【目的】咀嚼困難者が安全に食べることのできる調理法の凍結含浸法を用いて製造した食品の物性等を評価することを目的とした。
【方法】試料には、塩サケ、生サケ、塩サバ、生サバ、タラ、鶏むね肉、鶏もも肉、豚もも肉を使用した。加熱調理機器はスチームコンベクションオーブン、冷却には冷蔵庫及びブラストチラーを用いた。酵素剤はミーとろん(クリ
スターコーポレーション
社製)を用い、酵素濃度 (3%・1%)、筋切り(有・無)、含浸方法(バット・袋)に分け、酵素反応は真空袋内及び天板上、反応温度5℃前後で行った。16時間の酵素反応後に90℃で10分加熱し、測定試料とした。各試料は20℃・50℃でレオーナーⅡ(山電製)で測定した。
【結果】20℃での硬さ測定値を示す。塩サケ3%袋は、1.86(×10
4N/m2)、塩サケ3%天板は、3.88(×10
4N/m2)、生サケ3%バットは、1.57(×10
4N/m2)、生サケ3%筋切りありは、60(×10
4N/m2)、生サケ3%筋切りなしは、2.90(×10
4N/m2)となった。塩サバ3%袋は、1.97(×10
4N/m2)、塩サバ3%天板は、1.95(×10
4N/m2)、3%袋は、1.34(×10
4N/m2)、生サバ3%天板は、2.18(×10
4N/m2)、生サバ3%バットは、1.49(×10
4N/m2)、生サバ1%袋は、2.26(×10
4N/m2)、生サバ1%天板は、3.71(×10
4N/m2)、生サバ3%筋切りありは、1.39(×10
4N/m2)、生サバ3%筋切りなしは、2.20(×10
4N/m2)となった。タラ2%袋は、0.94(×10
4N/m2)、2%筋切りありは、0.85(×10
4N/m2)、2%筋切りなしは、1.76(×10
4N/m2)となった。鶏むね肉1%袋は、2.8(×10
4N/m2)、1%天板は、2.47(×10
4N/m2)、1%バットは、3.66(×10
4N/m2)、0.2%袋は、1.81(×10
4N/m2)、0.2%天板は、1.94(×10
4N/m2)、1%筋切りありは、2.78(×10
4N/m2)、1%筋切りなしは、111.19(×10
4N/m2)となった。鶏もも肉1%バットは、2.44(×10
4N/m2)、1%筋切りありは、3.12(×10
4N/m2)、1%筋切りなしは、4.96(×10
4N/m2)となった。豚モモ肉1%袋は、3.41(×10
4N/m2)、3%バットは、2.60(×10
4N/m2)、3%筋切りありは、1.89(×10
4N/m2)、3%筋切りなしは、261.00(×10
4N/m2)となった。
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