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クエリ検索: "タミル・ナードゥ州"
156件中 1-20の結果を表示しています
  • *南埜 猛
    日本地理学会発表要旨集
    2014年 2014s 巻 512
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/03/31
    会議録・要旨集 フリー
    1.はじめに モンスーンアジアの稲作地域では,降水の総量や季節的・経年的な偏在性を補うために,さまざまな灌漑手段が用いられてきた。そのなかで溜池は古くから用いられてきた手段であり, 1000年以上の歴史を有するものもある。20世紀においては,ダムを用いた大規模な水利開発が展開し,灌漑面積の増加ならびに食糧生産の安定と増産に大きく寄与してきた。1980年代後半以降,ダムならびに大規模な水利開発への批判がなされ,持続的な発展を視野に入れた水利開発や水利用のあり方が求められるようになっている。本研究は,インドの溜池について,日本の溜池との比較ならびに技術や文化の伝播を視野に入れて検討するものである。発表では,2013年9月にインドの
    タミル
    ナードゥ州
    で実施した現地調査ならびに現地で収集した文献・資料と関連研究者との意見交換の成果を報告する。
     2.インドと
    タミル
    ナードゥ州
    における溜池の位置 
    インドにおいては,人口増加や食糧需要の増加などを背景に,今後もさらに水需要の増加が予測されている。水需要の増加への対応の一つとして,ヒマラヤ水系などの水資源の余裕がある河川の水を半島部の河川に送る河川連結(流域変更)構想が検討されている。また流域内の水資源を適切に管理することで有効水資源の創出と無駄な水使用の排除を図る流域水管理を推進するなどの方策も模索されている。その議論のなかで,溜池についても注目がなされている。灌漑ならびに溜池の現状を統計からみると,インドにおける灌漑面積は独立後の1950/51年度の2085万haから2010/11年度には3倍以上の6360万haへと増加している。灌漑手段別にみると,井戸灌漑が61.4%(2010/11年度)を占め,中心的な役割を果たしている。用水路灌漑は1990 /01年度までは増加してきたが,その後は減少し,その割合は24.6%(2010/11年度)である。溜池灌漑は面積でみると,1950/51年度から1960/61年度までは増加したが,その後は一貫して減少しつづけており,2010/11年度には200万haと1950/51年度の2/3以下となっている。灌漑全体に占める割合も17.3%(1950/51年度)から3.2%(2010/11年度)となっている。地域別にみると,南インドに溜池灌漑の割合の高い州がある。その中で,
    タミル
    ナードゥ州
    は溜池灌漑の占める割合が最も高い。その
    タミル
    ナードゥ州
    では,かつて溜池灌漑は灌漑全体の38.0%(1960/61年度)であり第一の灌漑手段であった。しかし2010/11年度には井戸灌漑が55.7%を占め,溜池灌漑は18.3%にまで低下している。数でみると,インド全国には約20万の溜池があり,南インドのアーンドラ・プラデーシュ州,
    タミル
    ナードゥ州
    ,カルナータカ州の3州で全体の6割を占めている。
    タミル
    ナードゥ州
    では,溜池の灌漑面積は減少しているものの,溜池の数は,独立後1960年代前半までは急激に増加し,その後も緩やかに増加を続けている。 
    3.インドの溜池の特徴と管理 インドの溜池の歴史は古く,4,5世紀に築造されたとされる溜池もある。1880年代にイギリスにより溜池台帳が作成され,そこには溜池が多く存在していることが記録されている。
    タミル
    ナードゥ州
    の溜池は,日本の溜池と比べて,堤高が低く,堤長が長いのが特徴である。集水形式でみると,単独の集水域のみの溜池と河川や上流の溜池とつながった溜池(システムタンクと呼ばれる)がある。溜池と受益地の関係は,1村1池が基本となっている。イギリス統治時代以前は,村や地主による溜池の管理がなされてきた。イギリスによる新しい徴税制度の導入にともなって,溜池管理に政府の機関(PWD=Public Work Departmentなど)がかかわるようになった。独立後もその制度が引き継がれている。
    タミル
    ナードゥ州
    では,システムタンクならびに受益面積が40ha以上の溜池は政府管理であり,受益面積が40ha未満のものは地元自治組織の管理が原則となっている。 
    4.インドの溜池をめぐる今日的課題と対応 緑の革命の進展と溜池灌漑面積の低下は軌を一にしており,緑の革命は,結果として溜池ならびに灌漑手段に大きなインパクトを与えた。井戸灌漑への移行,溜池管理体制の弱体化,堆砂問題,溜池貯水量の減少,溜池底地の不法占拠などが一連の悪循環となって,溜池灌漑面積の低下を招いている。そのような現状に対して,
    タミル
    ナードゥ州
    政府やEC(現EU)などの外国支援による改善プログラムの実施がみられる。また溜池の灌漑機能だけではなく,溜池の地下水涵養機能や生活環境としての溜池を評価する動きもある。
     (本研究は,平成25年度文部科学省科学研究費補助金 基盤研究(C)「溜池を軸とする持続的な地域づくりと溜池学の創造」(研究代表者:南埜 猛,課題番号24520889)による研究成果の一部である)
  • 宇根 義己
    地理科学
    2018年 73 巻 3 号 127-141
    発行日: 2018/10/28
    公開日: 2019/09/28
    ジャーナル フリー

    本研究は,インド繊維・アパレル産業の空間構造を,産業構造の特性,主要産地の発展過程と企業の取引関係および労働者の供給圏から明らかにした。

    主要工程の空間的特徴を分析したところ,紡績工程は

    タミル
    ナードゥ州
    が群を抜いて高い拠点性を有していること,織布工程はマハーラーシュトラ州,
    タミル
    ナードゥ州
    ,グジャラート州が中心であり,州内には複数の織布産地が形成されていること,縫製(アパレル)工程は比較的分散傾向を示すことがそれぞれ確認された。紡績産地であるコインバトールと織布産地であるスーラトの事例から,産地間および企業間の取引においては,仲介業者や卸売業者が発注者と受注者を結びつけ,これらが工程間および産地間の取引を媒介し,斯業の地域間工程間分業を可能としていることが明らかになった。労働者の供給圏については,2000年代以降に南インドにおいて北・東インドからの移動労働者を大量に受け入れていることが確認され,斯業における現業労働力は全国的に北・東インドの移動労働者に依存する構造となっている。

  • 南埜 猛
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 232-
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • 藤田 幸一, 浅田 晴久, カマル・ ヴァッタ, 佐藤 孝宏, スレッシュ・ クマール
    南アジア研究
    2016年 2016 巻 28 号 210-215
    発行日: 2016/12/15
    公開日: 2018/06/18
    ジャーナル フリー
  • 由井 義通
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 232-
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • Kyaw Kyaw Myint
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 232-
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • 後藤 拓也
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 232-
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • ―インドを中心にして―
    近藤 則夫
    南アジア研究
    2015年 2015 巻 27 号 143-150
    発行日: 2015/12/15
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル フリー
  • 南インド、タミル・ナードゥ州チェンナイの第三ジェンダーの人々を中心に
    江原 等子
    日本文化人類学会研究大会発表要旨集
    2012年 2012 巻 B14
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/03/28
    会議録・要旨集 フリー
    本発表は、第三ジェンダー論を批判的に継承しながら、チェンナイの「コティ」たちとローカル社会との癒着/分裂を描き出すことを目的とする。コティとさまざまな男女が交差し関係を結ぶ場の調査で得られた資料に基づき、通常は男/女として捉えられる人々はどのようにコティと関わっているのか、またコティたちの語りから見える家族との葛藤や、日常的な暴力の経験を通して、この関係性とそれぞれのポジションの変化を見る。
  • Durham and London: Duke University Press, 2012, xiv+424pp.
    松川 恭子
    アジア経済
    2014年 55 巻 4 号 112-116
    発行日: 2014/12/15
    公開日: 2022/08/24
    ジャーナル フリー
  • 岡橋 秀典, 友澤 和夫, 由井 義通
    地理科学
    2018年 73 巻 3 号 193-196
    発行日: 2018/10/28
    公開日: 2019/09/28
    ジャーナル フリー
  • 山口 晋
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 232-233
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • 荒井 悦代
    アジア動向年報
    2013年 2013 巻 523-546
    発行日: 2013年
    公開日: 2023/02/10
    解説誌・一般情報誌 フリー HTML
  • 板倉 和裕
    アジア研究
    2017年 63 巻 2 号 47-51
    発行日: 2017/04/30
    公開日: 2017/06/20
    ジャーナル フリー
  • 柳沢 究, 大辻 絢子, 布野 修司
    日本建築学会計画系論文集
    2006年 71 巻 605 号 93-99
    発行日: 2006/07/30
    公開日: 2017/02/17
    ジャーナル フリー
    This paper focuses upon the segregation of the caste groups in the city of Madurai, which is a typical "temple city" in Tamil Nadu, in order to consider the feature of the spatial formation. First, the ideal model of the city is considered by reviewing the historical forming process and the function of festivals. Secondly, it is clarified, the present condition of the caste segregation in Madurai based on the distribution of temples and shops, street names and so on. One of the conclusion is that, Madurai city has the hierarchical co-centric square formation which is similar to "Nandyavarta" described in Manasara, and the arrangement of the caste group's residences also follow it basically.
  • 藤目 節夫
    地理科学
    2005年 60 巻 3 号 231-232
    発行日: 2005/07/28
    公開日: 2017/04/15
    ジャーナル フリー
  • 本橋 元
    風力エネルギー
    2017年 41 巻 4 号 658
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/03/31
    ジャーナル フリー
  • 昭和堂 2018年 x + 290 ページ
    鈴木 真弥
    アジア経済
    2019年 60 巻 2 号 73-76
    発行日: 2019/06/15
    公開日: 2019/09/03
    ジャーナル フリー HTML
  • 後藤 拓也
    地理科学
    2018年 73 巻 3 号 114-126
    発行日: 2018/10/28
    公開日: 2019/09/28
    ジャーナル フリー

    本稿では,1990年代以降のインドにおける農業空間構造の変化を示す事例として,「ピンクの革命」と称されるほど急速な発展を遂げているブロイラー養鶏産業に着目し,その産地形成プロセスを考察した。インドのブロイラー養鶏産業は,多くの大手養鶏企業が立地する南インドで先行的に産地形成が進むなど,伝統的に「南高北低」の地域性を特徴としてきた。しかし1990年代後半以降,それまで養鶏産業の立地が進まなかった北インドにおいて急速な産地形成が認められる。そこで,北インドのなかでも新興産地の代表例であるハリヤーナー州において現地調査を行った。その結果,調査対象地域では1990年代以降,多くの農家がブロイラー養鶏に新規参入し,大規模な「2階建て鶏舎」を相次いで建設するなど,従来の穀倉地帯が大きく変容していることが確認された。しかし調査対象地域におけるほとんどの農家は,ブロイラー養鶏を始めるに当たって,ハード面(鶏舎の建設資金)およびソフト面(飼養技術の習得)において十分な政策的サポートを受けていないことが判明した。そのため,調査対象地域におけるブロイラー養鶏農家の技術的水準は総じて低く,鶏病などの疫病リスクに対して脆弱な産地構造をもっているという課題が明らかとなった。

  • *勝又 悠太朗, 月森 義基
    日本地理学会発表要旨集
    2020年 2020a 巻 P152
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/12/01
    会議録・要旨集 フリー

    1研究背景と目的

     世界各地で感染が拡大する新型コロナウイルス(COVID-19)は,社会・経済・文化など多方面にさまざまな影響を及ぼしている。本研究は,インドにおけるCOVID-19感染の空間的特徴について,GISを用いた地図化を通じて検討することを目的とする。本研究では,州(State)別に加え,より詳細な地理的スケールである県(District)別での分析を行う。また,それらの時系列変化を追うことで,インドにおけるCOVID-19感染の地域的傾向を捉えていく。なお,県は州の下位に位置付けられる行政単位である。

    2.使用データ

     分析に用いるデータは,covid19india.orgが収集整理・公表しているものである。同組織は,ボランティアのグループであり,公的な組織ではないものの,州の報道や公式情報などをもとにデータの収集整理・更新を行っている。ウェブサイト上で情報を発信するとともに,収集整理したデータをAPIドキュメントとCSVファイルの形式で公表しており,それをダウンロードして使用することができる。使用できるデータの種類には,時系列,州別,県別などに集計されたものと,集計前の元データがある。また,公表データは,随時最新の情報が追加されるなど,更新されている。これらのデータは,複数の情報源をもとに収集されたものではあるものの,県という州よりも詳細な地理的スケールでの分析を時系列的に可能であるという点で,地理学的な分析を進める上で有用なものであると考える。

     加えて,人口などの分析に用いるその他のデータは,現時点で最新となる2011年のインド国勢調査の数値を使用する。

    3.インドにおけるCOVID-19感染の概要

     インドにおけるCOVID-19の感染者数の推移をみると,特に2020年5月以降,感染者の増加が顕著に確認されるようになった。5月初頭時点の累計感染者数は,5万人に満たなかったが,6月の第1週目には約25万人に達した。その後,感染者の増加ペースはさらに上がり,7月初頭には60万人を超えた。そして,7月25日現在の累計感染者数は,138.7万人であり,人口1万人あたりの感染者数は11.5人となる。

    4COVID-19感染の地域的特徴

     2020年7月25日現在の累計感染者数を州別にみると,ムンバイを擁するマハーラーシュトラ州が最多であり,これにチェンナイを擁する

    タミル
    ナードゥ州
    ,デリー,バンガロールを擁するカルナータカ州と続く。このように,インドにおいても,感染は大都市を中心に拡大したことが示唆される。しかし,デリーにおける新規感染者数は,6月末以降大きく減少する一方,7月に入り感染者数が大幅に増加した州もあるなど,感染の地域的傾向にも変化が確認される。

    発表当日は,州別だけでなく県別のデータを用いた分析結果を示すとともに,その後の感染状況も踏まえた検討を行っていく予定である。

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