乱気流による人身事故は, 1997年末にはユナイテッド航空, 1998年5月には
マレーシア航空
, 豪アンセット航空などの日本発着便でも次々と発生している。対照的な2つの乱気流, 即ち, 見える乱気流(対流雲の乱気流)と見えない乱気流(晴天乱気流)をとりあげ, それぞれの乱気流事故例を紹介する。
乱気流から身を守る確実な方法は, シートベルト以外にない。しかし, 多くの乗客は, この重要性を軽く見ている。一方, 航空会社は, めったに起こらないかもしれないが, 不可抗力な自然現象による事故があることを, はっきりとディスクローズしようとしない。
この種の航空事故根絶のためには, 国, 社会(特にマスコミ), 航空会社, 観光産業(特に旅行代理店), 乗客, そして観光関連教育界の全体的な協力体制がどうしても必要である。
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