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クエリ検索: "アライグマ"
912件中 1-20の結果を表示しています
  • 金城 芳典, 谷地森 秀二
    四国自然史科学研究
    2007年 4 巻 27-29
    発行日: 2007年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル オープンアクセス
  • 李 謙一, 中臺 文, 岩田 剛敏, 加藤 卓也, 羽山 伸一, 廣田 好和, 林谷 秀樹
    獣医疫学雑誌
    2007年 11 巻 1 号 12
    発行日: 2007/07/20
    公開日: 2010/09/10
    ジャーナル フリー
    アライグマ
    Procyon lotor)は北米を原産とする
    アライグマ
    科の中型哺乳類である。我が国では1960年代から持ち込まれた個体が野生化し,現在では全国各地で野生化が確認されている外来生物である。近年,野生化した
    アライグマ
    は農作物の被害をもたらし,その分布の拡大に伴って社会問題化している。しかし,これら野生化した
    アライグマ
    における人獣共通感染症原因菌の保有状況に関してはこれまでほとんど検討されていない。本研究では,我が国で野生化している
    アライグマ
    における人獣共通感染症原因菌の保有状況を検討するとともに,得られた結果から
    アライグマ
    が生態系の中で占める位置や役割についても考察した。
  • 金城 芳典, 谷地森 秀二
    四国自然史科学研究
    2007年 4 巻 1-9
    発行日: 2007年
    公開日: 2021/06/01
    ジャーナル オープンアクセス
    The present status of an alien raccoon, Procyon lotor on Shikoku Island, southern Japan was investigated by means of questionnaire survey, auto-photography and examination of carcasses obtained during the survey. The result showed that P. lotor already settled in Shikoku. This species seemed abundant on eastern district of Kagawa Prefecture, and ranged southerly to the Yoshino River in northern Tokushima Prefecture, adjacent to Kagawa Prefecture. No reliable information on the occurrence of P. lotor in the wild was obtained from Ehime (western Shikoku) and Kochi (southern Shikoku) Prefectures.
  • 揚妻-柳原 芳美
    哺乳類科学
    2004年 44 巻 2 号 147-160
    発行日: 2004年
    公開日: 2008/03/05
    ジャーナル フリー
    愛知県犬山市および岐阜県可児市を中心に分布している
    アライグマ
    (Procyon loter)の導入から定着,分布拡大までの過程を,新聞記事や聞き取り情報などから分析した.その結果,1962年に犬山市で起きた日本モンキーセンターからの
    アライグマ
    12頭の脱走,1982年可児市での
    アライグマ
    約40頭の放逐などが,この地域に
    アライグマ
    を定着させた要因と考えられた.また,
    アライグマ
    の分布が急速に拡大したのはゴルフ場や道路建設および宅地開発が影響していることが示唆された.その後,
    アライグマ
    は愛知·岐阜県境に広がる丘陵地を中心に定着し,徐々に南東へと分布域を拡大してきたと考えられる.野生化
    アライグマ
    の問題点は様々に指摘されているが,本稿ではその対策のあり方についても検討を加えた.
  • *川越 麻耶, *小林 秀司, *金田 正人
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-59
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     特定外来生物の
    アライグマ
    Procyon lotorは,食肉目
    アライグマ
    科に属する北米原産の中型哺乳類である.各地で野生化した
    アライグマ
    は,自然生態系へ被害を与えるとともに,農作物の食害を引き起こしている.また,民家や社寺などへ侵入して屋根裏で糞尿を排泄したり,建造物を損傷させたりと,被害が深刻化している.
     2011年までの調査結果によると,岡山県での目撃および捕獲情報が得られたのは岡山市,倉敷市,浅口市,津山市,備前市,井原市,赤磐市,高梁市,瀬戸内市,和気町,吉備中央町の 11市町であった(森,2011).そこで,本研究では岡山市で,
    アライグマ
    がどの程度活動しているかを検証するために,爪痕等の痕跡調査を社寺において行うものである.
     国土地理院発行 1/25000地形図をもとに,分割した区画図(1区画約 1.0km ×約1.0km)を作成し,岡山県庁が含まれる 1区画を中心として 49区画(約 7.0km ×約7.0km)を調査地とした.
    アライグマ
    は民家や社寺の柱を登り侵入するため,木造建造物であれば,
    アライグマ
    の特徴的な 5本の爪痕が残る場合が多い.そのため,大部分が木造である社寺を対象として調査を行った.調査では,対象の社寺に
    アライグマ
    の痕跡がどの程度存在しているかを観察し,
    アライグマ
    の生息状態を段階分け(生息なし,生息可能性あり,生息可能性が高い,
    アライグマ
    の生息確認あり)で整理した.初めの調査から,3ヶ月程間隔を空けたとき,爪痕等の痕跡がどの程度増えているのかを検討したので,その結果を報告する.
  • *若澤 英明, *片岡 友美
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-145
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     玉川上水中流部の 18km区間において、外来生物
    アライグマ
    Procyon lotor)と中型食肉目の生息状況を明らかにするため,2012年 2月から 2013年 3月まで餌トラップや自動撮影装置による生息確認調査を行った。調査期間中は水路内に
    アライグマ
    に特化した餌トラップを延 180ヶ所と自動撮影装置を延 31ヶ所設置し、 5-10日間に 1回の間隔でこれらの仕掛けを見回った。このほか、東京都の島嶼を除く全ての市区町村の役所、 JA等に
    アライグマ
    ,ホンドタヌキ(Nyctereutes procyonoides)、ハクビシン(Paguma larvata)に関する目撃や捕獲、農業被害等の聞き取りを行なった.さらに,市民からも目撃情報を収集し,東京都内における
    アライグマ
    とタヌキ、ハクビシンの 3種の分布を明らかにした.
     自動撮影装置によって水路内 3ヶ所で
    アライグマ
    の生息が確認された.しかし、
    アライグマ
    が撮影された地点以外で本種の痕跡や餌トラップによる誘引餌の消失は見られなかった.このため,
    アライグマ
    は玉川上水中流部の限られた場所に生息している可能性が示唆された.タヌキとハクビシンは痕跡や自動撮影装置によって多くの場所で生息が確認された。また、
    アライグマ
    とタヌキ、ハクビシンの 3種が全て確認された地点が 1ヶ所あった.生息確認調査,自治体への聞き取り,文献資料を集計した結果,35市区町村で
    アライグマ
    の生息情報または目撃情報があり、中流部付近ではこれまで記載のなかった小平市でも生息が確認された.本調査によって玉川上水中流部周辺ではまだ
    アライグマ
    の生息密度は低いと予想されたが,今後、生息数の増加に加え,分布拡大する可能性は高く,被害が発生する前に早期の防除対策が肝要であることが示唆された.
  • 池田 透
    保全生態学研究
    2001年 5 巻 2 号 159-170
    発行日: 2001/01/15
    公開日: 2018/02/09
    ジャーナル オープンアクセス
    日本各地で野生化している
    アライグマ
    の現状とその管理課題について考察を試みた.
    アライグマ
    は雑食性で多様な環境で生息可能であり,逃亡・遺棄によって野生化が生じると,人間を怖れないために人間の生活圏内でも条件にさえ恵まれれば急激に増加する可能性を持っている.また,日本には天敵も存在しないために
    アライグマ
    が野山に拡散するに連れて在来の生物へも影響が及び,生態系の撹乱が危惧される.生物多様性条約への批准を機に日本でもようやく移入種問題が取り上げられるようになったが動きは遅く,現在の
    アライグマ
    対策は地方自治体が主体となって展開している.農業被害に端を発した北海道の対策は,生態系の保全を念頭においた科学的対策構築へと展開してきたが,法的規制に関連する予防措置や対策継続のための長期的予算確保など問題も多く残されている.今後は移入種問題を危機管理の問題としてとらえ,移入種に対する管理指針の確立とガイドラインの制定とを含めて国家的対策としての体制を整え,自治体との連携作業で事態に対処することが望まれる.
  • 金井 猛徳, 橘 淳治, 小山 修平
    環境技術
    2008年 37 巻 8 号 579-585
    発行日: 2008/08/20
    公開日: 2011/03/31
    ジャーナル フリー
    近年, 大阪府域において野生化した
    アライグマ
    が急増し非常に大きな問題となっている, そこで本稿では, 判別分析とGIS (地理情報システム) を用いて
    アライグマ
    の潜在的生息域を推定することによって広域的な
    アライグマ
    対策の基礎的資料を作成した.2005年と2006年に堺市で得られた
    アライグマ
    の生息確認情報と土地被覆分類図を用いて判別分析を行った結果,
    アライグマ
    の生息確認の有無に関する2つの判別式が得られた.また, 2つの判別式を用いて大阪府域の土地利用の面積の割合を解析した結果, 1kmメッシュ内に市街地の面積が0%, 農地の面積が0.22%, 森林地の面積が97.54%および水環境の面積が2.24%の組み合わせが
    アライグマ
    の生息確認の有無に最も影響を与えていることが分った.さらに, 判別分析の結果からGISを用いて
    アライグマ
    の潜在的生息域を推定した結果, 大阪府域で
    アライグマ
    が潜在的に生息している地域を掲示することができた.
  • 南 昌平, 横山 真弓, 石嶋 慧多, 下田 宙, 栗原 里緒, 宇根 有美, 森川 茂, 前田 健
    日本獣医師会雑誌
    2022年 75 巻 2 号 e29-e35
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/02/15
    ジャーナル フリー

    2016年,近畿地方で2頭の死亡した

    アライグマ
    が発見された.これら
    アライグマ
    からオーエスキー病ウイルス(PRV)が分離された.分離されたウイルスの全ゲノム配列を解析した結果,国内で使用されているワクチン株にはないgE遺伝子を保有しており,野外株であることが判明した.同地域のイノシシ111頭と
    アライグマ
    61頭の血清についてPRVに対するウイルス中和試験を実施した結果,13頭のイノシシが抗体陽性(11.7%)となり,
    アライグマ
    はすべての個体で陰性であった.死亡した
    アライグマ
    の発見地域は養豚場におけるPRVの清浄地域であり,イノシシから
    アライグマ
    へのPRVの種間伝播が強く疑われた.以上より,本報告は
    アライグマ
    における初のPRV自然感染例であり,イノシシから異種動物へ致死的な感染を引き起こす可能性が明らかとなった.

  • 竹内 健悟, 金 二城
    青森大学付属総合研究所紀要
    2023年 25 巻 1 号 14-22
    発行日: 2023/09/30
    公開日: 2023/10/16
    研究報告書・技術報告書 フリー
    外来種の
    アライグマ
    は,2004年に津軽地方で初めて発見されて以来野生化が進み,分布が拡大している.津軽地方の14の市町村に調査したところ,11市町村112箇所での生息が確認され,津軽地方に広く分布しており,特に多いのは岩木山麓であることがわかった.また,農作物ではスイカ,トウモロコシ,ブドウの被害が多かった.各市町村では防除計画を立てて
    アライグマ
    を捕獲しており,年間150~180頭を捕獲している.中でも多いのは弘前市で,捕獲数の半数近くを占めていた.捕獲は農作物の収穫期に実施されているのが多かったが,
    アライグマ
    の根絶のためには,出産期の春に広域的に一斉に捕獲する必要があると考えられた.
  • 伊藤 隼, 佐藤 真, 山崎 裕治
    哺乳類科学
    2022年 62 巻 2 号 247-255
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/08/10
    ジャーナル フリー

    The racoon (Procyon lotor) is an invasive alien species with an expanding distribution throughout Japan. Given that racoons have a negative impact on ecosystems and agricultural crops, management and control of their population is required. In Toyama Prefecture, where the distribution has not been clearly defined, we investigated the current distribution based on claw marks of the racoon and camera traps. We found claw marks of them at 94 (48.7%) of 193 survey sites in the lowlands of Toyama Prefecture. The 94 sites were located in the eastern and western areas of the prefecture. We also recorded one incidence using a camera trap survey, suggesting a low population density of racoon in Toyama Prefecture. Our results showed that within different areas of Toyama Prefecture, the population density of racoons varied. Thus, it is necessary to devise management strategies that are specific to each area.

  • *金城 芳典
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-217
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     四国における
    アライグマ
    の分布状況については,発表者らが 2006年に調査を実施している(金城・谷地森,2007).その結果から,
    アライグマ
    は香川県東部を中心として,徳島県の吉野川北岸まで分布していることが分かっている.また,香川県では自然繁殖しており,徳島県でもその可能性が高いことが確認されている.2006年時点では,愛媛県および高知県では自然繁殖は確認されておらず,また,野外での確実な確認情報は少なかった.しかし,ここ数年,
    アライグマ
    の野外での確認情報が増加している.外来生物への対策を検討する際,対象となる生物の分布状況を把握することは大変重要である.また,分布状況は継時的に変化するので,継続的に把握することが必要である.そこで本研究は,
    アライグマ
    の四国における分布拡大状況について把握し,
    アライグマ
    対策を効果的に実施するための基礎資料とすることを目的に実施した. 四国における
    アライグマ
    の現在の分布状況を把握するため, 2006年以降に得られた情報を整理した.整理した情報は,捕獲記録,目撃記録および文献情報である.目撃記録については,写真があるものや,尾のリングを確認するなど,確実に
    アライグマ
    であると考えられるものだけを整理した.その結果,四国における
    アライグマ
    の分布は 2006年時点と比較して西側に分布が拡大していることが確認された.県別に見ると,香川県では県西部での捕獲地点が増加していた.徳島県は大幅な分布拡大の傾向は見られなかった.高知県では確実な野外確認の情報は得られなかったが,愛媛県では東温市で
    アライグマ
    が撮影された他,四国中央市,新居浜市および西条市の香川県境に近い3市で
    アライグマ
    が捕獲された.発表では現時点での分布状況に加え,分布拡大速度などについても検討したい.
  • 阿部 豪, 三好 英勝, 佐鹿 万里子, 中井 真理子, 島田 健一郎, 上田 一徳, 富樫 崇, 池田 透, 立澤 史郎, 室山 泰之
    哺乳類科学
    2011年 51 巻 2 号 257-263
    発行日: 2011年
    公開日: 2012/01/21
    ジャーナル フリー
    エッグトラップは
    アライグマ
    捕獲に有効な罠だが,保定・回収の際に作業従事者が攻撃を受ける,
    アライグマ
    にストレスがかかるなどの問題点も指摘されている.そこで本研究では,エッグトラップで捕獲された
    アライグマ
    が自発的に回収箱に潜り込むように,内部を暗くした専用の誘導型回収箱を設計し,捕獲個体を円滑にかつ安全に回収する方法を開発した.本研究では,市販の容器に黒の塗料を塗布したタイプAと,北海道で最も普及率の高い箱罠に黒の覆いをかけて内部を暗くしたタイプBの2種類の回収箱を製作し,エッグトラップで捕獲された
    アライグマ
    60頭(オス24頭,妊娠メス8頭,非妊娠メス28頭)の回収を試みた.試験では,タイプAで8頭,タイプBで52頭の回収を行ったが,捕獲個体が極端に興奮するなどの理由により回収に時間がかかった3例をのぞき,すべて60秒以内に回収することができた.60秒以内に回収できた57個体の平均回収時間(±SD)は,14.5(±11.1)秒で,回収箱のタイプや保定状況,性別による回収時間に差は見られず,この方法が多様な対象や捕獲状況に適用可能であることが示唆された.回収箱の大きさや材質などによって回収時間に差が見られなかったことから,誘導型回収箱に必要な要件は,
    アライグマ
    が身を隠すのに十分な広さと暗い空間である可能性が示唆された.また,既存の箱罠に覆いをかけただけの簡易な回収箱でも十分機能することが明らかとなり,回収した個体の処分について,通常の箱罠捕獲と同様の対応が可能なことが示された.
  • 渡邉 英之
    野生生物と社会
    2023年 11 巻 73-78
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/10/28
    ジャーナル フリー

     Raccoons (Procyon lotor) are known to affect natural ecosystems through their predation on amphibians. To protect these amphibians and the natural ecosystem, there is a need to understand the population density and habitat distribution of raccoons. Sayama Hills is an important habitat for rare amphibians. However, there is limited information on the raccoon population at this location. In this study, I investigated the distribution and relative abundance of raccoons through surveys based on raccoon claw marks on temple pillars and hunting and culling statistics in Sayama Hills. Raccoon claw marks of were found in 30 of 73 temples investigated across Sayama Hills. The catch per unit effort (CPUE) values of the studied cities were 0.79-3.43, except for Higashimurayama, which had no capture records and few raccoon markings. On the Tokyo side of Sayama Hills, the CPUE values were higher in the western cities. Based on these results, the raccoon populations appear to have established their distribution in Sayama Hills, showing an east-west cline in abundance on the Tokyo side. Such a spatial inclination needs to be considered in future management plans of raccoons.

  • *池田 透, *島田 健一郎
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-154
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     知床半島では,2001年以降断続的に
    アライグマ
    の侵入情報が得られている.自動撮影カメラによるモニタリングと並行して侵入情報近辺での捕獲作業も継続する中で,2011・2012年には箱ワナによる捕獲も記録されるに至っている.斜里町・羅臼町の町別にみると侵入情報は未だ断続的であり,高密度状況には至っていないことが予想されるが,初記録から 12年が経過した現在,潜伏期を終えて増加期に移行してきていることも想定される.
     侵入状況のモニタリング調査は現在も継続して実施中であるが,ヒグマが高密度で生息している知床半島においては,
    アライグマ
    の侵入情報が得られても,捕獲を実施する際に誘因餌を用いる従来の箱ワナ捕獲は,ヒグマを人里に引き寄せる可能性があるために,ヒグマが生息していないことが確実と判断される市街中心部以外では実施が困難な状況にある.
    アライグマ
    は人里周辺を好む動物であり,幸いにして知床半島でもこれまでに
    アライグマ
    侵入情報が得られた地域は人里近周辺ではあるものの,今後
    アライグマ
    が拡大した際には当然ヒグマ生息地域での防除も必要となってくる.
     こうした状況を鑑みると,技術的にはヒグマ生息地域でも適用可能な捕獲手法の検討が急務となっており,
    アライグマの樹洞等での営巣習性を利用した誘因餌の不要な巣箱型ワナの開発とヒグマ冬眠期間におけるアライグ
    マ探索犬の導入を検討している.現在の
    アライグマ
    捕獲手法は,捕獲技術と作業コストの両面において山間地での
    アライグマ
    捕獲には不適であり,新たな捕獲プログラムの策定が必要となっている.今後は,知床半島全域での自動撮影カメラによる侵入状況モニタリング調査をベースに,侵入情報が得られて地域では,ヒグマの生息しない市街地では箱ワナを設置,ヒグマ生息地域では巣箱型ワナを設置して,冬期間には
    アライグマ
    探索犬による探索を実施するプログラムの導入を考えている.
  • 矢部 辰男, 渋谷 良文
    ペストロジー
    2007年 22 巻 1 号 13-14
    発行日: 2007/04/30
    公開日: 2019/04/10
    ジャーナル フリー
  • 田村 里, 立木 靖之
    哺乳類科学
    2024年 64 巻 1 号 65-71
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/02/09
    ジャーナル フリー

    2020年8月に厚岸町内で初めて

    アライグマ
    Procyon lotor)が1頭捕獲された.付近には国定公園である別寒辺牛湿原が位置しており,湿原への分布拡大や生息する在来種への影響が懸念される.そこで本研究では,別寒辺牛湿原における
    アライグマ
    の生息の有無を明らかにするため,湿原を流れる別寒辺牛川流域において10箇所の調査地点を設定し,2021年6月~11月に痕跡調査・カメラトラップ調査・餌トラップ調査を行った.その結果,別寒辺牛湿原の北東部に位置するトライベツ川流域に設定した1地点において,足跡の発見と個体の撮影により
    アライグマ
    の生息を確認した.また,生息が確認された地点周辺における
    アライグマ
    の酪農施設の利用状況を調べるため,生息を確認した地点周辺の酪農施設9軒と,初捕獲があった元酪農施設1軒において,痕跡調査と
    アライグマ
    の目撃の有無を確認する聞き取り調査を行った.その結果,
    アライグマ
    の痕跡は確認されなかったが酪農施設1軒で2018~2019年頃に,情報提供をもとに追加で聞き取り調査を行った元酪農施設1軒で2015~2016年頃に
    アライグマ
    の目撃情報が得られ,別寒辺牛湿原およびその周辺の酪農施設において
    アライグマ
    の生息が確認された.以上の結果から,別寒辺牛湿原および北東部の酪農地帯において
    アライグマ
    の生息が確認されたが,生息情報は少なく,分布域は現段階では限定されていると予想された.

  • 阿部 豪, 青柳 正英, 的場 洋平, 佐鹿 万里子, 車田 利夫, 高野 恭子, 池田 透, 立澤 史郎
    哺乳類科学
    2006年 46 巻 2 号 169-175
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/02/01
    ジャーナル フリー
    箱ワナによる外来
    アライグマ
    捕獲における諸問題である 1)他動物の錯誤捕獲,2)小動物による餌の持ち逃げや誤作動,3)トラップシャイ個体の存在,4)捕獲個体によるワナの破壊と逃亡,5)ワナの購入・運搬・管理に係るコスト高などの改善を図るため,
    アライグマ
    捕獲用に開発されたエッグトラップ7個を用いて試用捕獲(200 trap nights)を行った.その結果,野生個体としては高齢の
    アライグマ
    2頭(5歳オス,6歳メス)をいずれも無傷で捕獲した.捕獲期間中に錯誤捕獲は1例もなく,また誤作動は本体内部が破損した1例だけだった.さらに,鉄杭にワナを吊るす設置法では,他動物による餌の持ち逃げも確認されなかった.今回の結果から,エッグトラップは一般的な箱ワナに比べて小型軽量,安価で,メンテナンスも容易であるため,箱ワナに代わるか,もしくは箱ワナとの併用によって,より捕獲効率を高めうる捕獲用具になる可能性が示唆された.
  • 吉識 綾子, 的場 洋平, 浅川 満彦, 高橋 樹史, 中野 良宣, 菊池 直哉
    獣医疫学雑誌
    2011年 15 巻 2 号 100-105
    発行日: 2011/12/20
    公開日: 2012/03/23
    ジャーナル フリー
    北海道では野生化した
    アライグマ
    が増加しているが,
    アライグマ
    におけるレプトスピラ症の浸潤状況は十分に知られていない。今回,北海道中央部で捕獲された
    アライグマ
    についてレプトスピラの浸潤調査を行った。
    捕獲された
    アライグマ
    259頭中10頭(3.9%)からレプトスピラが分離された。肝臓2例(0.8%),腎臓9例(3.5%),尿1例(0.4%)からレプトスピラが分離された。PCR法により60頭(23.2%)からレプトスピラDNAが検出された。肝臓26例(10%),腎臓33例(12.7%),尿28例(10.8%)からレプトスピラDNAが検出された。11種の血清型のレプトスピラを用いて顕微鏡学的凝集反応(MAT)を行った。255頭中63頭(24.5%)でいずれかの血清型に対しての抗体が確認された。その中でもAutumnalisに対して高く,10%以上の陽性率を示した。PCRおよび抗体調査の結果,幼獣よりも成獣のほうが,また地域的には胆振地方の陽性率が高かった。
    以上の結果から,今回捕獲した北海道の
    アライグマ
    にはレプトスピラが広く浸潤していることが明らかになった。
    アライグマ
    は急増し,人,犬,家畜などとの接触の機会も増えてきている。したがって,
    アライグマ
    からの人,犬,家畜へのレプトスピラ感染の可能性が危惧された。
  • 池田 透
    哺乳類科学
    2006年 46 巻 1 号 95-97
    発行日: 2006年
    公開日: 2007/06/26
    ジャーナル フリー
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