大学授業において,eラーニングを取り入れた授業設計を行った.毎回の授業は,ミニ講義,簡易Web教材,市販ドリル教材の3つで構成された.2002年度の前期に授業を実施し77名の履修者が受講した.プリテストとポストテストの成績比較,平均閲覧ページ数や学習進捗率を分析したところ,以下の2点が明らかになった.1)成績が大きく向上した群では,学習進捗率が有意に高かった,2)16.9%の学習離脱者が観測され,これらの学習者の平均閲覧ページ数は授業開始1ヶ月後から有意に低かった.以上より,次年度の授業への改善点として,平均閲覧ページ数をもとに離脱傾向のある学習者を早期に発見し対応したり,学習者の学習進捗率を高く保持するような学習支援の方法が重要であることがわかった.
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