【実験ハウスのつくり】
岩手大学健康見守り実験ハウスは岩手大学キャンパス内に2007年に建てました。機能としては自宅に近い環境の中で、実験条件を自由に変えながら、生活動作、体調の変化を原則毎日計測できるようにしたものです。
【実験の目的】
健康が重要であることは誰でもわかっていますが、健康とは何かについては回答に困ります。健康は測ることができないことが理由の一つだと思います。そこで「健康指標」をつくることを目標にしています。
【実験の着眼点と手段】
自分でも、人に訊いてもわからない健康を誰に(何に)訊くか。本研究ではその生命活動そのものを司る自律神経系に訊きます。具体的には自律神経活動の反映とされている呼吸、脈の情報に、無意識動作(寝相)の推移を加えた3点が対象です。
【わかってきたこと】
前述の3点について新たな知見を得ました。その例は講演時に詳しくお話しします。ここで強いて2,3例挙げるならば、各数値の推移に現れる再現性に現れた生命活動の精巧さ、寝相の重要な意味、90分周期説に対する誤解です。
【波及効果の例:
サービス科学
の展開】
もの、情報、行為等を介して提供者と被提供者の関係をまとめて
サービス科学
というようになってきました。提供者は被提供者がどれだけ満足してくれたか知りたい。これを自律神経に訊いたという例も採り上げます。
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