,下町という居住地域の差,年令的な差,常用ジャムによる嗜好のかたよりのあることがわかつた。
    (2) 結晶葡萄糖を添加量40%のジャムは舌ざわりが悪くなり,かたさがます。
    (3) 砂糖に結晶葡萄糖を添加する場合は,その比を7:3にするのが良好である。
    (4) 水飴に結晶葡萄糖を添加すると良品が得られない。
    (5) ジャムの甘味と酸味の強さは感覚的には互に負の相関がある。
    (6) 味の似たジャムでは物理的因子(舌ざわり,かたさ)がその評価を左右する。
  • (3) 温度経過を異にする場合の製麹に伴なう酵素力の変化
    本間 伸夫, 田代 友蔵
    1958 年 5 巻 5 号 p. 222-224
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    盛以後出麹までの間を,最高積替までの前期(16時間)と以後出麹までの後期(14時間)に二分し,全体について高温および低温経過,前期について高温および低温経過,後期について高温および低温経過を辿らせて,製麹に伴なう酵素力価(プロテアーゼ,アミラーゼ)の消長と製麹温度との関係を求めた。この結果アミラーゼでは全体高温経過を辿らせた方が全製麹期間を通じて力価が高い。これに対してプロテアーゼでは前期に高温を辿らせると,その力価は低温にまさるが,後期においてはこの関係が逆転し高温の場合は力価が低い。これは後期において高温に保つことでプロテアーゼの破壊がおこるためと考察した。なおこれらの酵素の傾向はアミラーゼではα, SおよびT-アミラーゼについて,プロテアーゼでは酸性,アルカリ性,および微酸性プロテアーゼで同一であつた。
  • (I) ベルビタンK処理の影響
    湯村 寛, 佐藤 正人, 今村 信子
    1958 年 5 巻 5 号 p. 225-229
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    馬鈴薯に種々の萠芽抑制剤を利用すると,塊茎の休眠が延長され,外観上の品質低下阻止に効果のあることが認められている。この萠芽抑制剤は種類によつて有効成分が異るので,処理後の馬鈴薯の貯蔵条件がその抑芽効果を著しく左右するといわれているが,その成分,品質などにおよぼす影響については詳かでない点が多いので,まづベルビタンKを処理した馬鈴薯における,自然環境条件,品種などの相異が,塊茎の抑芽,萎縮,調理品質,糖分などにおよぼす影響について二,三の検討を行つたのでその結果について報告する。
  • 小川 敏男, 鈴木 普
    1958 年 5 巻 5 号 p. 229-232
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    奈良漬は夏期には,白かび,酸変などの変質を起す。特に水さらし塩抜き瓜を漬込んだものは,粕床の糖分,酸分,アルコール分などが瓜の水分でうすめられるため変質し易くなる。これらの変質防止のため,各種食品保存料を粕床に添加してその効果を試験した。
    (1) 粕床の白かびはメチルナフトキノンで0.01%,デハイドロ酢酸ソーダおよびソルビン酸で0.02%で防止出来た。安息香酸剤では0.02%では防止出来なかつた。
    (2) 漬瓜の白かびはメチルナフトキノンで0.01%,デハイドロ酢酸ソーダで0.02%で,約10日間防止出来た。
    (3) 漬上りの風味はデハイドロ酢酸ソーダ,メチルナフトキノンが良かつたが,メチルナフトキノンは容器を開放すると,粕床の表面が変色するため,デハイドロ酢酸ソーダが白かび防止に適すると思われた。
    (4) 酸変した粕床の分析では熟成前期は揮発酸が,後期には不揮発酸が増加した。練り粕に各種食品保存料を0.01%の濃度に添加したが各試薬とも酸変防止効果はなかつた。
  • 上野 健二, 斎藤 弘, 岩堀 源五郎
    1958 年 5 巻 5 号 p. 233-237
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    1955年から1957年にわたり,べにほまれの萎凋ならびに発酵操作について試験を行つたが,その結果を要約するとつぎのとおりである。
    (1) 萎凋については時間よりも重量減の影響のほうが大きい。これは紅茶の萎凋操作が生葉成分の化学的変化というよりはむしろ,水分減少による物理的変化という意味が多いことを現わしているように思われる。
    (2) べにほまれの萎凋法としては,この品種が葉肉厚く,茎が太いため萎凋速度がおそいことをよく考慮して,作業を行う必要がある。しかし萎凋によつて最も影響をうける形状と香気の点からみて,従来考えられていたような強度の萎凋は必要としない。
    (3) 萎凋操作によつて水色はほとんど影響がないが,萎凋時間の短いものは水色が鮮明であるが薄く,長いものは濃厚であるが,黒味をおびて清澄を欠く傾向がある。
    (4) 発酵程度が進むにつれて,色沢,水色,殼色は黒味を増し,香気は清香を失い,滋味は強さがなくなる。しかし水色と滋味,香気と殼色はそれぞれ異つた傾向を示し,前者は発酵のやや進んだもの,後者は程度のやや若いものが適当である。
    (5) べにほまれの発酵法としては,品質全体を綜合してみると,2時間から2時間半が適当であるが,この品種はもともと水色および滋味はきわめて濃厚であつて,特に長い発酵操作を必要としないから,香気および殼色を生かすために,これより短時間で切り上げたほうがよいと思われる。
    (6) オストワルド表色法による水色の測定値と,審査による水色評点との間には密接な相関関係が認められる。しかしこれによつて発酵の終期を明確に判定することはできない。
    (7) タンニソ含量も発酵に伴つて減少するが,120~150分後に減り方がゆるやかになる点がある。これと製品審査における最高点がほぼ一致するので,これによつて発酵の適度をきめることが可能ではないかと推定される。
  • 中山 喬雄
    1958 年 5 巻 5 号 p. 238-240
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    等級別に各々18点,計72点,広島県内産なたねの代表的と思われるサンプルを抽出して試験を行つた。諸性状と油分との間に何等かの有意性が存在するか否か調べ度いと思つて試験を行つたのであるが,この範囲内で知り得たことは推計学的検討を行つた結果,大略つぎのごとくである。
    (1) 油分含有量の等級間における有意差は5%の危険率で有意。1等,2等の油分含有量については有意差は認められない。
    (2) 油分含有量の地帯間,土壌間,品種間の有意差は認められない。
    (3) 粒度については,各等級毎に,その分布状態が異なるのを認め得る。すなわち上位等級になるほど,大粒のものが多く含まれている傾向がある。
    (4) 油分と灰分との相関関係については,油分と灰分(無機成分)との間には何等の相関も認められない。
  • 松原 弘道, 相羽 富夫
    1958 年 5 巻 5 号 p. 240-242
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 井上 喬, 鈴木 昭憲, 鈴木 慈郎, 長尾 精一, 長岡 行蔵, 藤井 昭男
    1958 年 5 巻 5 号 p. 242-243
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 内山 均
    1958 年 5 巻 5 号 p. 244-251
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • ソ連の一啓蒙書によつて
    山田 耕二, 中山 修
    1958 年 5 巻 5 号 p. 251-255
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 5 巻 5 号 p. 256-260
    発行日: 1958/10/20
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 5 巻 5 号 p. 262a
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
  • 1958 年 5 巻 5 号 p. 262b
    発行日: 1958年
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
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