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クエリ検索: "アパシー"
1,318件中 1-20の結果を表示しています
  • TPIによる検討
    田中 千穂子, 斉藤 高雅, 林 行雄, 関根 剛, 後藤 多樹子, 内藤 静子, 山本 紀久子, 大森 椒子, 橋本 弘美, 高頭 忠明, 矢花 芙美子
    こころの健康
    1990年 5 巻 1 号 67-76
    発行日: 1990/06/25
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 丸谷 康平, 新井 智之, 森田 泰裕, 藤田 博曉
    日本予防理学療法学会 学術大会プログラム・抄録集
    2022年 1.Suppl.No.2 巻
    発行日: 2022/12/01
    公開日: 2023/06/07
    会議録・要旨集 フリー

    【はじめに、目的】

    疼痛は、生活の質や日常生活活動の低下を来たす。さらに運動機能の低下や気分・心理面の変調、身体活動量などにも影響を示すことが報告されている。一方、

    アパシー
    は抑うつとは異なり、意欲の低下や無気力、無関心な状態である。認知症や脳血管疾患などの症状としてだけでなく、地域在住高齢者においても一定数の存在があることが報告されている。地域在住高齢者における
    アパシー
    は、運動機能や身体活動量の低下と関連することが報告されているが、疼痛との関連についての報告はみられず、十分に議論されていない。今回、
    アパシー
    の予防に向けた一助とすることを目的とし、疼痛と
    アパシー
    の関連について検討した。

    【方法】

    一般介護予防事業に参加した63名を対象とした。疼痛の評価としてロコモ25の痛みの項目を用い、頸部・上肢、腰背部、下肢のそれぞれにおいて、疼痛の有無によりカテゴリー分けを行った。

    アパシー
    の判定には、やる気スコアを用いて16点以上を
    アパシー
    有りと判定した。運動機能の評価には、握力、開眼片脚立ち時間、歩行速度(通常、最大)の測定を行った。統計解析には
    アパシー
    の有無による2群間比較を実施した。さらに
    アパシー
    の有無を従属変数とし、単変量解析にて有意となった項目を独立変数に、年齢、性別、BMIにて調整したロジスティック回帰分析を行った。解析ソフトにはJMP ver.13.0を用い、有意水準5%にて解析した。

    【結果】

    アパシー
    を有する群(
    アパシー
    群)は29名(46.0%)であり、年齢、性別、BMIにて
    アパシー
    なし群(なし群)との有意差を認めなかった。運動機能のいずれの項目においても有意差はみられなかった。疼痛については、下肢痛にのみ有意差がみられ、
    アパシー
    群の58.6%(「少し痛い」44.8%、「中程度痛い」13.8%)に下肢痛を有し、なし群では23.5%(「少し痛い」20.6%、「かなり痛い」2.9%)であった(p=0.004)。調整変数の投入をもとに、下肢痛の有無を独立変数とした
    アパシー
    の有無に対するロジスティック回帰分析の結果、オッズ比4.622(95%IC:1.578-14.680)にて有意な関連を示した。

    【結論】

    地域在住高齢者において下肢痛が

    アパシー
    と関連することがわかった。また今回の研究においては、運動機能に有意差はみられず下肢痛が
    アパシー
    と独立して関連している可能性を示した。横断研究のため、その因果関係は不明であるが、下肢痛に対してのフォローを行うことで地域在住高齢者の
    アパシー
    予防に寄与する可能性があると示唆された。

    【倫理的配慮,説明と同意】

    本研究は埼玉医科大学保健医療学部倫理委員会の承認を得て行われた(承認番号:194)。各対象者には口頭による研究説明を行い、署名による同意をいただいた。

  • 小林 祥泰
    認知神経科学
    2006年 8 巻 3 号 165-168
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/07/05
    ジャーナル フリー
    【要旨】Luriaの脳機能の3つの単位系で戦略など最高次機能を司るのが前頭前野である。血管性痴呆(VD)ではアルツハイマー型老年期痴呆(SDAT)に比してこの機能低下が目立つのが特徴である。VDではうつ状態が多いと云われるが実際には
    アパシー
    の合併頻度が高い。
    アパシー
    とうつ状態は明らかに異なるものである。血管性うつ状態の定義からもそのことが示唆される。筆者らのやる気スコアは
    アパシー
    の評価に有用である。脳梗塞で
    アパシー
    を呈する群では前頭前野脳血流が有意に低い。また、尾状核周辺の病変が
    アパシー
    に関与している。脳卒中では初回から痴呆になることは稀であり、
    アパシー
    が廃用症候群を介してVDを促進していると考えるのが妥当である。
  • 船山 道隆
    高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
    2014年 34 巻 2 号 199-204
    発行日: 2014/06/30
    公開日: 2015/07/02
    ジャーナル フリー
    脳損傷後に出現する
    アパシー
    は,患者の予後に影響を及ぼすことが多い。本稿では,当院精神神経科に脳器質疾患による精神症状のために入院した115 例の
    アパシー
    の経過,および,
    アパシー
    が改善した群と悪化した群の要因分析を後方視的に行った。その結果,
    アパシー
    は改善するものの改善の速度は非常に緩やかであった。
    アパシー
    の悪化には脳器質疾患以外の身体疾患の悪化/ 出現が関連する可能性が考えられた。一方で,
    アパシー
    の改善には,身体拘束の解除など患者が自由になれる環境設定や集中的なリハビリテーションが関連する可能性が考えられた。
    アパシー
    に対して,身体疾患の管理や環境設定の重要性が示唆された。
  • 豊田 元哉, 雑賀 玲子, 青山 淳夫, 安部 哲史, 三瀧 真悟, 河野 直人, 白澤 明, 卜蔵 浩和, 小林 祥泰, 山口 修平
    脳卒中
    2011年 33 巻 1 号 182-184
    発行日: 2011/01/25
    公開日: 2011/01/26
    ジャーナル フリー
    脳卒中後に
    アパシー
    を合併することはよく知られている.また
    アパシー
    は血管性認知症に先行する症状であるとともに廃用性認知機能障害をきたす重要な要因でもあり,
    アパシー
    を早期に診断し対策を講じることにより血管性認知症への進展を抑制,遅延させることが重要である.一方で,脳卒中後の
    アパシー
    の病態に関する検討はまだ少なく,治療に関するエビデンスレベルも低い.脳梗塞の再発予防に使用されるシロスタゾールは抗血小板作用の他に,血管拡張作用,神経保護作用があり,脳内のドパミン濃度を上昇させることが報告されており,脳梗塞後の
    アパシー
    に有効である可能性が考えられる.今回,脳梗塞後の
    アパシー
    に対するシロスタゾールの影響を島根大学版やる気スコアを用いてアスピリン投与群と比較検討した.各薬剤を6カ月投与した結果,アスピリン群に比し,シロスタゾール群では
    アパシー
    が有意に改善した.以上よりシロスタゾールは脳梗塞後
    アパシー
    に有効である可能性が示唆された.
  • 山形 伸二, 繁桝 算男
    パーソナリティ研究
    2003年 12 巻 1 号 30-31
    発行日: 2003年
    公開日: 2004/02/27
    ジャーナル フリー
  • 徳永 智史, 堀田 和司, 藤井 啓介, 岩井 浩一, 松田 智行, 藤田 好彦, 大藏 倫博
    理学療法科学
    2020年 35 巻 2 号 223-227
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/04/20
    ジャーナル オープンアクセス

    〔目的〕地域在住高齢者における

    アパシー
    有症率の調査および,
    アパシー
    と身体・認知機能との関連を明らかにする.〔対象〕2017年7月茨城県笠間市で実施した長寿健診に参加した,地域在住高齢者328名とした.〔方法〕
    アパシー
    評価としてやる気スコアを,身体機能評価として握力,5回椅子立ち上がりテスト,開眼片足立ちテスト,Timed up and go test,長座体前屈を,認知機能評価としてファイブ・コグとTrail Making Testを実施した.〔結果〕
    アパシー
    は126名(38.4%)でみられ,
    アパシー
    と身体機能に有意な関連が認められ,
    アパシー
    と認知機能の関連は認められなかった.〔結語〕
    アパシー
    は約4割の地域在住高齢者にみられ,身体機能低下予防を考えるうえで重要な因子であると示唆された.

  • 盛田 寛明, 神成 一哉
    理学療法学Supplement
    2016年 2015 巻 P-TK-10-1
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/04/28
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】在宅パーキンソン病者(以下,在宅PD者)の心理学的徴候として,自己効力感の低下と
    アパシー
    がある。
    アパシー
    は,日常生活における感情,情動,興味,関心,および目標に対する行動認知の欠如と定義され,動機づけの欠如,つまり,やる気あるいは意欲の欠如を意味する。在宅PD者では,自己効力感低下と
    アパシー
    の関連性が指摘されている。先行研究では,自己効力感低下には
    アパシー
    が影響する一方,
    アパシー
    の改善には自己効力感の向上が有用であることが示唆されている。よって,この2要因間に相互の因果関係の存在が考えられる。双方向の因果的影響度を分析することは介入の根拠として必要である。しかし,この双方向因果関係における影響の強さの比較および時間的先行性に関する報告はない。本研究の目的は,在宅PD者の自己効力感と
    アパシー
    間の双方向因果関係モデルを設定し,その関係を構造方程式モデリング(以下,SEM)にて検証することである。【方法】調査対象者は,パーキンソン病友の会青森県支部および同友の会東北・北海道ブロックに所属する在宅PD者188名であった。このうち,調査拒否および不正回答を除く122名(男60名,女62名,平均年齢70.9±7.8歳)を分析対象とした。調査方法は,質問紙(無記名,自記式)を用い,郵送法による配布・回収,および研修会会場集合法にて実施した。
    アパシー
    および自己効力感は,筆者らが開発した在宅PD者
    アパシー
    尺度および自己効力感尺度にて測定した。解析にはSEM(多重指標モデル)による双方向因果分析モデルを使用した。[自己効力感]と[
    アパシー
    ]を潜在変数とし,その指標をそれぞれ観測変数「自己効力感尺度得点」と「
    アパシー
    尺度得点」とした。潜在変数[自己効力感]と[
    アパシー
    ]との間に双方向因果経路を設定し因果係数を比較した。推定法は最尤法で行った。【結果】SEMによる双方向因果分析の結果,因果係数は,標準化解で[
    アパシー
    ]から[自己効力感]へは-0.48(P<0.01)であり,[自己効力感]から[
    アパシー
    ]へは-0.41(P<0.01)であった。赤池情報量基準は,それぞれ426.738,424.964であった。モデルの適合度は良好であり各モデルはデータに適合していた。ブートストラップ法の結果,Bollen and Stineの適合度検定でp値は各モデルで0.05より大きく,モデルの適合度は良好であった。また,影響指標は全て0.7以上であり構成概念と観測変数との対応は適切なものであった。【結論】在宅PD者では,介入により変容可能な自己効力感を先行的に高めることによって
    アパシー
    が改善する可能性がある。また,それと同程度の影響度で,先行的に
    アパシー
    を改善する方策を実施することが自己効力感を高めることにつながることも推察される。
  • スチューデント・アパシーと抑うつの観点から
    狩野 武道, 津川 律子
    こころの健康
    2008年 23 巻 2 号 2-10
    発行日: 2008/12/20
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
    大学生における無気力をスチューデント・
    アパシー
    的な無気力と抑うつ的な無気力に弁別することが可能かどうかを検討することを目的に, 大学生283人 (有効データ数233) を対象とし, 質問紙調査を集団で実施した。使用した尺度は, 対象及び活動領域別に意欲を問う項目, 自己意識尺度, 自己認識欲求尺度,
    アパシー
    傾向測定尺度, SDSであった。対象及び活動領域別に意欲を問う項目に対して因子分析を行い, その因子得点を使用してクラスター分析を行ったところ, 対人関係や娯楽に対して意欲低下を示す群, 生活全般に対して意欲低下を示す群, 学業に対して意欲低下を示す群, どの領域にも意欲低下が認められない群という4つの群が見出された。学業に対して意欲低下を示す群の特徴は, 抑うつ的ではない, 自分の内面について考えないなど, スチューデント・
    アパシー
    の特徴と一致するものが多く, この群はスチューデント・
    アパシー
    的な無気力を呈している群と考えられた。それに対し, 生活全般にわたって意欲低下を示した群は抑うつ傾向が認められ, 抑うつ的な無気力を呈している群と考えられた。このことから, 大学生における無気力は抑うつを伴うものと伴わないものとに分けられ, 前者をスチューデント・
    アパシー
    的な無気力, 後者を抑うつ的な無気力に区別できる可能性が示唆された。しかし, 後者の群においては従来の抑うつ理論と不一致な点が認められ, さらなる追研究が望まれた。
  • 下山 晴彦
    教育心理学研究
    1995年 43 巻 2 号 145-155
    発行日: 1995/06/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    It is often said that university students in Japan are comparatively passive and enervated. However both the peculiarity of Japanese adolescent process and the diversity of enervation must be taken into consideration. The primary purpose of this research was to investigate the meaning of the variety of enervation in relation to such adolescent aspects as pycho-social moratorium, mentality of student apathy and identity development. Passivity Area Scale, Moratorium Scale, Apathy Mentality Scale, Identity scale were administered to 522 male freshmen. The data were analyzed using multiple regression analysis. It was shown that the passivity in the area of campus was more serious than in the area of class and study. From the analysis using covariance structure analysis it was found that the structure of passivity in the area of campus was different from that in the area of class and study in so far as it was related to anhedonia seriously considered an apathetic mentality and a basic identity confusion.
  • 進級群と留年群の比較
    山田 ゆかり, 土屋 友幸, 黒須 一夫
    日本歯科心身医学会雑誌
    1994年 9 巻 1 号 7-15
    発行日: 1994/06/25
    公開日: 2011/09/20
    研究報告書・技術報告書 フリー
    To obtain a consistent picture of the tendency towards apathy in dental students, one study was conducted when the students entered dental school and a follow-up study was conducted five years later. Students who had been promoted each year were studied separately from those who did not.
    We used the questionnaire “A Diagnosis of Interest Decline” prepared by the Health Center of the University of Hiroshima to make our assessment. This form contains 77 items: 46 as the main factors in the decline of interest, 13 to do with the university environment and 18 concerned with the social environment.
    The subjects used for this study were 84 students out of a group of 111 who were interviewed when they entered the dental school in 1985. In the follow-up study made five years later, 59 of these had advanced satisfactorily to the sixth year while 25 had only progressed to the third, forth or fifth grades.
    In both groups of students the tendency to lose interest was stronger after five years than at the beginning of the course.
    However, the follow-up study indicated a great loss of interest among those students who had not moved up satisfactorily.
    Considering each item separately, increase in the reaction ratio toward the interest-loss tendency was more remarkable after five years in those students who had progressed satisfactorily each year.
    Loss of interest as the years passed by was similar in both groups, but the students who did not move up satisfactorily had a marked lack of interest from the beginning of the course and this did not change much with the passage of time.
    The results of this study show that the students who did not move up satisfactorily had a strong tendency toward a loss of interest right from the beginning of the course, suggesting the possibility that this information could be of use in helping students in the future.
  • 原山 茉優, 永井 宏達, 大川 夏実, 佐野 恭子, 楠 博, 玉城 香代子, 和田 陽介, 辻 翔太郎, 新村 健
    日本老年医学会雑誌
    2022年 59 巻 4 号 483-490
    発行日: 2022/10/25
    公開日: 2022/12/06
    ジャーナル フリー

    目的:地域在住高齢者における身体活動量と

    アパシー
    の関連を明らかにすることである.方法:本研究は地域在住高齢者を対象とした横断研究である.
    アパシー
    の評価には日本語版Geriatric Depression Scale15の下位項目のうち,
    アパシー
    に関する項目である3項目を用いた.身体活動量はリストバンド型身体活動量計を用いて,2週間あたりの中強度以上身体活動量,低強度身体活動量,座位行動を測定した.統計分析として,
    アパシー
    の有無と各強度別身体活動量の関連について,ロジスティック回帰分析を用いて検討した.結果:784名(平均年齢72.7±5.9歳)が解析対象となった.対象者のうち,
    アパシー
    群は103名(13.1%),非
    アパシー
    群は681名(86.9%)であった.多変量解析の結果,基本属性により調整したモデルでは,総身体活動量(OR=0.947,95% CI=0.912~0.984,p=0.005),低強度身体活動量(OR=0.941,95% CI=0.899~0.985,p=0.009),座位行動(OR=1.002,95% CI=1.001~1.003,p=0.007)が
    アパシー
    の有無に有意に関連していた.一方,中強度以上身体活動量は
    アパシー
    との有意な関連が認められなかった(OR=0.916,95% CI=1.826~1.017,p=0.100).機能的な因子による調整を加えた最終モデルでは,身体活動量のすべての強度レベルにおいて
    アパシー
    との有意な関連性はみられなくなり,うつ症状を表すGDS-12と
    アパシー
    との強い関連が示された.結論:
    アパシー
    を呈する高齢者では,総身体活動量,低強度身体活動量が低下しており,座位行動が延長していた.しかしながら,それらはうつ症状の影響を強く受けており,身体活動量と
    アパシー
    の独立した関係は認められなかった.

  • ――多次元アパシー傾向測定尺度の作成――
    渡部 智行
    青年心理学研究
    2021年 33 巻 1 号 33-41
    発行日: 2021/09/29
    公開日: 2021/12/12
    ジャーナル フリー

    This study created the multidimensional apathy tendency scale to restructure the concept of apathy among adolescent students, which is ambiguous and may change with time. In creating the scale, we utilized the existing scale that measures apathy tendency aiming to confirm concurrent validity and the scale that measures ego identity to confirm convergent validity. This scale was found to have the following three factors: (1) anhedonia, which consists of items representing boredom in daily life and flat affect; (2) time diffusion, which comprises items representing a lack of future perspective and a poor sense of course decision; and (3) obsessive adaptation intention, which consists of items representing a tendency to avoid competition with others and hypersensitivity to criticism. This scale is in line with previous studies but has some differences. Its Cronbach's alpha coefficients were sufficiently high, so the reliability was confirmed. In addition, as a result of correlation analysis, these two scales that measure apathy tendency and ego identity showed a significant positive correlation with our scale, and concurrent validity and convergent validity were confirmed.

  • 北地 雄, 鈴木 淳志, 尾崎 慶多, 高橋 美晴, 柴田 諭史, 原島 宏明, 新見 昌央, 宮野 佐年
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 1367
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】脳卒中後の抑うつ症状と
    アパシー
    はよく知られた症状であり,機能回復を阻害する因子であるといわれている。脳卒中後の抑うつ症状と
    アパシー
    はその神経基盤や責任病巣,さらには脳卒中後の回復の程度が異なり,これらの症状は一部オーバーラップしつつ別々に存在することが示唆されている。これらのことは,抑うつ症状と
    アパシー
    を別々に評価し,症状に合わせた治療の必要性があることを示唆する。本研究の目的は,脳卒中後回復期の抑うつ症状と
    アパシー
    および,それらと身体機能,日常生活動作,QOLとの関連を調査することである。【方法】対象は2013年6月以降に脳卒中により当院回復期病棟に入院した,同意のもとCES-D(The Center for Epidemiologic Studies Depression Scale)とやる気スコアの聴取が可能であった連続症例23名(内訳:男性20名,女性3名,年齢69.9±13.8歳,発症からの期間27.6±19.5日,右半球病巣6名,左半球病巣6名,両側3名,脳幹6名,小脳2名,MMSE25.9±4.6点)であった。抑うつ症状の評価としてCES-Dを,
    アパシー
    の評価としてやる気スコアを,身体機能の評価としてFBS,10m歩行,TUG,膝伸展筋力,下肢BS(Brunnstrom stage),上肢FMA(Fugl-Meyer Assessment),ABMS(Ability for Basic Movement Scale)を,日常生活の評価としてBI,mRSを,QOLの評価としてSS-QOL(Stroke Specific Quality of Life)をその他にVitality Indexや自尊感情尺度などを調査した。CES-Dおよびやる気スコアとも16点をカットオフとして採用し,それぞれ抑うつ症状の有無,
    アパシー
    の有無を判断した。統計学的解析はCES-Dとやる気スコア,およびそれらと各調査測定項目との関連を相関係数にて検討した。そして,抑うつ症状の有無および
    アパシー
    の有無で各調査測定項目の群間比較を行った。抑うつ症状および
    アパシー
    に影響の強い変数を抽出するため,それぞれと相関を認めた項目を独立変数とした回帰分析(ステップワイズ法)も行った。SPSS version 17.0を用い5%未満を有意水準とした。【倫理的配慮】本研究は,当院リハビリテーション科における標準的評価のデータベースからの解析であり,全て匿名化された既存データのみで検討を行った。【結果】抑うつ症状および
    アパシー
    とも,有りは8名,無しは15名であり,うち抑うつ症状および
    アパシー
    のどちらか一方のみを呈していたのは4名であった。どちらも発生率は約35%となった。抑うつ症状および
    アパシー
    のどちらか一方,および両方を呈するものは12名であり,発生率は約52%であった。抑うつ症状を評価するCES-DはSS-QOL(下位項目は気分,視覚),自尊感情尺度と,
    アパシー
    を評価するやる気スコアはSS-QOL(下位項目は社会的役割,思考),ABMS,非麻痺側膝伸展筋力,Vitality Index,年齢と相関を認めた。抑うつ症状の有無による二群間の比較はCES-Dのみに有意差を認めた。
    アパシー
    の有無による比較ではCES-D,やる気スコア,SS-QOL(下位項目はセルフケア,思考,上肢機能),麻痺側膝伸展筋力,自尊感情尺度に有意差を認めた。CES-Dと相関を認めた項目との回帰分析の結果,気分が抽出された(調整済みR2=0.239,標準偏回帰係数-0.530)。一方,やる気スコアでは年齢が抽出された(調整済みR2=0.215,標準偏回帰係数0.511)。【考察】濱らの先行研究と一致し,抑うつ症状と
    アパシー
    は一部オーバーラップしつつ別々に存在していた。出現率は抑うつおよび
    アパシー
    ともに約35%であり,これもおよそ先行研究と一致した。CES-Dおよびやる気スコアの両方と相関を認めたのはSS-QOLのみであり,抑うつ症状,
    アパシー
    ともにQOLに与える影響が大きいことが示唆された。また,QOL以外にもそれぞれ気分や年齢からの影響も大きいことが示唆された。一方で身体機能評価や日常生活評価の指標との関連は少なく,発症後比較的早期からそれらと抑うつ症状および
    アパシー
    が関連しない可能性を示唆する。症状の有り無しで比較すると
    アパシー
    の方が有意差を認めた項目が多かった。このことは抑うつ気分よりも
    アパシー
    ,すなわち意欲低下の方が即時的に身体機能や日常生活に影響を与える可能性を示唆する。また,抑うつの程度と自尊感情の程度は関連を示し,
    アパシー
    を呈さない群より有する群は自尊感情が低かった。このことは脳卒中というイベントが自己に対する評価感情を変えうることを示唆する。【理学療法学研究としての意義】縦断的研究から抑うつ症状や
    アパシー
    が脳卒中の回復に影響を与えることは明白である。本研究は脳卒中発症の比較的早期から抑うつ症状と
    アパシー
    が一部オーバーラップしつつ別々に存在することを確認した。このことは早期からそれぞれを評価し,個人に合わせた治療戦略を立てる必要性を示唆するものである。
  • ─NIRSを用いた分析結果のクラスター解析による類型の試み─
    海光 拓磨, 木村 大介, 冨山 直輝, 備前 宏紀
    作業療法
    2024年 43 巻 4 号 556-564
    発行日: 2024/08/15
    公開日: 2024/08/15
    ジャーナル フリー

    脳卒中後の

    アパシー
    は3類型に分類される.この
    アパシー
    類型に想定される神経回路を近赤外分光法(NIRS)で測定し,関心領域である背外側前頭前野(DLPFC),前頭極(FP),前頭葉眼窩部(OFC)の脳血流量をクラスター分析,クラスター毎でどの関心領域の脳血流量に低下があるかを比較することで,
    アパシー
    2種とそれ以外に想定されている神経回路を確認した.効果が示した値から,
    アパシー
    はDLPFCとFPの脳血流量が低い認知行動処理障害型,OFCの脳血流量が低い情動感情障害型,2類型と異なるその他のタイプに分類される可能性が示唆された.
    アパシー
    は神経生理学的側面からも類型化できる可能性が示唆された.

  • 下山 晴彦
    教育心理学研究
    1996年 44 巻 3 号 350-363
    発行日: 1996/09/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The term “Student Apathy” was originally proposed in US to describe the male university students who continued to avoid confronting their conflicts. However, it has been studied and conceptualized only in Japan. The primary purpose of this paper was to review the studies on the disorder of Student Apathy and make clear the points of controversy. At first, the trends in conceptualizations were considered from an historical point of view. It was found that the concepts suggested thus far, were so various that it was difficult to categorize the disorder as a clinical entity. Next, the studies were examined from a psychopathological and developmental point of view. It was suggested that the disorder level should be shifted from neurotic to personality disorder and the integrated concept should be formed to distinguish it from generally apathetic tendency found in adolescence in Japan, which should be searched as a background of Student Apathy.
  • 中村 馨, 葛西 真理, 田中 尚文, 石川 博康, 佐藤 正之, 大内 義隆, 三村 將, 目黒 謙一
    高次脳機能研究 (旧 失語症研究)
    2011年 31 巻 3 号 359-364
    発行日: 2011/09/30
    公開日: 2012/10/13
    ジャーナル フリー
    地域在住の 75 歳以上高齢者 200 名を対象に,
    アパシー
    の有症率を求め,
    アパシー
    を有する軽度認知障害 ( Mild Cognitive Impairment : MCI) 高齢者の神経心理学的特徴抽出を行った。検査完遂者は189 名で, 健常 ( Clinical Dementia Rating : CDR 0) 群52 名, MCI ( CDR 0.5 ) 群 108 名, 認知症 (CDR 1 +) 群29 名であった。
    アパシー
    は日本高次脳機能障害学会作成の標準意欲評価法の面接による意欲評価スケール ( CAS 1 ) にて評価した。結果, 高齢者全体の 54.5 %で
    アパシー
    を認め, 健常群, MCI 群, 認知症群の順に
    アパシー
    が多くみられた。健常群と MCI 群の比較では, 記憶で有意な CDR 効果を認めたが
    アパシー
    効果は認めなかった。二次解析で CAS 1 と WMS-R 論理的記憶 I が有意に相関し, MCI 高齢者の
    アパシー
    と encoding との関係が示唆された。
  • 大内 慶太, 加治 芳明, 中村 新, 宮本 雅之, 渡邉 由佳, 平田 幸一
    認知神経科学
    2013年 15 巻 2 号 141-146
    発行日: 2013年
    公開日: 2017/04/12
    ジャーナル フリー
    目的:Restless legs syndrome(RLS)に合併するうつ状態、及び
    アパシー
    の有病率とその基盤となる気質・性格の特性について検討を行った。方法:国際RLS研究班の診断基準を満たす55例(男性18例、女性37例、平均年齢62. 5 ±17. 0 歳、平均罹病期間:164. 9 ± 264. 5ヶ月)を対象にDSM-IV に基づいた構造化面接法(Mini International Neuropsychiatric Interview : MINI)、ベックうつ尺度(Beck Depressioninventory II : BDI II)、やる気スコア(Apathy Score : AS)、及び日本語版気質性格検査(Temperament and Character Inventory : TCI)を施行した。またRLS の重症度評価には国際RLS重症度尺度(International Restless Legs Syndrome Rating Scale : IRLS)を用いた。以上よりRLSにおけるうつ状態、
    アパシー
    の有病率の算出及びIRLS と年齢、罹病期間、性差との関連を検討した。うつ状態や
    アパシー
    の基盤となる気質及び性格を調査するためそれぞれにおけるTCIについて解析を行った。結果・考察:うつ状態の有病率は14. 8% と一般人口と比較しやや高い程度であったが、
    アパシー
    は43. 6% と高頻度であった。RLS の重症度と
    アパシー
    の重症度に有意な相関がみられたが、うつ状態の重症度とは関連性が認められなかった。また、うつ状態/
    アパシー
    の特定の背景因子は同定できなかった。結論:RLSでは高頻度に
    アパシー
    が合併しており、RLSの病態生理学的機序とされるドパミン機能低下と関連があることが示唆された。
  • 川原 正人
    東京未来大学研究紀要
    2020年 14 巻 37-44
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/05/21
    ジャーナル フリー

     本研究では大学生を対象として、居場所感と

    アパシー
    傾向がネット依存傾向にもたらす影響について検討した。今回の調査では先行研究に比べて高い依存傾向に含まる調査対象者の割合が多く、項目ごとの回答や尺度の平均得点で見ても上昇しており、大学生のネット依存傾向が強まっている可能性が示唆された。ネット依存と居場所感、
    アパシー
    の関連について検討したところ、
    アパシー
    とネット上での自己有用感がネット依存に影響を与えており、
    アパシー
    に対しては現実生活での本来感が影響を与えていることが明らかとなった。ネット上での自己有用感の直接効果よりも現実生活での本来感が
    アパシー
    を経由してネット依存に与える間接効果のほうが大きいことが確認され、ネット依存への対策として、ありのままいられる感覚を現実世界で見出すことが
    アパシー
    の低減につながり、それによってネットへの回避を和らげることが手がかりとして示された。

  • 関連する諸要因の検討
    鉄島 清毅
    教育心理学研究
    1993年 41 巻 2 号 200-208
    発行日: 1993/06/30
    公開日: 2013/02/19
    ジャーナル フリー
    The purposes of the present study were to construct an apathy tendency scale and to examine the relationship between apathy and ego identity, parental image, and motivation for entering university. First, 37 items were selected from past studies related to apathy. A reliable and valid scale of apathy (apathy tendency scale) was then constructed by statistical analyses. In addition to the apathy tendency scale, the following four scales were administered to 381 university students (140 males and 241 females): Rusmussen's ego identity scale, two measurements of parental image, and a scale of motivation for entering university developed by Fuchigami (1984). The main findings were as follows: 1) Identity confusion and unfocused motivation for entering university influenced strongly the tendency for apathy. 2) Differences between males and females responding to the parental image measurement were found. The image of the paternal mother was important to male students. The psychological distance between mother and daughter was found important to female students.
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