Focalcorticaldysplasia (FCD) による部分てんかんの25例に切除手術を行った.3例はMRIで検出されなかったが, SPECTで2例が検出され, 1例は切除標本から診断された.病変部位は, 前頭葉が16例, 側頭葉が5例, 後頭葉が2例, 前頭・頭頂葉と側頭・頭頂葉が各1例であった.21例に慢性頭蓋内脳波記録を行い切除範囲を決定した.頭蓋内脳波を経て術後2年以上が経過した14例の成績は, ClassIが11例, ClassIIが2例, ClassIIIが1例であった.頭蓋内脳波所見を他のてんかん原性病変による8例と比較した.得られた結果は, FCD自体にてんかん原性が存在するという意見を支持した.頭蓋内脳波は原則として全例に行った方がよい.
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