分離型ポンプの利点は,一体型装置に比べ自由度が高いことである。当院でも,低充填化のため支柱などを用い装置全体を術野へ近づけてきた。今回,分離型コントローラの開発により装置全体の改良を行った。分離型コントローラは,操作するために必要な部分だけを搭載し,任意の数を組み合わせ,自由な位置に配置できるようにした。
ベースユニット
は, 4基ベースから縦置き型2基ベースへ変更し,支柱はS字型のものからI字型のものへ変更した。支柱のキャスタは,小型五輪式から大型の一輪式へ変更した。それに加え,ベースと支柱を連結していた伸縮アームを固定型の強化アームへ変更した。停電時には,メインポンプのみ稼動できる内部電源から装置周辺機器すべてが稼動可能な外部バッテリへ変更した。その結果,分離型コントローラの使用により操作性だけでなく,術野ヘメインコントローラを近づけることがなくなり,空間面と環境面が向上した。また,支柱同士の連結は強固となり移動は容易となった。
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