シラスのアルカリ水熱処理でP型
ゼオライト
を晶出させた後に得られる炉液(P型源液)は, シリカ分が多く, アルミナと鉄分が非常に少ない。このP型濾液にアルミン酸ナトリウムを添加して鉄分を含まない高純度A型およびP型
ゼオライト
を合成した。その合成条件はA型でほ浴温100℃で, SiO
2/Al
20
3 モル比2付近であり, P型では120℃でその比の53付近と大きい条件であた。X型は単一相としては得られ難い。P型濾液からの各
ゼオライト
の生成過程を固相および液相の分析を行ない解析した。まず室温での組成調製および熟成過程で, 固体で加えたアルミン酸ナトリウムが液栢中のシリカと接触してSiO
2/Al
20
3モル比の小さいゲル状沈殿物を生じる。これが加熱により,
ゼオライト
核となり, 結晶化が起こったと推定された。したがってSiO
2/Al
20
3 モル比の小さいA型は常に初めに生成し, もっとも合成されやすいことになる。P型は耐アルカリ性が高いため, 3M程度のアルカリ条件下の高温域 (120℃) で得られたと判断される。合成した
ゼオライト
の化学組成, 比表面積, 熱的変化, 水分吸着能も調べた。
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