21世紀における持続可能な経済社会の創造に向けて
Online ISSN : 2436-7028
1 巻, 3 号
選択された号の論文の5件中1~5を表示しています
  • 2021 年 1 巻 3 号 p. i
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/10/13
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  • 川中 孝章, 山下 洋史
    2021 年 1 巻 3 号 p. 1-8
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/10/13
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    当学会は「経営システム」を研究対象としており、それはヒト,カネ,モノ,情報をはじめとするさまざまな要素により構成されている。このような構成要素をもつ経営システムを稼働させるには、多くのエネルギーが投入され、また、それにより、コストが増大する。そのため、なるべく少ないエネルギーでシステムを稼働できるよう、人間は改善を繰り返してきた。20世紀初頭、T型フォードを大量生産し、自動車を各家庭に普及させた米フォード・モーター社は、標準化、単純化、専門化を基礎とした改善活動により、経営システムの多様性・複雑性を低下させ、企業活動を低エネルギー化し、その効率性を高めた。しかしながら、市場が成熟化すると、消費者のニーズが多様化し、こうした一車種のみの大量生産では、それに応えることが難しくなった。反対に、このニーズに対して多品種少量生産で柔軟に対応しようとすると、どうしても経営システムが複雑化して、企業活動に費やされるエネルギーが増大してしまう。本研究では、このような「低エネルギーと高ダイバーシティ」の研究視座と、それらの間に横たわるトレードオフ問題について述べるとともに、シャノン・エントロピーを発展させた数理モデルによりこの問題を記述し、その特徴を説明する。

  • 長尾 謙吉, 立見 淳哉
    2021 年 1 巻 3 号 p. 9-18
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/10/13
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    本稿では、持続可能な経済社会の創造に向けて、ポピュラーなスローガン「グローバルに考え、ローカルに行動する」が掲げる問題意識に加えて、「ローカルに考える」重要性を明らかにするとともに、市場経済への信奉やその対極の否定という方向性ではなく、経済活動と生活の営みを捉えるために「多様な経済」や社会連帯経済という視点の導入を提起する。

    ローカルは、特殊で非-理論的で「時代遅れ」と考えられがちである。他方では、ローカル志向の高まりが注目を浴びつつあるが、それらの言説にはローカルな閉鎖性やロマン化という旧来からの問題性も想起される。

    日常生活の舞台となるローカルな地理的スケールと特殊性をはらむローカリティを探究することは、経済学にとって特殊性や多様性を理解する窓口を用意することになる。本稿では、グローバルからローカルへという一方向的な思考を脱するとともに、ローカルスケールで見えてくるものを通して「経済」の捉え方と人間の営みを見直し、市場や再分配とともに社会連帯経済を含めて経済行動の多元性を認識することによって、持続可能な経済社会への展望を開く。

  • 2021 年 1 巻 3 号 p. App1
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/10/13
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  • 2021 年 1 巻 3 号 p. ii
    発行日: 2021年
    公開日: 2023/10/13
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